2016年5月25日(水)

ビルボードライブ東京で、プリシラ・アーン(2ndステージ)。

淡路町のカフェでキャンディス・スプリングスのコンベンション・ライブを観たあと、ビルボードライブ東京に移動してプリシラ・アーンを観た。キャンディス嬢はブルーノートからのピアノ弾き語り新人ということもあってノラ・ジョーンズの再来的な言い方で推されてるようだが、プリシラの日本デビュー時もそんな言い方がされてたのを思い出したりも(両者ともノラとは全然違うタイプですけどね)。

プリシラ・アーン。前回の目黒での初ホール公演はちょっとハラハラさせられる場面もあり、どこか散漫な印象を残しもしたけど、今回はリズム隊とキーボードが入りながらも彼女の弾き語りのよさを活かしたミニマルな演奏表現で、とてもよかった。今年出した新作からの曲が中心になるかと思いきや、ファンからリクエストを募ってセトリを決めたそうで、初期の名曲・代表曲もわりと多め。とりわけ驚いたのが(彼女もリクエストが多くてビックリしたと言ってたけど)、アルバム・デビュー前に出したEPに収録されていた「RAIN」を歌ったこと。それ、彼女の隠れた名曲だったりするのだが、ライブで歌うのは初めてじゃないかな。聴けてよかった!

ほかにも「あー、これ聴けて嬉しい!」って曲ばっかりだったが、宇多田ヒカルのカヴァー「ぼくはくま」などはプリシラのオリジナルに思えるくらい合っていた。母親になった彼女ゆえに尚更だ(宇多田ヒカルはプリシラのカヴァー、聴いたことあるかなぁ)。あと、8年前に初めてビルボードライブで演奏したときにアンコールで歌われた「カントリー・ロード」の日本語ヴァージョンを今回も歌ってくれたんだけど、それ、なんだかやけにグッときた。というのも、この曲をライブで初披露したことから彼女の道はいろんな形で開かれたから。というのと、同じ場所でこの曲を歌ってた彼女が今ではお母さんになったわけで、時の流れを感じて妙に感傷的になってしまった、っていうのもあるんだが。

終演後、楽屋に顔を出すと、生後6ヶ月のお子さんを抱っこしたプリシラが。ステージで歌ってるときはそんな気はしなかったけど、やっぱりそうしていると母の顔だなぁと。なんかいろいろ感慨深かったです。