聖ニコライ教会の廃墟
にしばし佇んだ後には、
ツォル運河の方へと取って返して煉瓦造りの建物を眺めながらのそぞろ歩きを。
(例によって、不調の続くひざと相談しながらではありますが…)
Hamburg Tourist Boardの市街図によりますと、
このあたりはSpeicherstadt(倉庫街)ということのようです。
煉瓦造りで倉庫といえば、横浜の赤レンガ倉庫を思い出したりもするところですけれど、
こちらはちと装飾に凝っているような。
別の建物ですけれど、拡大してみるとこんな具合。
こうした歴史を感じさせる建物を保存すると同時に、新奇な?建物も混在させて、
かつての倉庫街は「ハーフェンシティー」(Hafenは港の意)なる観光名所に
生まれ変わりつつあるようですね。
この正面の建物なども、実にユニークなデザインで目を惹きますなぁ。
そして極めつけと思われるのが、運河沿いに進んでエルベ川に合流する地点に建築中のもの。
真ん中奥に、川面の波を表現しているのか、カーブを描いたラインが見えますが、
「エルプ・フィルハーモニー」という建物であります。
北ドイツ放送交響楽団の新たな本拠地になる予定ですけれど、
2012年には完成するはずが、今でもまだ建築中なのですよね。
あんまり凝ったデザインにするとえてしてこんなことになる…。
(サグラダ・ファミリアほどではないとしても)
ちなみにミッヒェル の展望台から見た写真を紹介し忘れてましたですが、
見下ろしたエルプ・フィルハーモニーはこんなふうに見えておりました。
波のようなデザインかと言いましたけれど、
エルベ川と運河の合流地点の突端になってあたかも巨大な船のイメージなのかもですね。
ところで、ミッヒェルからの眺めでもうひとつ、斬新な形の建物が見えていたのでした。
ついでですから、それもここで紹介を。
これは画像データが変てこになってしまっているのではなくって、
真ん中の建物の上部がくねっと曲がってますですね。
曲がっているところより上にはあんまり上がりたくない気もしますが、
「ARCOTEL Onyx Hamburg」というホテルであるという。
まあ、宿泊料金が高そうですから、泊まることもないでしょうけれど。
建物ついでなので、もうひとつ。
こちらは聖ニコライから倉庫街を歩いた翌朝にふいと巡りあった建物です。
一見してユニークな外観であろうことを想像させるふうでありますね。
近付いてみると、こんなにまで尖っているのですなあ。
さらに真下から見上げるようにしますと、そそり立つ感がそそるというか。
ニューヨークのフラットアイアンビルの先端に鉋をかけたようかも。
実はこの建物、出くわしたのは偶然ですが、
予め「訪ね歩くかもしれんリスト」には上げていた「チリハウス」でありました。
1920年代に建てられたドイツ表現主義の建築物であるということです。
名前の由来はチリとの交易で財を成した貿易業者が造らせたからてなことのようですが、
外観で意表を突くだけではなくって、かなりあちこち細かく装飾まで目配りされているようで。
…と、話はすっかり日を跨ってしまってますが、
このままハンブルク滞在最終日のお話へと続けてまいることにいたします。