前々日、フランクフルト空港に到着してマインツに入っておきながら、
ちいともマインツを見て廻っていないではないか…と思うわけですが、
これにはいささか訳があり…。
ヨーロッパのいろいろな町には、その町の観光施設の入場が無料か割引になり、
また市内の交通機関を自由に使えるといった内容の旅行者向けカードがよくありますね。
近年使ったところでも、オスロには「オスロパス
」があり、
コペンハーゲン
には「コペンハーゲンカード」が、シュヴェリンには「シュヴェリンカード」が、
そしてリューベックには「ハッピーデイカード
」があるといった具合。
これらと同様に、マインツにも「マインツカード・プラス」というのがありまして、
有効期間は48時間(他に短いのも、長いのも無い)。
これでマインツ市内の観光施設に無料か割引、市内交通使い放題になるというものですが、
実はライン川の向こう岸、ヴィースバーデンへの往復、そして同市内の交通もまた乗り放題であると。
ちなみにですが、ヴィースバーデンにも「ヴィースバーデンカード」があり、
ヴィースバーデン市内での特典は同様に、そしてマインツの市内交通も使えるということで
ほぼ同等の内容ながら、少しだけマインツカードより高いのですなあ。
確か2~3ユーロくらいの差ですから大したことはありませんが、
どちらを取るかはどちらの観光に力点を置くかということになりましょう。
それはともかく当初の予定ではマインツのホテルに4泊した後の移動日の朝に
ヴィースバーデンへ出て一日ないし半日を過ごした後にフランクフルトへ移動と
考えていたものですから、フランクフルトへ向けてヴィースバーデンを離れる48時間前に
マインツカードを使い始めるのがもっともお徳な使いようと思ったわけなのですよ。
となると、ヴォルムスから戻ってきたこのタイミングで使い始めるのが良いということになり、
マインツ見て廻りを後回しにしたのもこうした計算高さ(?)に基づくものでありました。
で、まずはマインツカードを手に入れなくはなりませんが、「地球の歩き方」では
中央駅から離れたライン河畔に近いところのツーリスト・インフォメーションを案内しているものの、
Web検索の結果、マインツ中央駅前のMVG(マインツの公共交通機関)の案内所でも買えると判明。
ツーリスト・インフォメーションのあるところまでのバス代片道分が浮いた!と思ったものです。
(まあ、歩いていけない距離でもなし、また大した片道のバス代も大した金額ではありませんが)
とまれ、かようにして入手したマインツカード・プラス(窓口では「プリュス」と言っていたような)、
手にいれたからには早速使わねばと思うところであるわけですが、
時刻はそろそろ博物館などの閉館(だいたい17時ですね)が迫ってくる頃合い。
ですので、18時まで見学可のところにとりあえず行ってみようとバス停へ。
これまたバス停3つ分くらい先の目的地ですので歩いて行けないことはないところながら、
せっかく手にした乗り放題カード、使わない手は無いと思うのが人情かと。
カードと同時にMVGの案内所で入手した路線図でバスの番号を確認し、
中央駅前のバス・ターミナルへ歩いていったところ、
乗ろうと思っていた番号のバスがちょうどやってくるではありませんか。
小走りでバスに向かって、さも勝手知ったるさまを装い(必要ないことなんですが)、
飛び乗ったバスはすぐさま発車…と、この飛び乗りがまたしても間違いの元であったという。
バスはあらん方向へと走り出し、
越してしまうはずのない鉄道線路を跨ぎ越して、ずんずん進んで行きます。
一瞬にして「逆方向?」と思い付くも、あちらのバス路線は複雑ですから、
下手に下りると戻る方向にはバスが走っていないなんつうこともある。
さあ、どうする?という、ことの顛末はこの次に…。


