ちょうど今、JRのディスティネーション・キャンペーンでは山形一押しになってますですね。

もっともこのほど山形 へ出かけたのはそれに釣られたわけでもなく、出張でしたが…。


「山形日和。」パンフレット


キャッチフレーズは「山形日和。」、

山形県の形を擬人化したキャラクターを配して、ほのぼの感を出しているようです。

が、かつて山形がキャンペーン対象になっていたときには

もっぱら「紅花の山形路」と言われていたような気がするのですけれど。


ということで、何も山形で食したのはおにぎりばかりではないわけでして、

一度昼食をとりに山形まるごと館・紅の蔵というところに行ったのでありますよ。


山形まるごと館・紅の蔵


元は紅花の商いで栄えた旧家の家屋敷だそうで、

「商都山形の歴史を今に伝えている建物の一つ」として大改修し、

今では観光案内所や食事処が入る施設に生まれて変わっているのだそうな。


でまあ、この中にある蕎麦処でもって一日限定20食というのが目にとまり、

ついついオーダーしてしまうのですなあ。


紅ご膳@山形まるごと館・紅の蔵


「紅ご膳」とのネーミングに違わず、右下の蕎麦がほんのり赤みがかっておりましょう。

紅花蕎麦ということですが、たいそうしっかりしたコシがあって、ほのかな甘みが感じられる。


そして、左上側の小鉢には紅花若菜浸し。

そも紅花とは、染料に使ったり、油をとったりするものと思っていたですが、

食べるものでもあるのですなぁ。


ちなみにそのほかの品はというと、

豚肉みぞれポン酢、鰯蒲揚げ丼にお新香、水菓子となっておりましたけれど、

どうやらこれは月替わりらしく、これは7月メニューということになるようです。


食後には観光案内所を覗いてみたりしたですが、

こんな説明書きがありました。

夏至から十一日目の半夏生(はんげしょう)。

今の暦で七月二日頃「半夏一つ咲き」といって畑のどこかに一輪の紅花が咲き、紅花の季節が始まります。

紅花の咲き初める季節@山形まるごと館・紅の蔵


折しも紅花の咲き初める季節だったのですなあ。

やっぱり「紅花の山形路」でありますよ。


ついでに紅花とはまた別にですが、

夜に居酒屋(郷土料理店?)で食したものの中から、山形ならではっぽいものを少々。


だし奴


これは「だし奴」という一品ですけれど、

冷や奴に山形郷土料理として知られる「だし」がのったシンプルなもの。


「だし」は「出汁」ではないので、汁ものではなくして

いろいろな野菜を刻んで醤油や調味料で味付けをしたもの。

これをご飯にかけたり、蕎麦つゆに入れてそばと絡めたりして食すのだそうで。

いかにも田舎料理感がありますねえ。


細竹揚げ


続いては「細竹揚げ」。

山形でタケノコというと「細竹」のことを指すとも言われるようでありますよ。


根曲がり竹という種類らしいのですが、

庄内(日本海側)では「月山筍(がっさんだけ)」と呼ばれてもいるそうな。

塩で食すと、日本酒がすすんでしまいますですねえ。

山形市にこだわって「羽陽男山 酒未来 純米吟醸」と「秀鳳つや姫 純米大吟醸」でいきました。


山形の芋煮


そして、山形の定番中の定番といえば、「芋煮」でありますね。

庄内地方では豚肉を入れた味噌仕立てなんだそうですが、

ここ山形市では牛肉を使って醤油で味付けるとのこと。


食す前は「単に芋を煮ただけでしょ」と思ってましたですが、

これが実に旨いものでありますなあ。

一緒に名産の牛肉(山形牛てなブランド牛ではないでしょうけれど)と

玉こんにゃくまでいただけてしまいますし。


…と、紅花の山形路でさも食べ歩いているかのようですが、

あくまで出張で行ったのでありまして…。