『あの野郎ォ!!』



休日の昼下がり
僕の怒号が街に響いた



この日僕は朝から仕事に励み
なかなの仕事が出来たと

半ば満足感を持った状態で仕事場を後にした


道々は僕の事務所のチーフマネージャーが同行

彼は僕のドラクエのパーティーの一人と名前が同じだ
というか彼だ

そのパーティーメンバーと話ながら歩き
時にたわいなく時に真面目に語ったりしていた

そんな中
チーフに電話が掛かってきた



『はいモシモシ!○○です…』



見事な営業トーンでの受け取りだ

その姿に見惚れるが先に
受け取りの隙を突かれたのか
百戦練磨の彼の絶対領域に瞬時にして侵入してくる物体があった!


ヤバイッ殺られるっ



感じる刹那


侵入してきた物体は
ママチャリに乗ったハンチング被ったオッサンでありスピードもそれなりであり歩道であるのだけれど
絶対領域を突破しチーフとすれ違う刹那!



ぶび!ぶりぶりぶびび!



オッサンはあろう事か盛大な放屁砲撃を行ったのだ!!



『あの野郎ォ!!』



ここで冒頭の僕の怒号に繋がるのだが
まさか新宿の街でこのような毒ガステロに会うとは夢にも思わない僕の叫びは
横で仕事の電話をしているチーフをよそに

虚しくも哀しく花園神社に響き渡るのでした



アレを通り魔と言わずして何と言うのか

その答えはまだ見つからない