上祐史浩

オフィシャルブログ ―― 21世紀の思想の創造


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 ここに来て、刺激的な世界の変化が近づいているように感じる。

 100年ほど前、世界は、超大国だった大英帝国の衰退と、米国の台頭という変革期にあって、群雄割拠の時代に入り、二つの世界大戦を経験した。

 パックスブリタニカ(大英帝国による平和・安定)が崩れ、その後のパックスアメリカーナ(米国による平和・安定)の時代への移行期だ。移行期は、世界の統治者が不在となって、群雄割拠で不安定になるのが人類の歴史だという。

 今、大英帝国の残存である英国(正式名称はグレートブリテン及び北アイルランド連合王国)が崩壊する可能性が出てきた。英国のEU離脱に伴い、残留派が多数だったスコットランドと北アイルランドが英国から独立する可能性が報じられている。http://www.yomiuri.co.jp/world/20160624-OYT1T50156.html?from=ytop_main1

 現超大国の米国の弱体化が言われている中で、前超大国の英国が、完全に崩壊する事態が加わると、自分のイメージだが、人類社会の大きな転換点になるように感じる。

 各報道では、今後懸念されるのが、英国のEU離脱の動機である自国第一主義(孤立主義)が、欧米に広がることだ。EUには、他にも離脱派が強い国が複数ある。

 低成長・貧富格差・失業・移民の問題は共通の問題だろう。ナチスが欧州を席巻した大戦のトラウマもあって、英国が抜け、ドイツが圧倒するEUを嫌がる国々もあるだろう。

 そして、同じ思想を持つのが、米国の大統領選で旋風を巻き起こしているトランプ氏。英国のEU離脱を「(英国民は)国を取り戻した」と称賛している。

  彼は、メキシコやイスラム系の移民を減らすだけでなく、日韓に米軍駐留費の負担増や、日中等からの輸出を減らす保護主義的な政策を提唱している。

 こうして、経済の低迷で大衆の不満が増大すれば、政治は、国際協調による長期的な利益よりも、自国の目先の利益を優先することが多い。

 第二次大戦前には、米国発の大恐慌の後に、ブロック経済などの保護主義が広がった。しかし、結果は、それが世界経済をさらに縮小させ、大戦の遠因となったとも言われる。

 今後世界が自国第一主義に走り、その口火を切ったのが、世界の政治・思想の中心である欧米となれば、ある意味で、人類の歴史の必然かもしれない。

 日本は、同じ問題が別の形で現れるとされる。欧米のような移民の問題はない代わりに、人口減少の問題がある。移民のある欧米は人口減少がない。

 人口が減少すれば、普通は経済成長は無理だが、円安誘導のアベノミクスで、輸出増・株高により、老体にカンフル剤を打つかのように、成長を図った。

 しかし、最近は円安誘導が難しくなり、経済成長も鈍り、消費増税を先送りした。その矢先に、英国のEU離脱。アベノミクスの息切れとなる可能性が出てきた。

  そもそも、中国の減速(バブル崩壊の恐れ)、原油価格の低迷による他の新興国の落ち込み、米国の景気の停滞など、日本の経済を取り巻く環境は、全体として厳しい。

 この先の最大のリスクは、景気低迷が続いて、19年以降も消費増税が出来なくなれば、大幅な社会福祉費の自己負担や、公務員の削減でもしないと、膨大な国債の返済ができないことだ。前から懸念されていた財政破綻のリスクが高まる。ギリシャと同じ状況だ。

 人口が増えていた時代の膨大な借金を人口減少の中で返済すること自体に無理があるが、欧米の移民問題を見れば、一部政治家が主張してきた移民の導入は更に難しくなった。

 その中で、国内で多額の資産を持つのは(一部の)高齢者。彼らの時代に作った借金ではあるが、高齢化社会では、高齢の有権者が多くなり、高齢者に厳しい政策は取りにくくなるとも言われる。すると、移民を敵視する欧米と異なり、国内の貧富格差が問題となるかもしれない。

 しかし、欧米も、自国中心主義で、移民や輸入を減らし、自国民を守ろうとしても、それが長期的な世界経済の低迷をもたらせば、自国の経済も同様に低迷する。

 こうした事態に、20世紀の場合は、戦争で外国の富を奪って解決しようする流れがあった。米国の弱体化もあって、タガが緩んだ世界では、今後は紛争が増えるかもしれない。既にウクライナ・中東など、ここ数年は、紛争地域が拡大している。

 しかし、21世紀では、大規模な国家間戦争となれば、人類の破滅をもたらす。それを避けるには、各国が、国内外の貧富の格差の解消=富の分かち合いを深めざるを得ないだろう。

 私が注目している欧州有数の有識者とされるジャック・アタリ氏(ミッテラン元仏大統領の首席補佐官)によれば、今後の世界はいったん経済・外交・安全保障の全般で混乱せざるを得ないと言う。

 その結果、世界全体での富の分かち合いの仕組み、すなわち、世界連邦のようなものが必要となるだろうと言う。経済競争がグローバル化したのに、社会福祉はグローバル化していないこと自体に、無理があると言うのだろう。

 しかし、政治制度も、それを作る人々の心の現れだ。特に民主主義社会はそうだ。だから、政治は専門外の私が、心の問題として、この問題を解釈しなおせば、「富によらない幸福の価値観」が、人類全体に強まることが必要だと思う。正確に言えば、富による優越感ばかりを幸福と考える価値観の変革だ。

