2017年4月20日(木)

 

ビルボードライブ東京で、ヴィンテージ・トラブル(1stショー)。

 

今回も最高すぎた。まだ大阪公演もあるので詳しくは書かないけど、今回のショー、去年までのものとはいろいろ違いがあって。VTの新章の始まりを感じられたのが何よりよかったところ。

 

ひとつだけ、これは前から発表されてたことだから書くけど、今回はサポートでキーボードがいて、その彼がなかなかいい仕事してて(しかも見映え的にもかっこよくて)、バンド全体の鳴り音もいい具合に変化してて……。

 

ああ、それにしても、かつてビルボードライブであんなとこまでいってあんなことまでしちゃったバンドがあっただろうか。自分もあの会場であんなにひゃあひゃあ叫びっぱなしで手ぇあげっぱなしだったの初めてだし。最高だぁ、やっぱVTは最高だぁ。どう考えたって世界一のライブバンド。とか勢いあまって書きたくなるくらい。大満足。

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2017年4月19日(水)

 

新木場スタジオコーストで、メアリー・J.ブライジ。

 

来る度に観てるし今回はどうしよっかな、と始めは思ったのだが、スタジオコーストなら近い距離で観れそうだし、何より音響がほかとは違うので、会場が決め手となって行くことにした。結論。観に行ってよかった!!

 

やっぱ、古い新しいじゃないんだよな。何度か観てどういうライブかわかっていても、その場であの歌唱を前にするとどうしたって胸にくるものがあるわけですよ。ソウルと書いて一生懸命と読む、みたいなね。とりわけ新曲がすごくよかったし、そこから終わりにかけての熱量がとてつもなくて、引き込まれまくった。

 

アンコールはなかったけど、まあ、本編であれだけ全力出してんだから文句は言うまい。とりあえず、私生活はともかく歌手としての彼女が今非常にいい状態であることはわかったので、間もなく届く新作がすっごく楽しみです(私生活がアレなときほどむしろ作品に対する熱量があがってエモいもの作れる人ですしね)。

 

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2017年4月16日(日)

 

上野恩賜公園野外ステージで、チャラン・ポ・ランタン『ブタ音楽祭2017』。

 

初夏のような天候。Tシャツ1枚で全然OKな気温。晴れ女たちなのか? あの姉妹。そういやこれまで雨のなかでチャランポ観た記憶があんまりないな。

 

16時ちょっと過ぎに開演して、通常のふたりライブ→「スットコドッコイラジオ劇場」公開収録(生歌含む)→to R mansionのパフォーマンス→ももソロ(猫系アイドル“もも”)→小春ソロ(Coppelia Circusとのコラボあり)→チャランポ+to R mansion+Coppelia Circus+長谷川愛実でサーカス的演出ライブ(=シルク・ドゥ・チャランポ)。と、あれやこれや盛り沢山。

 

えっと、すみません。なめてました。恩賜公園野外ステージで行なわれるライブって比較的のんびりした空気の漂うものが多いし、日曜の午後だし、わりとユルっと楽しむ感じのものかと想像してたんですが。まあ前半の「スットコドッコイラジオ劇場」公開収録あたりまではまだそんな感じもあってニッコリ観てたんだけど、凄まじいまでのテンションで押しきる猫系アイドルもものコーナーで爆笑し、そして日が暮れて笑いのモードから一気に空気を変えてみせた小春ソロあたりで身をのりだし、夜になってのシルク・ドゥ・チャランポ展開に至ってオレ、興奮。そして感動。いやもう想像を遥かに超えて、(特に後半は)しっかり練りあげられた“ザ・ショー”。正直、アンコールではちょい泣きそうになっちったよ(←もろい…)。

 

まずは、中野の小劇場から飛び出してきてこれが大ステージ・デビューとなった猫系アイドルももの熱量、凄かったすね、あれ。あの放たれ方。生き生きした感じ。天性のものですな、ももさん。中野では芝居の一部としてあれがあったから、それを察して観客はまだ笑いをこらえてるところがあったけど、この野外ステージではどっかんどっかん。中野の1週間で獲得したものが何らかの形でチャランポのライブにも反映されるだろうとは思ってたけど、このように物語的にも繋げて反映させてみせるとは。

