「予約にお名前がありません」
マインツは駅前ホテルのレセプションでのひと言でありますが、いやいやそんなはずは…と
E-mailで受け取ったConfirmationのプリントを取り出したのでありますよ。


ところが、そのレターを見た先方の曰く「この名前はご存知ですか」と指し示したところの

「Dear ○○」には見たことも聞いたこともない外国人風の名前が書かれてあったのですね。

「誰?それ・・・」と。


ホテルのHPから直接にオンライン予約をして、その返答がE-mailで着信したときに、
到着日、出発日、室数、部屋タイプ、室料は確認してOKと思いましたですが、
よもや名前がどこの誰とも知らない名前になっていたとは…。

自分のリクエストどおりの返答が自分のメールアドレスに入ったものですから、
まさか名前が違っているとは思いもよらず。


とまれ「では、この名前では予約されているのですか」と問えば、その予約記録もないらしい。
こちらも名前の確認をしなかったといういささかの引け目はあるものの、
「We look forward to welcoming you to Mainz.」とまで書いて寄こしながら(決まり文句ですけど)、
結局のところ、本当の名前でも違う名前
でも予約処理してないんでないの…。


まあ、以前にも似たようなことがブリュッセルでもありましたし、
時間が早めなだけにいくらでも他のホテルで取り返しがきくだろうという余裕から
慌てふためくこともなく、そのときはただただ呆れるばかり(自分のことの方は棚上げで…)。
結果的には空室あり状態だったようで、即座に部屋には入れたからいいんですけどね。


しかしまあ、いつも思うことなんですが、ヨーロッパのいささか古めのビルというのは
どうして奇妙な間取りで造ってあるのでしょうか。
元からホテルだったというよりは内部だけをいじってホテルに改造したのでしょうね。
以前、ウィーンで泊まったホテルはエレベータが五角形(さすがに正五角形ではない)だったですし、
このマインツのホテルの4階(日本で言うと5階に当たりますね)フロアはこんな具合。


マインツのホテルの4階フロア


部屋の扉脇に貼ってあった避難経路図ですけれど、

矢印が引かれてあるように泊まったのは402号室で、
妙な場所に妙な形で存在していることが見てとれようかと。
一朝事があったらひどく逃げにくそうです。


ホテルの部屋の窓から


ということで、窓のカーテンを開けてみますとこんな感じ。
中庭(というほど体裁のいいものではありませんが)側で眺めも何も無いながら、
それはもとより期待もしていないし、むしろ想像通りなわけで、
要するにはしご段があって、いざというときにはそれで逃げればいいのねという確認。


鳥除けのデコイ


と、はしご段の近くにカラスがとまっている?
かと思えば、むしろ鳥除けのデコイなのですなあ。
日本ではデコイにこのような立体的リアルさは求めんでしょうなあ。


ところで、中庭側の部屋だと向こうにも窓があってどうも…ということはありましょうけれど、
比較の問題として通りの側だと喧しいこと必定なわけでして、
駅前ともなると朝早くから夜遅くまでひと通りがありますから、
むしろ裏側の方が(この手の、ラグジュアリーでもなんでもないホテルの場合)良かったりするですよ。

どのみち、日中はほとんど部屋にいることはありませんしね。


チェックインの際には多少のとまどいはあったものの、
まあ、可もなく不可もなくであったような気がしておりますよ、ホテル・ケーニヒスホフは。


ホテル・ケーニヒスホフ@マインツ


取り敢えずは電車に乗ってあっちこっちに行く関係から利便性の点で駅前ホテルにしたですが、
日本からマインツに観光で立ち寄る場合にはやはり旧市街の方で探した方がいいでしょうね。
そんなに大きな町とは思われないのに駅前は妙に忙しい感じですし。


もっとも近隣の町も含めて考えた場合、
ヨーロッパらしい(パリのようなとは大袈裟ですが)建物に囲まれた雰囲気ならヴィースバーデンに、
もそっと小ぢんまりとした町の落ち着きならヴォルムスに、ライン河畔でワインをとなれば
アスマンスハウゼン(リューデスハイムでなく)にホテルを取るのが良いのではなかろうかと。
理由のほどは追々書いていくことでご想像いただけるものと思います。