開山堂
張り子の虎と朝護孫子寺
まず開山堂に行き、太子の祈願に習って、私も今後の活動のために祈願をし、何か不思議なことが起こらないかなあと思っていました。
というのは、太子の戦勝祈願は、信貴山に加え、現在の大阪の玉造の地でも行われ、勝利を予兆する奇譚が起こったとされますが、私が、2011年に、その玉造神社を参拝したときに、太子にならって、今後の活動の成功を祈ると、偶然にも、大陽の周りに虹が現れたのでした。だから、今回の信貴山でも、何か不思議なことが期待したのでした。
そして、期待に違わず、不思議なこと?が起こりました。しかし、それは虹ではありませんでした。虹と同じように自然の一部ではありますが、黒猫でした。
祈願して間もなく、他の参拝所に行くため、道を歩いていると、黒猫が道ばたにたたずんでいました。かなり太った猫でした。真っ黒な体に目だけは薄い黄緑か黄色に輝いていました。猫は虎の子だから、リトルブラックタイガーか。そういえば毘沙門天は虎(寅年)に関係します。
人になれているのか、全く人を怖がる様子もなく、私と同行したスタッフにすり寄ってきました。なでなでしてやると、気持ちよさそうに、お腹を出して寝ていました。そこで、少しの間、黒猫と過ごし後、記念の写真を撮って、お別れしました。
参道の山道
ところがその後、お別れしたつもりが、黒猫が、私達の後をついてくるのでした。その時、私達は、信貴山の山頂(437M)まで上る予定でした。その道をよちよちと着いてきます。しかし、山頂までは人間の足でも30分弱もかかる。
そこで、抱きかかえて山頂まで連れて行こうとしましたが、それは嫌がるので、手を離すと、自分で着いてきました。よく様子を見ると、自分自身で歩いて、所々に自分のにおいを付けないと、帰れなくなると感じているようでした。
その後は、所々で一休みし、人間のペースに比べると、とてもゆっくりゆっくり上がっていきました。時には、水を飲んだりしながら、私達に声をかけられて励まされながら、前進を続けました。
そしてついに、山頂のエリアの入り口の所まで到達したのでした。
しかし、山頂にある事務所などの施設や人の気配を嫌がってか、それ以上は上がろうとしませんでした。
頂上の入り口で
山頂から
この黒猫は、黒のイメージ通り、縁の下が好きなのか。自分が先んじてトップに立つタイプではなく、焦らず人の後を目立たぬようについてきて、最後もトップ(=山頂)には顔を出さないタイプのようでした。抱きかかえて山頂に運んでやろうとしても、それを嫌がり、その後は、来た道を走って去って行きました。
うーん、この不思議な黒猫、私に何かを教えようとしているのではないか。結論として言えば、私は、非常に大切なことを学んだと感じました。それが何かは、しばらく秘密と言うことで。