 

それから小春ソロ。ももソロとは対象的に「聴かせる」あり方のそのコーナーも、しかしソロと言えども立体的で、去年の年末にソロライブ観ていいなぁと思ってたルーパーがしっかり活かされていたり。コッペさんとのコラボもあって耳と目の両方を楽しませたり。あれは日が暮れた時間に聴く(観る)ことできたのがよかったすね。スタッフ、ナイス計算。

 

で、繰り返すけど、なんといっても圧巻だったのが、小春譲の古くからの大道芸仲間たちが次々に加わっての最終コーナーとアンコール。to R mansionがその歌詞のイメージをさらに膨らませてそこに時計仕掛けの世界を立ち現わせてみせた「時計仕掛けの人生」なんて、今まで聴いてきたなかで最高とも言える出来栄えで、この曲で小春ちゃんが伝えたかったことが完全に理解できた感あり。あれをそのまま撮っただけでもMVとして成立しそうなくらいのレベル。化けましたね、この曲、to R mansionによって。そして、そこから「月」~「サーカスサーカス」と展開させるあたりも流れとして実に見事。じんわり哀愁。故に尚更ふたりだけでの「かなしみ」がまた沁み渡ったっていう。

 

アンコールの「貴方の国のメリーゴーランド」とかもそうだったけど、いやもう、to R mansionの貢献度の高さ、その素晴らしさたるやね。軽いコラボなんかじゃなく、完璧に動きやら小道具使いやらの計算されつくされたガチコラボ。その表現レベルの高さと、やるからにはあそこまでやるという心意気に、相当グッときましたよ。加えて彼らのフリにその場その場で対応できるチャランポ姉妹の柔軟性ね。彼らがこうきたら、こう動く、っていう。その勘の良さ。すごいと思う。(しかも前日は小春ちゃんはミスチルの京都公演で、ももちゃんはファンクラブ行事やっとったんでしょ?!。前日ゲネプロとかやってないんでしょ?!)

 

あの傘クルクルの場面とかもよかったよなぁ、名シーンだったな、あれ。それに客席内に分け入って演奏された「ムスタファ」ね。コッペさんも長谷川愛実さんも楽しそうだったし。それから最後に出演者みんなが並んだときに改めて思ったけど、全員の衣装の色彩のあの豊かさ。それだけで楽しい気分になれるような。で、そこには足長さんもいたりして。

 

そのあり方って、まさしくチャランポがずっと前から理想としてたサーカスのそれなわけで。「ああ、夢、叶えてんな~」って思ったら、おいちゃん、ホロリ。

 

ファンタジックでファンタスティック。あれ、大きなサーカステントかなんかで観ることができたらさらに最高でしょうね。いつか、真夏の夜にでも。真夏の夜の夢として。

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2017年4月15日(土)

 

(*ネタバレ含みますので、このあと観られる方はご注意を)

 

昨日も武道館でノラ・ジョーンズ。一昨日よりもさらに感動した。本当に本当に素晴らしかった。ずっと好きでい続けているノラのことがまたさらに好きになった。

 

昨日はピアノ弾き語りのコーナーがとりわけよかった。「Seven Years」からの「Little Broken Hearts」、からの「Nearness」。「Little Broken Hearts」は一昨日もやったが、ピアノ弾き語り曲としてアレンジされたそれはオリジナルとはまったく別の曲のよう。そこにデンジャーマウスの影も形もない。曲のユニークさと深みを再認識。

 

セットリストはそんなに変わらないものだと思っていたら、ずいぶんと変わっていた。なんたってオープナーからして違う。一昨日は『デイ・ブレイクス』の1曲目「Burn」で始まって、2曲目は「Tragedy」。ピアノを弾くことの楽しさを再認識したと最新作のインタビューで話していたノラの、現在のモードをわかりやすく示した始まり方で、だから一昨日はそこから物語も感じとれるライブだったわけだが、昨日のオープナーはまずギターでラクに「Long Way Home」。ピアノ曲で始まるのとギター曲で始まるのではライブ全体の意味的なものも物語性も大きく変わる。こうやってときどきこちら側の思い込みをあっさりかわすのがノラという女性であることをここで早くも思い出さされた。

