2016年10月4日(火)

 

渋谷・イメージフォーラムで、『ジャニス : リトル・ガール・ブルー』。

 

ジャニスの命日に、ドキュメンタリー映画『ジャニス : リトル・ガール・ブルー』を観た。

 

なんとなく知ってるつもりになっていたけど僕はちっとも彼女のことを知らなかった……と思わされる場面が少なからずあり。特にひとりの女性としてのジャニスをよく知ることができたのがよかった。

 

ジャニスの愛に対する希求と孤独がリアルに伝わる場面が多く、とりわけ彼女が家族に書いたいくつもの手紙から本心や葛藤が伺えて胸が詰まる。そのへん、女性監督ならではの作りと言えるだろう。

 

大胆で好き放題やってるように見えるけど、実は繊細で傷つきやすく、いろんなことを恐れていたり。家族の呪縛をどこかに抱え、その反動もあって過剰なほどに愛を求めていたり。愛した男性への思いを赤裸々に歌にして、それがまた絶品だったり。けた外れの才能があるのに決して満たされずいつも孤独を感じていたり。それゆえ薬と酒に頼り、しかもようやくそこから抜け出せる兆しが見えて事態が好転しだした矢先にあっさり死んでしまったり。と、そうして観てたら意外にもエイミー・ワインハウスと共通するところがやけに多くて、尚更切なくなったりも。因みにどちらも享年27歳。うーむ。

 

終映後には、下北のジャニスこと金子マリさんとLeyonaさんのトークも。マリさん「私も27で死ぬと思ってたけど、25のときに子供が生まれたから死ぬわけにいかなくなったのよー」と。また、話のなりゆきからふたり、ア・カペラで「メルセデス・ベンツ」を歌ってくれたりもして、ラッキー!