長谷川穂積 再起はバンタム級で「取られたものを取り返す」 | ボクシング・メタボリック

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ボクシングに魅せられて41年。阪神タイガースファン歴40年世界戦初生観戦は1983年西は熊本・福岡・沖縄とおそらく300試合は越えている。海外デラ・ホーヤとトリニダード戦を観に行っただけ。ニューヨークの殿堂はたった2回。現地速報や新聞情報貼り感想書いてます。

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 世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級王座から陥落した長谷川穂積(29)=真正=が20日、神戸市内の所属ジムで記者会見し「取られたものを取り返す。それを一番に考えたい」と、階級を上げずに同じバンタム級で再起することを表明した。

 長谷川は4月30日、世界ボクシング機構(WBO)同級王者フェルナンド・モンティエル(メキシコ)に4回TKO負けし、11度目の防衛に失敗した。減量が過酷なこともあり、階級を上げることも考えられたが、長谷川は「負けたままでは終われない。モンティエルにベルトを返してもらう」と、階級変更しない理由を説明した。所属ジムの山下正人会長も「できることなら年内。ダイレクトで再戦したい」との意向を示した。

 モンティエルとの試合で骨折した右あごの術後の経過は良好という。長谷川は「7月中旬にはスパーリングができると言われた」と話した。6月下旬には練習を再開する見込み。

長谷川「負けたまま終われない」2階級制覇の夢は封印
 「取られたものを取り返す」。熱い口調で何度も繰り返す長谷川の表情には、まったく迷いが見られなかった。10度防衛したベルトを譲り渡したモンティエルとの再戦に第一目標を定めた。

 12キロ前後の過酷な減量を強いられてきた。階級を上げる選択肢は当然あったはずだ。「負けたまま終われない」。持ち前の負けん気の強さが、同じバンタム級で闘う道を選ばせたともいえる。

 調整の仕方を変更したモンティエル戦で、考えていたより減量に苦しまなかったことも影響したようだ。食事の管理を徹底し、長い時間をかけて体重を落としていく方法に手応えをつかんだ。山下会長は「やり方を変えて、もう少しできるんじゃないかという感じがあった」と解説する。

 勝負事に「もし」や「たられば」は意味はないが、同会長の「内容で勝って、試合で負けた。集中してやっていれば…」との言葉には実感がこもる。陣営から見ればペースは握っていただけに、4回の強打をもらわなければ、との思いは強いのかもしれない。

 2階級制覇の夢はひとまず封印。「前に進むためには避けて通るわけにはいかない」。長谷川がリベンジにかじを切った。


[ 2010年05月20日 13:14