 人は、どうしてもしたいことをする生き物だから、富を奪い勝つことばかりを幸福と思う限りは、同じ歴史を繰り返す恐れがあると思う。それを防ぐためには、「人類の幸福の価値観の革新」が必要となる時代が近づいていると思う。
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  英国のEU離脱。低成長・格差増大・移民問題。競争は激化しても、福祉は充実しないグローバル資本主義への否定的な反応。トランプ人気の米国も同じ流れ。移民はないが人口減少の日本はどうなるか。本質的には幸福とは何かの新たな価値観が必要だと思う。

  経済的な問題・富の奪い合いから、一国主義・排他主義・保護主義・紛争の拡大に至るのは、20世紀にもあった人類のサイクル。最終的な富の分かち合いの実現には、経済を超えた処に、幸福の価値を見出すことなくしてあり得るだろうか。それにしか価値を見出さないならば、奪い合いは不可避だろう。

  厳密には、富の奪い合いではなく、優越感の奪い合い(と劣等感の押し付け合い)。人より多くの富を得て優越感を感じ、少ないことで劣等感に苦しむ。この優越感の誘惑を超えなければ、分かち合いは実現できない。その意味では、単純に富裕層が悪く、低所得者層は犠牲者というのではなく、皆の心・価値観の問題ではないだろうか。

 そして、人類の長い歴史において、頭では分かち合いが善と分かっていても、なかなかそれができず、歴史が繰り返されたのはなぜか。それは、目先の喜びにばかりとらわれ、奪い合いによる不利益を理解しない長期的な視点がないことだろう。

 しかし、これを視点を変えて言えば、頭では分かち合いの重要性はわかっていても、生理的には、その時々において、勝つこと、優越感を感じる方が、分かち合うことよりも、幸福・喜びを感じるために、頭と、心・体が葛藤することが一つの要因だろう。

 よって、分かち合うことの方が、生理的にも幸福だと感じる心身の状態を作り出せれば、人類がこの長年の問題を本当の意味で乗り越えることができるし、それは、一種の人類の革新だろう。

 しかし、これまでのところ、そのための東洋思想の技術は十分に制御され、活用されていない。オウムの東洋思想の技術の活用は、信者の物欲の超越には効果を上げたが、他の宗教によくある自己絶対視・独善性といった優越感の超越には至らず、逆に悪化させた(魔境の問題)。

 こうして、今後の人類社会の幸福に必要なものを思想哲学・宗教の分野から言うならば、優越感・劣等感を超えた、広い心・意識(仏教で言う無我)の幸福を生理的に感じることができるような、より進化した思想と技術が必要だと思う。
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 今日は、今後の聖地・自然巡りの一つの候補地である尾瀬を訪れました。

 まず、戸倉から鳩待峠を通して尾瀬ヶ原に入りました。「水芭蕉の花が咲いている」という尾瀬の有名な歌の通りに、水芭蕉を目当てにしていたら、62年ぶりに雪が降らなかった今年は、5月に既に咲き終わっていました(T_T)。


   そのため、ただひたすら続く湿原の道をただひたすら歩きました。朝9時半から夕方の4時半まで、途中で休みを取りつつも、合計25キロくらいは歩いた か。歌にある「はるかな尾瀬」とは、このことかと思わせるほどでした。美しい歌のイメージが、だいぶ変わりました(T_T)。


 しかし、これが、よい修行になりました。


 無我の境地を心掛け、ただひたすら歩く、次第に辺りの自然と一体に。その中で今後の人生の指針も浮かんできました。非常に重要な気づきだったと思います。


 そして、近くには、至仏山という名の山もあって、最初は雲でほとんど見えなかったのですが、自分の心の状態とシンクロするかのように、終わりごろには、山頂までくっきりと大きく見えました。
   
 天気予報では曇りから雨だったのですが、実際には、鳩待峠に入るとまもなく日が差し始め、どんどん晴天に。終わる前後になると、急に雲が全体を覆って、雷まで少々、という全くの幸運に恵まれました。


 最終的には、めでたしめでたしの一日でした。


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 今日は心理学講義。深い集中状態で物事を非常にうまくおこなうことができるフロー状態がテーマ。スポーツではゾーン状態、仏教では無我、武術では無心の境地と呼ばれているもの。仏教・ヨーガの瞑想(禅定・サマディ)や、それに至る修行にも通じるテーマで非常に興味深いものでした。

 私も講話をしている時はこのフロー状態が理想だと思っています。これはうまくやろうという雑念があると、こだわりや不安が生じてうまくいかない。安定した集中状態の中で、不思議と脳裏に沸いてきたことをそのまま流れるように話していく、という感じ。

 仏教・ヨガの修行を分析すると、これを体現するには、日ごろの生き方・人生観と、心と連動する体の中の気の流れを整えておくことが必要だと思います。その具体的なことは、最近始めた「悟りの瞑想ヨーガ講座」で紹介していこうと思います
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上信越聖地・自然巡り(2016年6月5日)のレポートをスタッフがしてくれました。戸隠高原・戸隠神社・黒姫高原・苗名滝、美しい写真がいっぱいです。ぜひご覧ください。

                                      
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昨日6月8日、本部教室で、仏教・ヨーガの悟りのための瞑想法と、それを助けるヨーガの各種の行法を解説指導する講座を始めました。スタッフが写真と共にリポートしてくれました。

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