 

それから、一昨日「このアレンジもいいなぁ」と感じた1曲「Say Goodbye」を昨日はやらず、それは残念だったけど、一昨日はやらなかった「Chasing Pirates」を昨日はやってくれて、ウワ~イ。

 

で、個人的に昨日一番よかったのは…というか昨日のハイライトじゃないかと感じたのは「Lonestar」。ペダルスティールギターもノラの歌もコーラスも全てが味わい深くて、僕、うっとり。いやー、あれはよかった! 因みにこの曲は藤原さくらちゃんがヴォーカルスクール時代に初めてカバーしたノラの曲でもある。

 

それと昨日は『デイ・ブレイクス』からの「Peace」が聴けたのもよかったな。

 

2日間観れてよかった、けど、また観たい。もっと観たい。地方公演も買っとけばよかったかなぁ……。

 

2017年4月14日(金)

 

日本武道館でノラ・ジョーンズ。

 

当日に連投したツイートをまとめておきます。

 

↓会場にて1部と2部の間の休憩中に。

 

「ノラ・ジョーンズ観に来てる。昨日、前座が退屈ってツイートがいくつか流れてたけど、すごくよかったぞ。特にオルガンとギター。アンサンブルももちろん。普通にビルボードライブとかで単独観たい。」

 

↓帰宅後。

 

「今夜のようないいライブを観たあと、呑まずに帰るのは難しい。ので、蕎麦屋で晩酌セット。軽くひっかけて今帰宅。ノラ・ジョーンズはやはり素晴らしい。前回よりも断然よかった。」

 

「ノラ・ジョーンズat武道館。昔からノラは自分がバンドの一員であることに拘りを持ったライブをしていて、デビュー時の段階から「バンドであることが何より大事」「バンドでやってこそケミストリーが生まれる」と話していたが、今回もまさにノラとバンドのライブであり、息の合い方が素晴らしかった。」

 

「ノラ・ジョーンズat武道館。第一部からあのバンドの演奏に僕は引き込まれたが(退屈だとツイートしてる人が多くて驚いたし、そういう人がノラのライブを楽しめるのか心配になった)、ノラ+2名が加わるとバンドの音はさらに輝きを増した。ジャンル跨ぎのノラ表現に寄り添える柔軟性、すごい。」

 

「ノラ・ジョーンズat武道館。ジャズよりからカントリーよりまで柔軟に対応できるバンドだったが、とりわけオルタナカントリー的とも言える幽玄な表現に光るものあり。まだ公演残ってるので曲名は書かないが、ある曲ではクレイジーホースみたいに嵐吹き荒れるプレイをしてて、あれ、白眉だった。」

 

「ノラ・ジョーンズat武道館。総体としては前回ツアーのムードをわりと残した上で『デイ・ブレイクス』のジャズ感も加え、色彩を深めた印象。色に譬えると藍色かな。楽しい部分もあるけど、それはハンサムバンドとやってた頃の和気藹々感とはまるきり違うもの。何しろ深みがある。」

 

「ノラ・ジョーンズat武道館。とにかく構成が見事。ノラはピアノからアコギ、アコギからエレキと楽器を変え、音楽性が変化していった5作のアルバムの曲をときに意外性を持たせて繋げたりもする。この曲をこんなアレンジに変えるとこの曲と繋がるんだー、みたいな面白さ。そこには物語性も感じられた。」

 

「ノラ・ジョーンズat武道館。とりわけ『リトル・ブロークン・ハーツ』収録曲のアレンジがデンジャーマウスの影も形も残さないものになってて吃驚したし、そのアレンジの面白さに僕はかなり興奮したんだけど、みんなはどう思ったんだろ。あのアルバムからの曲をやってもみんなシーンとしてんだよな。」

 

「ノラ・ジョーンズat武道館。『デイ・ブレイクス』の曲の観客の反応はわりかしよかった。デビュー作の曲をやったときの拍手は相変わらず一番大きかった。3~5作目の曲の反応は大体薄く、特に『リトル・ブロークン・ハーツ』の曲ではシ~ン。やっぱりみなさんジャジーなノラがお好きなのね。」

