秋刀魚の歌      佐藤春夫    (1921年 大正10年発表) 

あはれ 秋風よ 情(こころ)あらば伝えてよ
ー男ありて 今日の夕餉に ひとり さんまを食らひて 思ひにふける と

さんま さんま
そが上に青き蜜柑の酸をしたたらせて さんまを食ふはその男が里のならひなり
そのならひをあやしみ なつかしみて女は 
いくたびか青き蜜柑をもぎ来て夕餉にむかひけむ

ー中略ー

さんま さんま
さんま苦いか 塩っぱいか
そが上に 熱き涙をしたたらせて さんまを食ふはいづこの里のならひぞや

秋刀魚の季節になると思い出すのがこの詩。JR紀伊勝浦駅前にこの歌の石碑があります
子供の頃は、普通に秋刀魚のハラワタが苦いけど旨い!という詩だと思ってたんだけど
哀愁漂うこの詩は、ただの秋刀魚がテーマじゃありません
実はこの頃、春夫は谷崎潤一郎の妻を譲渡してもらって、世間をお騒がせしてたんですね
その時の心情を秋刀魚のハラワタで歌った詩なのです・・・なんか複雑 (ー∇ー;)

ということで、今日はさんまのワタ焼き、ご紹介!
実家から栗をもらったんで、栗ご飯も!うちの栗ご飯美味しいよ~(*’▽’)

       【さんまのワタ焼き】                   【栗ご飯】

   【白菜ときのこのゴマ味噌和え】 

 
《さんまのワタ焼き材料・・・二人分》
さんま・・・2匹 
酒、濃い口醤油、みりん・・・各大さじ2
すだち・・・1個

① さんまはウロコをひき、頭を落として、内臓をとりだし、流水でさっと洗ったら水気をよくふき、
  大名おろしで3枚におろす。腹骨はすいておく

② 内臓は包丁で細かく叩き、バットなどに入れ、酒、醤油、みりんとよく混ぜ合わせ、
  ①のさんまの皮目を下にして、途中で裏返し、合計20分ほど漬け込む

③ ②のさんまを尾の方から、くるくる巻き、固定するために串(竹串でも)を左右に打つ
  もう一方の身も同じようにして、先に串打ちした上に固定する

④ グリルで中火で焦げないように両面が乾くくらいに焼いたら、②の漬け地をかけ、さらに中火で焼く
  焦げないように計2~3回繰り返す

⑤ 器にもり、すだちを添える

さんまのハラワタの苦味と漬け地(幽庵地)がぴったりマッチしてウマウマ~q(≧∇≦*)(*≧∇≦)p
シンプルなのに技あり!な一品で、ちょっと自慢したくなること間違いなし!

ハラワタの漬け汁の残りや骨、頭なんかは、ごみの日まで冷凍しておくと生ごみ臭くならないよ!


《栗ご飯材料・・・二人分》
米・・・1.5カップ (洗って30分水に浸しておく)
栗・・・10個くらい 
出汁・・・1.5カップ強
酒・・・大さじ1.5
薄口醤油・・・大さじ1/2
塩・・・小さじ1/2

① 栗は熱湯に20分つけて皮を剥きやすくし、鬼皮と渋皮を剥いたら、
  アク抜きのために薄めの塩水に10分ほどつけておく

② 鍋に栗とたっぷりの水を入れて茹でこぼし、つぎにひたひたの水と砂糖大さじ1弱、
   塩小さじ1/4を加えて7割位の堅さに煮る。荒熱がとれたら2~3個に切る

③ 炊飯器に水からあげた米、栗、出汁、酒、醤油、塩を入れ炊く

ポイントは栗のアク抜きと下味をつけること。この一手間で、ずいぶん違います
栗がしっとり、いいかんじに甘~く仕上がって、おかわり間違いなし (≧∇≦)ъ

《白菜ときのこのゴマ味噌和え》
① 白菜4~6枚はザク切りして、レンジでチン 

② エノキ、マイタケ1/3pずつは、手でほぐしてレンジでチン

③ ボウルに白味噌大さじ2~、すりゴマ大さじ2~、砂糖を加えて混ぜ合わせ
  好みの味加減に調整し、水気をきった①と②を和える

ゴマと白味噌の風味で、野菜もしっかり食べられるよん♪