2017年2月20日(月)

 

Zepp DiverCityで『パープル・レイン』一夜限りのライヴ絶響上映。

 

年明けに同会場でストーンズ作品の2本立て絶響上映を観に行った際に予告がバンバン流れてて、「誕生日(←僕の)にパープル・レイン観るってのもいいねぇ」とヨメと盛り上がって即チケットを買ったのだった。

 

昨年になってアメリカンミュージックアウォードで最優秀サウンドトラック賞を(スターウォーズを抑えて)受賞。先頃のグラミー賞ではザ・タイムが「ジャングル・ラヴ」、ブルーノ・マーズが(プリンスになりきって)「レッツ・ゴー・クレイジー」をパフォーマンス。今週25日には舞台裏を明かした『プリンスとパープル・レイン』という本が日本発売され、6月9日には未発表音源やらなんやらもいろいろついてのリイシュー盤がいよいよ発売。という具合に、今年はちょっとしたパープル・レイン祭の様相。そんなタイミングで改めて大画面でこの作品を観ることができたのは非常によかったです。

 

DVDやらももちろん持ってるけど、大画面で集中してこの作品を観るのは、ロードショーの時以来。なので30数年ぶり。映画としての評価は極めて低かったりするし(友達にパープル・レイン大好きと言うと大抵笑われる)、昨日登壇したスガシカオさんらも初めて観た際の温度はずいぶん低かったようだが、僕は30数年前に銀座で観て大感動しましてね。しばらく余韻に浸りながら有楽町の街をウロウロしてたそのときの心情や景色もよーく覚えてる。で、何に(どこに)そんなに感動…というか感情移入したのか。昨日久々に大画面で見直して、それがハッキリわかった気がしたな。つまり、あの映画からはプリンスのあらゆる衝動(音楽に対してとか性愛に対してとか全部)が極めてピュアな状態のまま溢れ出てるんですよ。それも青臭いまま。ある意味稚拙なまま。「オレをわかってくれー」って叫んでる感じ。例えば仙八先生における本田恭章。シングルマンの頃の清志郎。最近ならシングストリートのコナーくんでもいいけど、そういう青い苛立ちやら表現衝動やらが混ざったぐちゃぐちゃなそれをキッドが全身から発してて、そこに僕は自分を重ねていたのだなと。

 

で、そうした衝動の爆発があの作品でのプリンスのパフォーマンスに凝縮されているわけで。だから、あれです。僕からすると、そりゃ最後の「パープル・レイン」から「ダイ・フォー・ユー」へと繋がっていくその場面も感動ものだけど、むしろ「今日のキッドは荒れてる」とか言われて、観客からもどん引きされる「コンピューター・ブルー」~「ダーリン・ニッキー」のパフォーマンスのほうがむしろ共振度数が高くて。もっと言っちゃうと、僕が好きなプリンスはあっちのパフォーマンスに象徴されるものであったりもするわけです。それ、例えば当時好きだった初期のオートモッドのジュネのパフォーマンスとかにも自分のなかでは繋がっているんだけど、話がめんどくさいので割愛。

 

いやぁ、それにしてもやっぱモーリス・デイの演技は最高やね。モーリス・デイとジェローム・ベントンのふたりでバディものの映画とか作られてたら面白かっただろうにね。あと、アポロニア。ロードショーで観た当時は、僕はヴァニティのガチなエロさにやられてたもんだから、アポロニアがなんか子供っぽいというか田舎のネエちゃんぽく感じられたものだったけど、久々に観たら意外とよかったな。あの当時、既に人妻だったそうだけど、そう思って観ると尚更ね、ああ、頑張ってたんだなぁと。それと、上映前にスガシカオさんが「プリンスのドSさに注目して観てほしい」と言ってたけど、それでいうならアポロニアのどMさも相当のもの。そのあたり含めて、やっぱり最高だと思いました、『パープル・レイン』。このへんのこと、機会があったらちゃんと原稿に書きたいもんですわ。

 

 

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『たかが世界の終わり』

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2017年2月18日(土)
 
恵比寿ガーデンシネマで、『たかが世界の終わり』。
 
誰もが不完全で、誰もが傷つきやすく、そこを認めたところからひとはどう動けるのか。どう家族と関われるのか。ってか、そもそも家族って…。みたいなことが頭んなかグルグルグルグル。でも説明的なところは一切なくて、画角の切り取り方とか間(ま)とか音楽の入り方とかで伝えてくる、というか観る者それぞれの感じ方を促す、といったあたりがドラン節。その真骨頂。で、役者全員の演技が超絶(ってか演技にゃ思えない)。あの主人公はドランくんが自分でやったらどうだったんだろ、とも思ったが、入り込みすぎちゃうとアレだからあえて監督に徹したのかな。家族関係の築きになんらかの難しさを感じてるひとは特に観るべき。あとをひく作品です。
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ホセ・ジェイムズ@渋谷Contact

