昨夜、出先から帰宅途中の車の中で
たまたま聞いたNHKラジオ「ぬくだまりの宿」という番組に感動しました。
うろ覚えの部分もありますが、ぜひにと思い、書いてみます。
山形県の蔵王のふもとで牧場を営む山川さんという方が
「食といのち」について、語っておられた話です。
なんでも、牛やニワトリなどを飼育する牧場で、
子供たちが実際に世話をしたニワトリを
自分たちの手で、殺して、料理して、食べるところまでを体験させる
酪農体験教育というのをやっておられるとか。
その中で子供たちは心を揺れ動かせながらも、
命と向き合い、命をいただく感謝の気持ちを理解していくそうです。
私たちが生きていくためには、食べものは欠かせません。
そして何をどう食べるかという食育の大切さは、私自身、十分わかっていたつもりです。
ですが、食べるという行為のかげには、
常に動物や植物の命をいだだいているという現実があることを、
普段あまり意識することはありませんでした。
「命のある動物を売り買いする自分は悪い酪農家です。」
とあえて自称する山川さんの話がさらに続きます。
・生まれたばかりの子牛を親から引き離して売り飛ばす私は・・・悪い人ですか?
・その子牛を大きく太らせてお金に変える人は・・・悪い人ですか?
・と殺場へ送られ、死の恐怖に怯え、泣きわめく牛を殺す人は・・・悪い人ですか?
・殺された牛を骨と肉に切り分けて加工する人は・・・悪い人ですか?
・肉をパックに詰めて売る人は・・・悪い人ですか?
ここまでの子供たちの答えは、すべて「ワルイー ヒトーッ」です。
・では、その肉をスーパーで買うお母さんは・・・悪い人ですか?
この質問に子供たちは後ろを振り返り、お母さんの顔を見ながら
「ワ ワ ?・・・」 と答えに窮します。
そして最後に、
・それを食べるあなたは・・・悪い人ですか?
ここで、子供たちの反応はさまざま 「●△×?・・・」 「○■×?・・・」
「食べ散らかしたり、わがまま言って食べ残したりする・・・それが本当の悪い人なんだよ」
という山川さんの言葉に
“いただきます”の本当の意味を理解して、泣きだす子供もいるそうです。
クルマのラジオでこの話を聴きながら
信号待ちの赤信号がにじんで、ぼやけてきたので
あわてて、ティッシュに手を伸ばしました。
――――――――――――――――――――――
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
--------------------------------------------
★ブログランキングに参加しています。
この記事の応援クリックよろしくお願いします!
人気ブログランキングへ
――――――――――――――――――――――