今にして思えば... | 緑家のリースリング日記 ~Probieren geht über Studieren~

今にして思えば...

シュロス・ヴァルハウゼン。由緒ある造り手ではあるが、実はこれまでほとんど飲む機会がなかった。去年ここの安甘ワイン を飲んでなかなか美味しかった記憶があるぐらいで、それ以前に飲んだことってあっただろうか。ウチにはドイツワインのエチケットが2000枚前後溜まっているが、その中にはないので恐らくちゃんと飲んだことはないのだろう。

そう言えばもう6年くらい前の話になるが、ウチの近所のとあるテーマパーク でここのワインが数種類売られていたのを見たことがある。そのテーマパークは「新鮮・安全・美味しい」を合言葉にした農産物直売所が売りで、全国各地からの物産を売る店舗もあってそこに陳列されていたのである。輸入業者は四国の小さな会社だったと思う。当時「なんでこんなところにこのワインが?」なんて思ったものだが、今にして思えばここが有機農法の醸造所だったからちょうどテーマパークの運営理念に適っていたのだろう。とはいえ温度管理もない店頭に無造作に並べられていたので、結局買わずじまいだった。そしてつい先日久しぶりにこのテーマパークを訪れた際には、残念ながら既にここのワインは1本もなくなっていた。全部売れたんだろうか?


淡黄色。香りはアプリコットや花梨、そしてビニール製の工業製品的な香りもある。酸はシャープで果実味は軽く、ボディも細身。ミネラルはそれほど凝縮感はないが、各要素のレベルからすれば頭ひとつ抜け出た存在。

翌日は枯れ草や藁の香りが強く感じられる。いかにもビオって雰囲気か?初日より果実味が力強さを増し、酸も相変わらず元気で口の中でもなかなか荒々しい。ただし夏の疲れの溜まった身には、この元気さはちょっとしんどい。まぁ内容的にはこのクラス・この価格としては充分納得のいくレベルだと思う。82/100


2004 Schloss Wallhausen Riesling Qualitätswein trocken

Prinz zu Salm-Dalberg Schloss WallhausenWallhausen/Nahe)

A P Nr 7 779 144 010 05Alc 11.5%vol,輸入・販売元「徳岡」,1800円