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2017年2月15日(水)

 

道玄坂のクラブ「Contact」で、ホセ・ジェイムズのショーケース。

 

WONK(初めて観たけど全員が噂にたがわぬバカテクぶり。特にドラムがすげぇ!)のライブとMITSU THE BEATSのDJに続いて登場したホセのライブは、自身でマックをいじっての完全ひとり体制。ショーケースだから新作から3~4曲歌って最後に「トラブル」歌う程度かなと予想してたんだが、なんとタップリ9曲も! ラストの「カム・トゥ・マイ・ドア」では「サクラ」と名付けられた電気ギターで弾き語ってくれたりもして、いやもう、よくあるショーケースライブのそれを遥かに超えた満足感が得られましたよ。素晴らしかった!

 

軽く驚いたのは、ホセの声の出力。それ、以前と比べると見違えるほどのレベルで。聞けば新作を作るにあたって改めてボイトレしたりもしたそうだけど、その成果が如実に表れていた。つまり自分の声の出し方はジャズには向いてるけど、ファンキーなR&Bを歌うにはそれ相応の歌ヂカラを獲得せなと努力した…ってことなんだろう。そしてそういうファンキーな曲でセクシーな歌声を聴かせる様を観ながら、ますます同郷の偉大な(亡き)あの人に近づいてきたなと感じたりも。

 

MCでは、ジャイルス・ピーターソンが西麻布イエローでやってたイベントで初来日した際のことに触れ、10年前から日本は僕に愛をくれてた、みたいなことも言ってたけど、言われてみれば『The Dreamer』のデビューから来年でもう10年。つまり僕が彼に惚れ込んでそのライナーを書かせてもらってから(ふってくれたのはそういや先週京都で呑んだトラフィックの中村周市くんだったんだよな、繋がり感じるなぁ)もう10年になるわけで、そう考えたらいろいろと感慨深くなったりも。ああ、ずっとホセのこと好きでよかった、関われてよかった、とも思ったし、彼の作品はもっと多くの人に知られるべきだよな、今こそ(言葉は悪いけど)売りどきだよなとも思ったり。

 

そういえば、途中、新作の曲からの流れでサラっと「PROMISE IN LOVE」の一節を歌ったりもしてたけど、それはDJ MITSU THE BEATSがその場にいたからに違いなく。そういう感謝の表し方もまたホセらしいなとも思った夜でした。

 
 
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2017年2月11日(土)
 
京都府立府民ホールで柳家喬太郎・独演会(夜の部)。
 
今もっともチケットの入手が困難と言われるキョンキョンこと柳家喬太郎の、しかも独演会が京都であるというので、ヨメと観に行った。
 
喬太郎、キレキレ。というか僕は初めて観たんで普段との比較はできんのだが、翌日たまたま行ったカフェのマスターと常連客も同じ回のを観てたらしく、かなり通であられるっぽいそのふたりが「キレキレでしたね」と言ってたので、確かだろう。
 
トレイかなんかで途中で席を立って出た女性客に絡んでのまくしたても凄かった。あれだけのことをあんなに大爆笑にかえる力、怖いほど。
 

『沈黙 -サイレンス-』

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2017年2月8日(水)

 

新宿ピカデリーで、『沈黙 -サイレンス-』。

 

平日の昼間なのにぎっしり入ってた(大半が年配客。若者少数)。

 

とりあえずキチジローの生き方(選択の仕方)に尽きますね。オレの中のキチジローが「わかるよ」と言うとりました。

 

窪塚くん、ハマリ役。あの感じ出せる俳優さん、なかなかいないよね。

BOMI@渋谷o-nest

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2017年2月3日(金)

 

渋谷o-nestで、BOMI、4年ぶりのワンマン。

 

芝居(朗読)と歌をミックスさせた形で自身の半生を表現。「芝居と歌をミックス」といってもミュージカルではなく、互いが互いを補完しながら伝えんとすることの核をよりストレートかつ立体的に表現する、そんな独自の形態だ。まずはそのあり方が面白かったし、それを考えて形にした彼女の並々ならぬ表現意欲を素晴らしいと思った。

 

昨年発表した新作『A_B』収録曲は、そのような形で歌われることで、伝えんとすることがより剥き出しにもなる。なので「そうか、この歌はこういう背景で生まれて、このことを言いたかった歌だったのか」というような発見が度々あった。このライブを観たことで『A_B』の本質がよりつかめたような気にもなったし、これからはまた観る前と少しだけ違った聴き方(受け取り方)ができそうだ。

