十六歳のアメリカ ニュー・ファミリー 二二、キーフ家訪問 64 | 六月の虫のブログ

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ニュー・ファミリー (The Wadleighs) 



二二、キーフ家訪問 (Visiting the Keefes) 



 十一月の半ば、スチュワート家の庭の落ち葉を掃除した頃、ボクの英語も上達し、簡単な日常会話は理解できるようになっていた。また、ゆっくり話してくれれば、だいたい物事を把握でき、誤解や勘違いは少なくなっていた。ただ、相変わらず、チャックには卓球で勝ち続けていた。ボクは今度の ”Veterans Day Weekend” (退役軍人の日で三連休)に、キーフ家を訪ねることになっていた。ボクの日本の実家にホーム・ステイしているアメリカ人の女の子、ケリーの家族だ。十一月十三日の土曜日の午前十時頃、キーフ夫妻、ケリーの妹のエレン、弟のパットとクインの五人は、ボクを迎えにキャンピング・カー (a camper) でスチュワート家を訪れた。リビングルームでお互いを紹介した後、ランチまで時間があったので我々子供たちは、散歩に出掛けることにした。エレンは、チャックやボクと同じ十一年生だった。彼女も他の十一年生の女の子と同様、青のアイシャドウをしていた。パットとクインは、まだ八年生と七年生でボクより背も低かった。

 我々は、チャックについてカンカキー川のほとりまで歩いた。パットとクインは、河原の石を拾って、川に投げ始めた。競争好きのチャックは、水面で石が何回跳ねるか勝負しようと言ってきた。五回勝負でボクが勝ち越した。チャックはもう一度ボクに勝負を挑んだが、ボクは彼にパットに勝ったら勝負してやると言った。彼はなんとかパットに勝ったが、万が一「バッド・ルーザー」のチャックがパットに負けていたら、彼がどの様な行動を取ったかを想像すると、少し怖かった。ボクとの再戦は、引き分けが多くて長引いたが、結局チャックが勝った。エレンはあきれ顔で、我々の勝負を見ていた。勝負の後、川の水で手を洗い、スチュワート家に戻った。


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カンカキー川へ向かう、右から、チャック、クイン、パット、そして、エレン。