 

「ノラ・ジョーンズat武道館。ノラ、以前よりも絶対、歌唱表現力が増してるよね。」

 

「ノラさんの武道館、明日(ってか今日)も楽しみ。セトリが一緒だったとしても全然かまわない。構成が見事だから。」

 

ザ・たこさん@新宿紅布

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2017年4月13日(木)

 

新宿紅布で、ザ・たこさんとマキタスポーツ。

 

ザ・たこさん、今夜はなんといっても「イサホイ=シティ」を久々に聴けたのが嬉しかった。隠れた名曲。ファンクもいいけど、歌ものもね。マキタさんは、たこさん愛がダダ漏れてた。ホントに大好きなんだな。たこ好き仲間にもたくさん会えてよかったっす。

 

ショバリーダー・ワン@渋谷O-EAST

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2017年4月12日(水)

 

渋谷O-EASTでショバリーダー・ワン。

 

スクエアプッシャーの初期曲を人力で再現するのがこのバンドなんだが、バカテクってこういうこと言うんだな、ってな超絶変態プレイを全員が繰り出してきて(特にトムとドラマー)、それがあまりに凄すぎてなんかもう笑っちゃうくらい。全員がLED付の覆面(ヘルメット?)してて、つまり表情がわかんないわけだが、一体どんな顔してあんな高速変拍子を繰り出してんだ?!っていうね。2017年型のジャズ? フュージョン? まあなんでもいいけど、なにしろ「すんげぇもん観た」感。ソニマニは背景演出とかもあったりすんのかな。もう一回観たくなってきたな…。因みに客は男ばっかでした。

 

2017年4月11日(火)

 

ビルボードライブ東京で、マイケル・キワヌーカ。

 

コリーヌの素晴らしいライブを観終わってから、余韻に浸りたい気持ちをひとまず置いて、マイケル・キワヌーカを観にビルボードライブへ。コリーヌは19時半スタートだから21時半スタートのそれに十分間に合うはず…と読んでいたんだが、前座があった故にコリーヌのライブが終ったのが22時頃。よってキワヌーカの歌は終盤数曲しか聴くことができず(泣)

 

去年出た2作目がデビュー作より遥かに素晴らしい出来だったキワヌーカさん。そのなかでとりわけ一番聴きたかった「Black Man In A White World」に間に合わなかったのはただただ残念無念。あのグルーブをナマで浴びたかった。っていうのはあるけど、でもやっぱりいい歌手だなぁと改めて。バンドのあり方も興味深かったです(ギタリスト、よかった)。

 

アンコールではデビュー盤の代表曲「Home Again」と去年の2作目からの「Love & Hate」を歌ったんだが、どこかトレイシー・チャップマン的な前者に対して、後者はさらにルーツィーなブルーズっぽくもあり、でもキワヌーカさんにとってはそっちこそが今の自分表現のようでもあり。その対比がなんか象徴的だったな。

 

で、「Love & Hate」の繰り返されるコーラス部分が頭のなかで鳴り続けてるのを感じながら、ビルボ近くのラーメン屋さんで餃子とビール。コリーヌ→キワヌーカ→餃子&ビール。なんて幸福な夜。

 

2017年4月11日(火)

 

赤坂ブリッツで、コリーヌ・ベイリー・レイ。

 

「世界で一番可愛くてステキな女性歌手はコリーヌ・ベイリー・レイ」であることを改めて強く実感した昨晩。なんだろう、あの可愛さは。人を幸せにするあの笑顔は。彼女を前にしてふにゃっとならない男性なんているのだろうか。

 

ずっと魔法にかかったような気分で観ていたコリーヌ・ベイリー・レイ at 赤坂ブリッツ。幸せだった。ただただ幸せな時間だった。まだまだずぅーっと彼女を見ていたいと思った。

 

相当久しぶり(6年ぶり)の来日公演。コリーヌのライブは過去にフジ含めて3回か4回観てるけど、どう考えても今回が一番よかった。以前とは比較にならないくらいよかった。見せ方も歌い方もそんなに変わってるわけじゃない。じゃあなんでこんなに印象が違うんだろう。

