モスバッハのソーヴィニョン2009
子供の頃から「好きなモノはあとでじっくり愉しむ」のが常である。まず好物から手を付けるなどという事はない。
仕出し弁当などは最初にサッと見渡し、あまり好みじゃないモノから食べ始めて、最後に好物を存分に味わう。
オッサンになってワインを飲むようになった今でもその癖が抜け切れてないのだろう。例えば色々試してみようと
あれこれ取り混ぜて買っても、結局意識せずとも一番美味しそうなヤツが最後の方まで残っていることが多い。
夏前にいろんな所からかき集めた「とりあえずの2009年産」も残り僅かとなり、気付けばそろそろ真打ちクラスの
抜栓を待つばかりである。
久しぶりに明るいうちに仕事を済ませて帰宅。暑いが適度に陽も陰って来たので、40~50分近所を散歩して
適度に汗を流し、帰宅してひとっ風呂浴びればさぁ晩酌態勢が整った。まずはゲオルグ・モスバッハー醸造所 の
2009年産ソーヴィニョン・ブランを開けることにしよう。2年前pfaelzerweinさん から帰省の際のお土産にと頂いた
2007年産のコレ がすこぶる美味かったのが記憶に新しいのであるが、さてその再現なるか。
淡黄緑色。香りのトップはライチ、マスカット、そして微かにお馴染みピーマンの香りがする。嫁さんによると
パッションフルーツのお菓子の香りもするのだそうな。やや甘みを感じさせるふっくらとした上品な果実味。
マイルドな酸。品種独特の少々埃っぽいフレーヴァーと、アフターに微かなイガ味が口内に残るのが玉に瑕。
それでも蜜柑の薄皮の苦味にも似て、スッと流れて消えてしまうのでさほど気にはならない。ミネラル感は乏しい。
残念ながら2007年産の感動はないけれど、夏向きの爽やかなフルーツ感が存分に楽しめるのは嬉しい。
予想外に残糖感があるので、バジルを効かせたトマトソースのパスタと合わせてみたところ相性もまずまず。
時間とともにピーマンの余韻がハッキリとしてくる。
翌昼残りを。青リンゴ主体のフレーヴァーと半辛口感覚の味わいで、やや平凡に終始。とにかくもうちょっと
残糖は抑えて欲しかったなぁ、というのが率直な感想。これも2009年の乗り過ぎた果実味のせい?84/100
2009 Sauvignon Blanc Qualitaetswein trocken
Weingut Georg Mosbacher (Forst/Pfalz)
A P Nr 5 112 066 03 10,Alc 12%vol,14.90€