脳科学に本づいた情報処理手法と云ふのが、最近は色々紹介されています。それらの情報処理手法を見ていつも残念に思うのは、それらが日本の言語・習慣を全然考慮していない、と云う事です。

脳科学に本づいた情報処理手法の多くは欧米諸国で開発されたものですが、だいたい横書で単語を分ち書きするヨーロッパ系言語を前提に考えられたものです。縦書で膠着語の日本語を前提に開発されたものではありません。

こういった現状では、日本人にとっては不十分な情報処理しかできないのではないか、と危惧いたします。そこで当ブログでは、日本の言語・習慣に合わせた情報処理というものを考えていきたいと思います。

プログラマーの私がこんな事を考えるようになったのは、Schemeという開発言語にハマってそれを日本語化しようと考えたときでした。Schemeという強力な言語を日本語で使えたらどんなに素晴らしいだろう、と。

言語設計を始めてすぐ、これは馬鹿げた考えだ、と気づきました。Schemeは、単語を分ち書きするヨーロッパ系言語で扱うからこそ強力なので、膠着語の日本語でSchemeを使う必然性など何もありません

それ以降、外国から輸入した情報処理手法と呼ばれるものを日本語で実施するときの欠点がはっきり見えるようになりました。これから、そんな話をしていきます。お付合いください