 

また、この数年間の音楽活動と女優活動によって彼女が獲得したあれこれが凝縮されたようなライブだなと感じたりも。歌唱の表現力が以前よりもグッと増していて、わけても終盤に歌われた「ふたつの街」のエモーショナルな歌いっぷりに思わず僕の涙腺も……。思い、ズドンと響きました。

 

あ、あと、「キューティクル・ガール」を始めとする初期曲を物語のなかでうまく機能させてもいて、まさかあのへんが聴けるとは思ってなかったので、そのあたりもよかったっす。

 

Char@練馬文化センター小ホール

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2017年2月1日(水)
 
練馬文化センター小ホールで、Char。
 
今月85歳になる母と観てきた。
 
ほぼ9割がソロ1作目~3作目の曲。去年八王子で観たときよりもさらに初期曲が増えていた。「TOKYO NIGHT」で始まり、「闘牛士」「気絶するほど悩ましい」「逆行線」「Girl」と続いたあたりでもう胸熱。「ICE CREAM」も「THRILL」も「かげろう」も「空模様のかげんが悪くなる前に」も「過ぎゆく時に」も、もちろん「SHININ' YOU,SHINE DAY」もやった。とりわけグッときたのが「YOU GOT THE MUSIC」からBAHOの「HAPPINESS」へと繋げて最後に「いし~だおさむにハッピネス♪」と歌ったところ。
 
因みにCharの1~3作目は母と住んでた中学~高校の頃にしょっちゅう家でかけてて(大袈裟じゃなくそれぞれ100回くらい聴いてる)、だから母もけっこう覚えてたみたいで、楽しそうにしてました。アンコールの「SMOKY」では立ち上がって観てましたからね。
 
Charは永遠にかっこいい。

ビラル@ビルボードライブ東京

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2017年1月23日(月)

 

ビルボードライブ東京で、ビラル(1stセット)。

 

初めの2曲くらいはけっこうなプログレ臭というか、宇宙との交信感が強くてちょっとたじろいでしまったりもしたのだが、ファンキーなムードが出始めた3曲目あたりからどんどん引き込まれた。

 

相当独特にして圧倒的な存在感とヴォーカル力。ときどきプリンスが憑依した感じになるのはまあわかってたことだけど、昨夜の見た目はモーリス・ホワイトっぽくて、でもときどきフィリップ・ベイリーなみのキレイなファルセットで歌ったり……。そのように変幻自在ではあるのだが、でもなんというかビラルは絶対的にビラルであってほかの誰でもないっていうね。その超個性っぷりが凄いなと。いろんな人が彼をフィーチャーしたくなるのもわかりますね。

 

90分~100分くらいのショーだったんだが、ビラルはMCとかほとんど挿まないし、バンドに任せる時間もなく、つまりずっと歌いっぱなし。故に200分くらい聴いたようなお腹いっぱい感があった。あれを2セット続けてやるって、相当タフだな。肉体的にも精神的にもタフで、だからこうして我が道を行き続けられるんだろうね。

 

あと、バック・ヴォーカルの男性がバック・ヴォーカル以上の働きをしていて、めちゃめちゃテクニックあり。彼はずっと一緒にやってる人なのかな? わからないけど、楽器みたいに声を出せる人で、やっぱ凄いヴォーカリストには凄いバック・ヴォーカルがつくもんだなーってヘンに感心しました。

 

今夜もビルボードライブで2ショーあり。そうそう来日しない人なので興味ある人は観といたほうがよいかと。

『ネオン・デーモン』

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新宿TOHOシネマズで、『ネオン・デーモン』。

 

『オンリー・ゴッド』を観てこの監督の映画は2度と観るまいと思っていたのに、つい…。

 

最悪だ。本気で吐き気。ただただおぞましい。話はあまりに薄っぺらく、動きもなく、レフン監督の自慰行為につきあわされているようなもの。途中退出すべきだった。

 

しかしながらSNSやらFiimarksやら見ると、最高傑作とかって大絶賛してる人もたくさんいて、うーむ、好みや価値観ってホントいろいろだなぁと。『ドライヴ』は大好きだったんだが、『オンリー・ゴッド』とこの『ネオン・デーモン』のよさというものが、僕にはまったく理解できまへん。なんと言われようがわかんないものはわかんない。っていうか、ハッキリと嫌い。

 

まあ唯一、ジョン・カーペンターみたいなシンセ音楽だけはかっこよかったけど。