 

ひとつハッキリしてるのは、彼女が本当に「いまここで歌っていることに幸せを感じている」ようだったこと。前もあんなに幸せそうに歌っていたっけ? と考えると、そこまでではなかったような…気がする。今回はなんというか生きてる喜びみたいなものが、歌から、表情から、全身から溢れているようだった。幸せそうな彼女が観ている僕たちをこんなにも幸せな気持ちにさせたのだ。

 

当たり前だけど今回の日本公演に限って彼女はあんなに笑顔をたくさん見せて嬉しそうに歌っていたわけではなく、もっと反応のいいお客さんがいる国だっていくつもあるだろうし、いつだって彼女はあの笑顔で幸せそうにステージに立っているのだろう。けど、そうじゃなくて、彼女自身が「このライブ」を一番嬉しく感じながら歌っているんじゃないかと、あれは観ている全員にそう思わせる最高すぎる笑顔であり歌唱だった。営業スマイルみたいなものじゃないのだ。いつもこのテンションで各国をツアーしてますみたいな巡業感覚がゼロで、「このライブだけ」がコリーヌにとっても特別なものであるかのように彼女は感じさせた。それこそがつまりひとつの表現力という才能であり、人間力みたいなものでもあるのだろう。

 

このライブには前座があって、20代の日本人新人女性がDJをバックに数曲歌ったのだが、声質に光るものはあれどもそれをコントロールして抑揚をつけることができておらず、もっと言うなら歌うことの意志みたいなものがまるで希薄(音源聴いたときはそんなに悪くないという印象だったんだけど)。MCも「コリーヌ、チョーやばいから」みたいな稚拙&雑なもので、いい印象を持てなかった。だからこそ尚更、コリーヌの表現力や歌に対する思いみたいなものが際立って見えたというのもあるかもしれない。あのコ、コリーヌのライブを観て自分に何が足りないか気づいたらきっともっと伸びるんだろうけど。

 

コリーヌのバンドはギターとドラムとキーボード(キーボーディストはシンセでベースも)の3人。極めてミニマル。それであの音の質感を表すというのが、いかにも今っぽい。そしてそのあり方が、今のコリーヌには合っているとも強く感じた。ストリングスとかが入ったそれなりの大編成バンドも魅力的な気がするが、そうではなく、やはりこれが正解なのだ。

 

で、その編成であるから、曲ごとにリズムやタイム感が変化していってもコリーヌは自在にそこに歌でのっていける。1曲、歌い出しのキーが合わずにやり直したりもしたけど、それも全然OKに思える「おうち感」みたいなものもまたその編成故だろう。どこまでもインティメイトなのだ。

 

圧倒的にソウルフルな歌唱みたいなものとはコリーヌのそれは違う。けど、クルクル変わるあの表情で…可愛さを含んだ独特の色っぽさを感じさせながら歌われるそのうたは、聴く者を夢見心地にもさせるし、曲によっては感情を揺さぶりもする。髪の振り方、長い腕の動かし方、その目、指先、ため息……。全てが音楽のよう。そう、コリーヌ自身がまるで音楽のようだなと、観ていて僕は思っていた。

 

本編終盤の「Put Your Records On」が日本でもヒットした曲だけあってもっとも観客の盛り上がりがすごかったし、確かにそこで本編を締めてもいい感じではあったけど、彼女はまるで毛色の違う(ある意味ロック的とも言える曲構成の)「The Skies Will Break」を本編の締めに持ってきた。これが今の私なのだという、それは矜持のようなものでもあったのだろう。

 

アンコールは思っていた通り今回も「Like a Star」だったが、アレンジは微妙に違っててやけに新鮮だった。

 

因みにプリンスの「I Wanna Be Your Lover」もやるかなと思ってたけど、それはやらず、カヴァーはボブ・マーリーの「Is This Love」だけだった。彼女が歌うとそれは彼女の歌になる。聴けてよかった。

 

やっぱりコリーヌ・ベイリー・レイは素晴らしい。表現者としても女性としても素晴らしい。

 

