フリーターとかニートという言葉の印象から、「何事にもやる気のない若者」という誤解が広がってしまったことがありましたね。
 ホームレスという現象では、これまた「仕事に就かない世捨て人」みたいな少なからぬ誤解も、広がったのではないでしょうか。


 いずれも経済不況の犠牲となった人々に対して、個人に責任を転嫁した心無い偏見が生んだ誤解だと私は思うのです。


 確かに、「必ずしも同じ状況に置かれた人間が、全てニートになったりホームレスになるとは限らないのだから、本人に全く原因がないとも言い切れない」という人もいます。

 大切なのは、同じ状況に追い詰められた時に、その人の心の中にその人なりの光」が消えずにあるかどうかではないかと思うのです。

「光」は暗闇の中では人を惹きつける力を持っています。 暗闇で光るものを見つけた時、人間なら必ず光に向かって近づいていくはずです。


動物の中には「光」を恐れて遠巻きにして近寄らない物もいますが、警戒しているだけで関心がない訳ではありません。


植物も「光」に向かうのが常で、ヒマワリの花だけが太陽に向かうわけではありませんね。

全ての植物が「光」合成で成長し、多彩に命を輝かせて種子に命を引き継ぐ奇跡の営みが繰り返されているのです。


 人間の場合は特に、「光」は「希望」であったり、「生きる道筋」であったり、「目指す人生目的」であったり、目的への道筋を照らす「手段」であったりするわけです。


 自分が夢中になってやる仕事が見つからない(暗闇)状況に置かれた若者が、最低限生きる糧を得るためだけにその日その日の仕事に就く、それがニートだと考えたら。
 或いは住居を持つだけの収入が得られない(暗闇)状況に置かれた人、家庭に戻れない特殊な事情で公園や地下街の片隅で夜を明かさざるを得ない(暗闇)状況に置かれた人たちであっても、「生きる希望」や「目指す人生目的」を失わずにいれば、いつかは「天職」を見つけて、いつかはニートから脱出し、或いはホームレスから脱出することができるはずです。


脱出まで健康でいられるか、命を繋ぐことができるかが、むしろ大きな問題なのです。


 このことを逆説的に辿ってみると、絶望的になって「光」を失った人に「光」を灯すことができれば不可能と思えたことでも実現できるのが人間という生き物だとも言えるのです。 
 つまり人間は「不可能」と思えたことが「光」を手に入れることで「可能」になるということを忘れてはいけないと思うのです。



 ちょっとまわりくどい話になりましたが、「禁煙」を成功させるための「光」を見つけること。
それが私に「禁煙13年」を達成させた原動力だったということを知っていただきたいのです。


 たばこの先端にライターで点火を繰り返す自分から、「依存症」という(暗闇)の心にもっと強烈な「光」を灯し、その「光」に向かって「依存症」からの脱出を目指すに値する「目的」を、しっかり自分の中で不動のものにすることです。


 私が見つけたその「光」とは・・
 1)私が健康になることと、家族の健康を守り、家族の幸せを守ること
 2)健康であり続け、病気や怪我で職を失わないこと
 3)もし社会的な原因で職を失っても、家族を路頭に迷わさない安定した副収入を確保しておくこと
 4)年金がなくなっても、老後にゆとりのある生活ができる永続的収入を確保しておくこと
 5)子らが自立したら、妻と二人余生を楽しむ様々な夢を実現すること


 これが、考えに考えぬいてたどり着いた「光」です。
ちょと平凡でありながら、現実にはなかなか困難な私の人生の「光」が拠り所になったからこそ、1時間→午前だけ→1日→2日→3日→1週間→2週間→3週間→1ヶ月→半年→1年→3年→5年そしていつしか→→13年と、禁煙の記録を更新し続けてこられたのだということを、理解していただけるでしょうか?


 さて、あなたの「光」は何ですか? どんなことでしょうか?

思いつくことから書き出してみてください。そして私がしたように、項目にまとめて目の前に貼りだしてください。 

 机の前の壁に、ベッドの上の天井に、トイレに座った正面に。何よりも「たばこを吸いたいっ!」という禁断症状が現れたときに、頭の中にそれを貼り出してみてください。


 がまんということに弱い、生きる目的なんてことにあまり関心のない私にできた禁煙13年です

   『おれはたばこを一生吸わない「禁煙」など宣言した覚えはないよ』
   『自分の「光」を実現するときまで喫煙を休む「休煙」記録を塗り替えているんだよ』
   『自分の「光」を実現したら暁には思いっきりたばこを吸ってやるんだ』

   そういう精神で挑戦していただければ、だれにでもそう困難なことではありません
   

 最後になりますが、わたしの5項目の「光」は禁煙13年を達成しただけで終わったわけではありません。

 
5項目を実現するための「副収入」さえも実現しつつあるのです。

 月1万円をたばこに投じて「不健康」だった私が、その1万円を副業に投じてきたことで、私の健康と家族の健康を実現し、副収入が着実に増え続けて、定年後も、私が死んだ後も入り続ける権利的収入となって家族に継承される夢の副収入(光)が、確実になりつつあることを最後に付け加えさせていただきます。



            禁煙が副収入を生む仕組み