日本語によるマインドマッブの話をする前に、マインドマッブそのものについて簡単に話しておく。これは、トニー・ブザンが開発した脳科学に本づいた新しいノート術である。

詳しい説明は本家を参照してもらうとして、中心に主題となる単語や絵をかき、それから連想される概念をまた、単語や絵でひもづけていくというものだ。

素晴らしい技法だとは思うのだが、残念ながら英語圏で開発された技法のため、日本人が日本語で使う事は全然考慮されていない。実はマインドマッブほを日本語で作成すると、英語で作成するよりも効果が高い。

トニー・ブザンは脳をより刺激するため絵を多用する事を奨めているが、もともと漢字は絵文字なのである。絵が苦手なら無理して描かなくても、漢字を多用すれば良いのだ。

国土交通省はかつて、道路の標識の認識速度を計測した事がある。「漢字」と「かな」、「ローマ字」で地名を書いて、反応を検査したのである。漢字の認識速度は、かなやローマ字の十倍以上だった。

この現象は、仮名やローマ字が左脳で処理するのに対し、漢字は右脳も使うからだと説明されている。つまり、マインドマッブで使う単語は、なるべく仮名ではなく漢字を使う方が脳をより刺激する。

例えば「マーケティング」ではなく「集客」、「プロモーション」ではなく「販促」なんて単語を使う。

それから、マインドマッブは横方向にひもづけられる事になっているのだが、これは英字が横書の言語だからだろう。日本語を使うなら、縱にひもづけても問題は無いはずだ、というか、その方が多分、見やすい。

次回は日本語化されたマインドマッブ・ソフトについて書きます。