一緒に緑道歩きたいし、一緒にお茶とか飲みたいし、一緒に笑い合ったり、ふざけたりしたいし、一緒に音楽聴いたりしたい。なんなら一緒に暮らしたい。と、そこまで妄想して幸せな気持ちになってしまうのは、僕にとっては世界でただひとり、コリたん(あ、言っちゃった)だけだ。

シーナ&ロケッツ@下北沢ガーデン

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2017年4月7日(金)

 

下北沢ガーデンで、<鮎川誠 Presents『シーナの日』#3 ~シーナに捧げるロックンロールの夜~>。

 

4月7日=シーナの日。で、その3回目。スペシャルゲストは細野晴臣さん。

 

シーナ&ロケッツ、1979年の2nd『真空パック』と1980年の3rd『チャンネル・グー』をプロデュースしたのが細野さん(あと、シーナのソロ盤『いつだってビューティフル』も)。けど、ステージ上においての両者の共演は極めてレアなもの。こんな機会、なかなかない。見逃すわけにはいかん。というわけで、観てきました。

 

序盤4曲はシーナ&ロケッツの3人のみ。5曲目「スイート・インスピレーション」から鮎川夫妻の娘さん、ルーシー・ミラーがヴォーカルで加わって7曲やったあと、いよいよゲストの細野さん登場。奈良さんとのダブル・ベースで、「浮かびのピーチガール」(←ライブで演奏されるのは極めてレア)、「ワイワイワイ」、「カウカウブギー」、「ザ・ハウス・オブ・ブルーライト」、「ポンポン蒸気」と、5曲を一緒に。

 

鮎川さんは細野さんと一緒にやれるのが心底嬉しいようで、まるで少年のよう。細野さんはああいう人だから、はしゃいだりはしないけど、でもやっぱり楽しそうだった。細野さんはベースを弾くだけじゃなくリード・ヴォーカルもとったのだが、ロケッツの大きな音で歌声が聴こえない……なんてことはこれっぽっちもなく、思いのほか強く声が響いていたのが印象的だった。通りのいい声なんだな。白眉は「ポンポン蒸気」で、これは細野さんのオリジナルバージョンのテンポではなく、ロケッツ・バージョン…というか、チャック・ベリー・スタイルでの演奏。かっこよかったぁ~。

 

細野さんと鮎川さんの思い出話もまたいろいろ興味深かった。例えば細野さんプロデュースの「浮かびのピーチガール」は、80年の資生堂・春のキャンペーンCMソングのコンペで竹内まりやと加藤和彦のコンビによる「不思議なピーチパイ」と競ったそうだが、結局「不思議なピーチパイ」が使用されることとなり、シーナ&ロケッツは「ピーチパイ」を「ピーチガール」に変えて録音したそうな。「こっちのほうがよかったのにね」と細野さん。続けて「でもトノバンならしょうがないかと」。そんな細野さん、「またプロデュースさせてよ」とも。叶ったらいいなぁ。

 

因みに細野さん、登場したときにルーシーを見て「シーナにそっくりだね」とボソッとつぶやいてたけど、その細野さんがシーナのソロ作『いつだってビューティフル』をプロデュースしていたとき、シーナのお腹のなかにいたのがルーシーだったそうな。いい話。

 

ライブ後半はルーシー&ロケッツでぶっとばしたけど、アンコールでは再び細野さんもステージに登場。チャック・ベリー・トリビュートってことで「カムオン」と「ジョニー・B・グッド」の2曲を共に演奏。鮎川さんは言ったもんです。「僕たちはストーンズもやったチャック・ベリーのカムオンを東京でレコーディングしようぜち言うて上京したのがシーナ&ロケッツのきっかけやった。細野さんは生き恩人やけど、チャック・ベリーも僕らにとっては博多時代からの大恩人で、ずっと生き神様みたいな人で、今は神様になったけど。加川良さんも亡くなってしまったけど、僕たちは絶対忘れんけんね。ホントにずっとロックしよう」。……グッときたぜ!

 

ああ、やっぱり観に行ってよかった。ハリー、ルーシー&ロケッツ。そしてシーナ。かっこよくて、あったかい。最高でした。