10月16日(木)


神宮前・ドリーミュージック社で、平原綾香にインタビュー。


1stアルバムから全作品でインタビューさせていただいている平原さん。
そんなこともあって、現在放映中の初出演ドラマ『風のガーデン』は、ドキドキというのか、なんともこう胸がキュッとなるようなヘンな気持ちで見ている。


平原さんの役は主人公である中井喜一の最後の恋人。
1回目のバーで会話しているシーンとか、タクシーの中で携帯メールでやりとりしてるシーンとか、もう平原さんの演技(特に笑い方)が自然すぎて、このふたりは本当に恋人同士なんじゃないかと思えてきたりもして…(笑)
それを話したら、彼女、ケラケラ笑いながら、でもそう見えるならよかったです、と言ってましたが。


2回目などは抱きしめられるシーンとかもあったりして、もうホント、テレビの前で必要以上にドキドキしちゃったりして、見ている僕のほうが照れちゃったりして(←ばかでしょ?)。
なんだろう、親戚のおじさんみたいな気持ちなんでしょうかね、これって。
C誌の編集のTさんも、「そうそう、私も親戚のおばさんのような気持ちでドキドキしながら見てました」って言ってたし。


恐らく、こうやって親戚のおじさん・おばさんみたいな心境で、平原さんの演技をドキドキしながら見てたっていう人がたくさんいたと思うな、スタッフを始め今まで彼女になんらかの形で関わってきた人なら。
そういう、「ウチのあーや」感を、会った人にもたせる人なんですよね、彼女って。

親近感というのかなんというのか、ちょっと危うげなところも含めてデビュー時からずっとあのまんまで、見守らなきゃって思わせるところもあるんだけど、ステージなどここぞというところではブワっと不思議なくらいオーラを出すっていう。
倉本聰さんも、きっとそのへんにやられたっていうところ、あると思う。


いや、それにしても、彼女の演技、とってもいいですよね。
大丈夫かなーとか思いながら1回目見たんだけど、本当に自然で。
演技をしてないように見える演技っていうんですか。
『マイ・ブルーベリー・ナイツ』のノラ・ジョーンズみたいな、というか。
(そういえばノラのあの映画を観たときも、僕は親戚のおじさんのような気持ちでなんだか妙にこっちが照れたりしていたものだった。うん、あの感覚によく似てるな)
平原さん、ドラマなどに出るのはこれが最初で最後だと宣言されてるそうですが、余裕があればまた別の役をやってるところも見てみたいものだと思いましたね。


と、そんな話を前ふりとしながら進めてった今回のインタビューの本題は、そのドラマの主題歌「ノクターン」も含んだ6枚目のオリジナル・アルバムについて。

インタビューの内容はこれからC誌に書くのでここでは書きませんが。
とりあえず、このアルバムについてチラっとだけ書いておくと。


これ、今までの彼女のアルバムの中で一番いいんじゃないか。

今までの作品の中では、僕は4枚目の『4つのL』が、もっとも音楽的な冒険心が前に出ていて一番好きだった。

自作曲がもっとも多かったアルバムでもあったのでね。
僕は作曲面での彼女の才能を非常にユニークだと感じているので。


今回は、そこまで音楽的冒険心が前に出たものではないものの、初めてちゃんとじっくり時間をかけ、非常に丁寧に作られたアルバムであるということが、聴けばよくわかる。
学校やツアーの合間に慌ただしく制作していた今までのアルバムとの違いが、曲にしても音にしても歌唱(特に言葉ひとつひとつの噛みしめ方)にしても歴然なのだ。


といったことを感じたので、「これはいい。今までの平原さんのアルバムの中で一番いい。やっぱり時間をかけて丁寧に作ったものはそれだけのものがありますよ」などと話していたら、「そう言ってもらえて本当にうれしいです」と言いながら彼女の目にうっすらと涙が……。
おっと。また胸がキュッとなるじゃねーか(笑)





↓こちらはドラマ主題歌でもあるニュー・シングルです。

ノクターン/カンパニュラの恋/平原綾香