ウィンターランドってやつぁ | 地味メタボリX

ウィンターランドってやつぁ

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昨年、満を持して発売されましたウィンターランドのボックスCD。1968年10月10日~12日の3日間6公演からピックアップされた内容になっています。
4枚組み+おまけCD1枚になっており、本編はディスク1~3までの各日の公演という位置づけで、ディスク4は本編に入らなかったボーナストラックとインタビュー、さらにおまけCDとして、曲数は少ないものの1968年2月4日のウインターランド公演が収録されたものが付いています。

この1968年10月のウィンターランド公演について、これまでのリリースを遡ると、1982年に発売されたベストライブ盤である「ジミ・ヘンドリックス炎のライブ」に6曲が収録され、そして1987年に発売された「ライブ・アット・ウィンターランド」で初のフルアルバムとして11曲収録でリリースされていました。

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「ライブ・アット・ウィンターランド」は、1992年に3曲が追加されて再発され、2005年に発売された非オフィシャル盤「ウィンターランド・ナイト」もその内容に準じています。


さらに2007年には「スリー・ナイツ・アット・ウィンターランド」なんて物も、非オフィシャルながら発売されました。

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中身はなんと、6公演をすべて収録した6枚組になっているのですが、突然音質が悪くなったりして、あくまでマニア向けな内容です。
6枚すべて紙のケースに入ってますが、ブックレットも含めてどれも写真が同じで、いま何枚目を聴いているのか分からなくなるというシロモノでした(笑)
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全曲セットリストがどのようになっているかというと、以下のようになっています。
冒頭に紹介した今回発売のボックスセットに入っている曲については、曲名の後ろに収録されたディスク番号を書いてみました。


WINTERLAND, SAN FRANCISCO, CA

-1968.10.10, 1st show-
1.Are You Experienced [4]
2.Voodoo Child (Slight Return) [4]
3.Red House [4]
4.Foxy Lady [1]
5.Like a Rolling Stone
6.The Star Spangled Banner
7.Purple Haze

-1968.10.10, 2nd show-
1.Tax Free [1]
2.Lover Man [1]
3.The Sunshine of Your Love [1]
4.Hear My Train A Comin' [1]
5.Killing Floor [1]
6.Hey Joe [1]
7.The Star Spangled Banner [1]
8.Purple Haze [1]

-1968.10.11, 1st show-
1.Are You Experienced [2]
2.Voodoo Child (Slight Return)
3.Red House [2]
4.Foxy Lady
5.The Star Spangled Banner [4]
6.Purple Haze [4]

-1968.10.11, 2nd show-
1.Tax Free [2]
2.Spanish Castle Magic
3.Like a Rolling Stone [2]
4.Lover Man [2]
5.Hey Joe [2]
6.Fire [2]
7.Foxy Lady [2]
8.Purple Haze [2]

-1968.10.12, 1st show-
1.Fire [3]
2.Lover Man [3]
3.Like a Rolling Stone [3]
4.Foxy Lady
5.Drum/Bass Instrumental
6.Tax Free
7.Hey Joe [3]
8.Purple Haze [3]
9.Wild Thing [3]

-1968.10.12, 2nd show-
1.Foxy Lady [4]
2.Manic Depression [3]
3.The Sunshine of Your Love [3]
4.Little Wing [3]
5.Spanish Castle Magic [3]
6.Red House [3]
7.Voodoo Child (Slight Return)
8.The Star Spangled Banner
9.Purple Haze

...こう書いてみると、なんだか自分用に整理できた感じで、満足してしまいます(笑)。
ディスク番号は、ライナーノーツ見たり、あと自分で聴き比べながら書いていきましたが、もし間違ってたらごめんなさい。...ってか、間違いがあったら教えてください(笑)。

10月12日の1st showに"Drum/Bass Instrumental"とあるのは、機材トラブルが発生して場を繋ぐためやっているものです。ジミが「アンプを交換するから、ちょっとジャムっててもらう」ってな事を言っているようなので。

エクスペリエンスはこの頃ちょうど結成2周年であり、ノエル・レディングとの不仲もまだ囁かれてないんじゃないかと思います。全体にリラックスしたような雰囲気に感じます。"Like A Rolling Stone"もゆったりとしたプレイで、モンタレーの時は緊張なのか持ち時間の短縮かで早めのテンポになったのかな、って思ったりします。

ただ、自分も演奏する人として言うと、曲をピックアップして収録されるよりは、実際どおりのフルセットで聴いたほうが、流れとして大いに参考になるんですよね。この当時は"Voodoo Child"も結構ライブ前半にプレイされてたんだなー、とかね。


こうして色々なリリースを遡ってみると、ウィンターランドってやつぁ、中途半端に小出しな内容で発売されてきて、ちょっと不憫に思えます(笑)。

まあ結論として言うと、今回のボックスセット買っとけばいいです。普通はそれで充分です(笑)。