半年ほど前のものになりますが、槌田敦先生の講演を紹介させていただきます。
非常に重要なことを述べておられるので、長い動画ですがぜひご覧下さい。
「事故から1年半、水素爆発のまま」 (2012/10/25)
https://www.youtube.com/watch?v=scVL1tRdbLM
「書き換えられた福島原発事故」 (2012/11/25)
https://www.youtube.com/watch?v=dbg0qnWwPq4
「東電福島第一原発事故 その経済的原因と今後のエネルギー」 (2012/12/11)
https://www.youtube.com/watch?v=ZBjnfR_5Z1I
以下、要点をまとめます。
* 1号機は水素爆発。原因は地震による配管破断、水素ガス漏れ、建屋天井に溜まり爆発。
* 2号機は爆発なし。格納容器下部の爆発音はベント音。このベントで飯館村等が汚染された。
* 3号機はプール内で核爆発。瞬間的閃光と500メートルの垂直噴煙。
核連鎖反応で高温化、水蒸気爆発へ。
* 東電は3号機爆発当時の中性子測定データを絶対に公開しない。
中性子が発生する原因は核分裂のみ。
* 4号機は試験運転のために、燃料を原子炉に移動中に地震が起きた。
燃料が原子炉の底に落ちて核暴走が始まった。
何度も水蒸気を吹き上げ、天井を吹き飛ばした。噴出は3ヶ月も続いた。
* 4号機原子炉内部の写真はウソで、別の原子炉のもの。
海水を入れたのに燃料プールのように錆がなく、照明ランプが映るほどピカピカなのはおかしい。
* 政府・東電は3基とも全部水素爆発だとウソをついている。
水素爆発では水蒸気ができ白煙が上がる。3号機のような黒煙は絶対に上がらない。
* 核兵器には3種類ある。
一つは10%低濃縮ウランと、水を中性子減速材に使う初期の原爆で、核反応の熱で水蒸気爆発を起こさせるもの。
もう一つは改良型で高濃度ウラン・プルトニウムを使う核爆弾(広島・長崎に落とされたもの)。
三つ目は、強化型の爆弾(水爆、中性子爆弾)
* 臨界は簡単には起きないというのはウソ。
5-10%低濃縮ウランは、水があれば核分裂を起こして爆発する。
* 戦時中、理化学研究所・仁科教授が研究していた原爆も水を使う初期型のもの。
* 米国でも同様の研究がされ、装置が大きく空輸はできないが港湾の攻撃には使えると、
アインシュタイン、シラード両博士がルーズヴェルト大統領に進言している。
* 使用済み燃料は線量が高く扱えないが、新品の燃料なら盗んでテロに使える。水に浸せば爆発する。
* 核燃料(低濃縮ウラン)が簡単に爆発する事実がわかれば、原発は原爆と違い核爆発を起こさない、
核の平和利用だ、という長年の主張が崩壊する。
だから原子力業界はこの事実をひた隠しにし、絶対にこれを認めようとしない。
* マスコミはもちろん、反原発学者まで東電発表をそのまま受け入れ、水素爆発の大合唱。
誰も真の爆発原因を究明しようとしない。科学者として失格だ。
以上です。
槌田先生は、かつて仁科教授が在籍した理化学研で研究されており、物理学者だけあって
説明が大変理路整然としています。
また、長年反原発活動をされており、原子力業界のデタラメ、不正に対する指摘も的確です。
核兵器製造には高濃縮ウラン、プルトニウムが必要と、私たちは刷り込まれてきましたが、
それは一発で大都市を壊滅させる本格的な核爆弾の話であって、
ビルを一棟吹き飛ばすぐらいなら、核燃料を水に浸けるだけで十分だということです。
むしろその程度の爆弾のほうがテロには好適でしょう。
「核燃料はそのまま核爆弾になる」
これこそが、原子力業界が今までずっと隠し、ごまかしてきた真実でした。
東電が3、4号機の爆発原因を絶対に説明しようとしない、4号機については爆発の映像さえも公開しない、
その理由がここにあります。
3/11以降、この阿修羅でも、工作員が、「そんなに簡単には臨界は起きない」とか、
「核爆発が起きたら、福島原発全体が消滅しているはずだ」など、
核爆発の否定に躍起になっていましたが、その理由もよくわかります。
反・脱原発派の学者でさえ、このタブーには絶対触れようとせず、
東電の発表の通り、水素爆発の一言で済ましている。
本来なら、限られた東電発表の資料を元に、喧々諤々の討論があってしかるべきです。
誰も全く爆発原因の究明をしようとしないのは異常です。
私は、小出裕章先生が、4号機の爆発は3号機から逆流した水素によるものと
東電発表をそのまま繰り返していることに非常にがっかりしています。
ただ小出先生を非難するつもりはありません。
小出先生のことですから、それがウソであることは十分わかっておられるはずです。
槌田先生と違い、小出先生は国立大の現役の教員です。
このタブーに触れたら、職を、いや命を失う可能性すらあるのでしょう。
しかしタブーと言っても、3号機の爆発映像はすでに世界中に配信されているのです。
あの黒いキノコ雲を見れば、素人でも、核爆発が起きたこと、核燃料であれだけの爆発が起こせることがわかる。
もやはタブーも何もありません。
おそらくテロリストたちは、今後、あらゆる手をつくして核燃料の入手しようとするでしょう。
恐ろしい。実に憂慮すべき事態です。
槌田先生の説明が間違いだというのなら、正々堂々と公開討論を申し込むべきでしょう。
議論を避け、こそこそ逃げ回っているようでは、氏の主張を認めたも同然です。
核燃料では絶対に核爆発が起きないというのなら、実際に公開実験をすればよろしい。
安全だというのなら、安倍首相に実験のお手伝いをお願いしましょう。
核燃料を水に浸けるだけなら彼にもできます。
安倍首相は、核燃料を含めて原発を輸出しようとしています。
核燃料が爆弾に転用できるとなれば、これは核兵器の輸出と同じです。
非核三原則、そして武器輸出三原則に反します。
しかも政情不安定な中東に売ろうとしている。これがいかに危険なことか説明の必要はないでしょう。
輸出先の国が戦争に転用するかも知れないし、テロリストの手に渡るかも知れない。
あるいは輸送中にハイジャックされる可能性もあります。
アフリカ周辺で石油タンカーのハイジャックが頻発しているのはご存知の通りです。
日本の輸出した核燃料により核テロが起きたらどうなるか。
日本は製造・輸出の責任を追及され、巨額の賠償金を支払わされることになるでしょう。
安倍首相は、おそらく自分では理解していないでしょうが、
危険な核兵器を売り歩く死の商人そのものです。
これが広島・長崎の犠牲者に対する冒涜でなくて何でしょうか。
こんな物騒なものをこれ以上製造するのも、世界に売るのもゴメンです。
愚か極まる政府に対し、我々は強く抗議すべきだと思います。
阿修羅
http://www.asyura2.com/13/genpatu32/msg/357.html