私は、昨年、患者さん支援を目的とした非営利法人を設立しました。


3名の理事により構成され、私がその代表を務めています。


社団法人大久保の会(英語名:Okubo Project)がそれです。


これまで、様々な方と接触し、その具体的構想を練ってきましたが、今、やろうとしていることの一つが患者間SNSの構築です。


私がガンの告知を受け、難病の告知を受けた2007年当時、強く欲したものです。


命にかかわる病気を告げられた時、激しく動揺しました。


家族も心配しました。


そして、最初にとった行動が、インターネット検索です。


恐らくこれは、私に限らず、多くの患者とその家族が行っていることです。


しかも、命にかかわる病気でなくとも、多種多様な病気の患者さん達が取る行動の筈です。



最近は、インターネット情報の普及により、病気と治療法についての情報は、結構有ります。


素晴らしいことです。



一方、患者の今後の生活とか、将来についての情報も欲しかったのですが、中々見当たりません。


例えば、お金がどのくらいかかるのか?、副作用は、本当にはどのようなものが起こり得て、どれ程辛いのか、いつ頃どれくらいまで回復するのか?、1年後、自分はどうなっているのか?、職場や家族とのコミュニケーションはどうしたら良いのか?、いつ頃、職場復帰できるのか?、どう心を整理したら良いのか?セカンドオピニオンを、どのようにして取って、どう考えたらよいのか?


こんな悩み・質問は、お医者さんと相談して解決できることでは、ありません。



そしてインターネット検索して、何か出てきても、ネガティブな暗い情報しか残っていません。

これは、辛い患者達が残した足跡で、元気に社会復帰していった人達のものではないからです。



ネット上では、情報の公平性が失われ、「ネガティブ・バイアス(=消極的・否定的に偏っている)」となり、患者は益々気落ちし、治療に対する希望を失いがちになります。


私は、それが大問題だと感じているし、何とかしたい。


だから、元気に社会復帰していった人達と直接的/間接的にコミュニケーションがとれる「ポジティブ・バイアス(=積極的・前向きに偏っている)」とも言えるサイトを作りたい。



古来、その相談窓口として患者会が存在し、重要な役割を果たしてきたと思っています。


しかし、全く知らない会に連絡し、人と会うのは、とても敷居が高い作業です。

ましてや体調がすぐれないときに、患者にそこまでやれというのは酷な話です。



しかし、インターネット上であれば、気軽ですし、患者会の存在しない地域の患者でもコミュニケーションが取れます。


私は、元患者とのコミュニケーションに限らず、現在治療中の患者同士とか、患者の家族同士でもコミュニケーションをとれるサイトを考えています。



そうすることで、隠れた良い情報が手に入るでしょうし、何と言っても孤独感が癒され、勇気をもらえるはずです。


こんなにも多くの人が元気に社会に戻っていったんだ。


自分一人じゃない、皆、頑張っているんだ、と。


本当なら癌と難病で既に死んでいてもおかしくない私が、まだ、こうして生かされている理由は、社会への恩返しをする余地が残されているからだと信じています。



私が、闘病当時欲して、だけど存在しなかったものを一つでも作りだせれたら、生かされた意味があると思います。


私は、今、その患者SNSサイトの構築に取り組んでいます。 


(次回に続けます)
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