腹痛とインドの病院 | インド生活記 What's up, Vizag?

インド生活記 What's up, Vizag?

旧ブログ名【インド・大学院留学 〜Hi, ハイデラバード〜(2011.7-2013.6)】
インドHyderabadのUniversity of HyderabadでMA(一応修士号)を修了した筆者が、今度はNGO職員として赴任したVizag(バイザッグ)ことVisakhapatnam(ビシャカパトナム)での生活を綴ります。

インドに行く前に心配していたことランキングの1位は腹痛だった。(ちなみに2位が数学で3位が英語)

インドに行ったことのある誰もが抱える問題で、もうある程度は仕方ないと覚悟していたけど、それでも出来れば来ないでくれと願って止まなかった。

飛行機の中、人生で一番マズいカレーを食った。。。。。大丈夫だ。

インドについて初日、ホテルの料理を食った。。。。。大丈夫だ。

次の日、朝食のバターは少し黒い部分があってそこは除いて食った。。。。。大丈夫だ。

大学の寮の食事。。。。。。全然大丈夫だ。

街のローカルレストラン(チキンカレー約30円)。。。。。。さすがにヤバいか。。。。。大丈夫だ。

なんだかんだで、これといった腹痛が訪れることなく、2週間が過ぎようとしていた。

そして先日の金曜日、

高級ビッフェ(約2000円)とバー。。。。。。。。。。。大丈夫だ

次の日の朝。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。来た

土曜日の朝、起きてシャワーを浴びると今までに感じたことのない痛みが襲う。

なぜ、なぜ今さら、しかも清潔感100%の高級料理で、、、

なぜ30円の飯を食っても平気なのに、2000円でダメなんだ、、、

とにかくトイレに向かう。もちろんもの凄くでる。しかし全く痛みは引かないばかりか、どんどん増して行く。

もうトイレに行くとかというレベルでなく、何かにしがみついて声をあげないともうどうしようにも耐えられそうにない痛み。

これは、ヤバい、、、

しかし寮長のおっさん(ネットの環境設定とかタクシー呼んだりしてくれる)は何故か席を外していて、
友人も多くが外に出払っているし、残ってるピーポーは自分も含め携帯をまだ持っていない。(つまりタクシーが呼べない)

とりあえずこれはヤバい、、、

このヤバさはトイレに駆け込みたいヤバさではなく、単に痛みなのだ。激痛中の激痛の中、仕方なくチャリで大学の診療所に向かうことにした。歩くほどのスピードで、途中で止まりながら痛みが引いたら漕ぐ、そしてまた痛む。

そして途中で気付いた、今日は土曜日だ。。。このLazy大国インドで果たして土曜日に診療所が空いているのだろうか。。。無性に不安になってきた。もしも空いてなかったら、、、

前にも書いたように寮からメインキャンパスまで3キロある。この3キロを走れメロスのごとく必死の思い出で駆け抜けた後に、もしも診療所が閉まっていたら、、、つまりメロスにとって人質の友人が殺されていたようなもの、、、これはおそらく聖人メロスでも発狂するだろう。だから凡人ジツカタは発狂どころか脱腸するだろう。

もしものことを考えて、道ばたの学生に聞いた。

土曜でも診療所開いてるか?

開いてるだろう。(I think it will be open.)

インド人にはたった2週間ですでに何度も騙された。だけどこの人は列記とした、大学院生なのだ。インドの未来を担う若者が嘘は言わない。というよりI thinkと少し謙虚なところが逆に信じれる。

そうやって自分に言い聞かせて、走った、走った、すでに満身創痍だ

見つけたこの建物だー


診療所は開いていた、奇跡が起きた。しかし、2時半までお昼休憩中、、、、

おい、やっぱりLazy大国か

と突っ込む気力もなく、ベッド、ベッドと叫んだ。

ベッドに横たわり、うなっているとしばらくして医者がきた。

医者「今日何か食べましたか?」

自分「食べてないです」

医者「朝ご飯も」

自分「食べてないです」

医者「注射しますから、1時間半後から何でも食べれるようになります」

自分「何が原因ですか?」

医者「何も食べてないからです」

いや、違うだろー!!!!!

何も食べてないから腹が痛いんじゃなくて、腹が痛いから何も食えなかったんだよ

と思いつつも、もう何もする気力はなく、静かに痛み止めの注射を待った。
すると看護婦がやってきて、腰のあたりに針をぶっ刺した。

雑すぎ(笑)その後、腹の痛みせいでしばらく寝てしまい、起きると大丈夫かと言ってくれる。痛みはある程度収まっている。よくなったと言って薬をもらって帰る。本当に診療所が開いてて良かった。

そして寮に帰ってから、夜まで休み、少しだけ飯を食うことにした。
やっぱり医者の言うことは一理あって、飯を食うと元気にはなる。

翌日(今日)

痛みが発生する頻度は下がったものの、それでもなかなかの痛みが続く。そして今日はお腹にガスが溜まるようなそんな不快感が加わった。

よし、ちゃんとした病院に行こう。

そして、ネットで近くて良さそうな病院に向かった。受付に行って、腹が痛いと言うと、救急に行って下さい。と言われる。
今日は救急ってほどでもないんだけど、まぁいいか。(土曜日だからだったのかも)
救急のところに行くと、そこの先生に見てもらって下さい。

着いて5分後に診療が開始、インドに来て初めて迅速という言葉を思い出した。

そして、何やら質問をされて、lose a motionするかと聞かれる。lose a motionってようはダルいとか食欲がないととかそっち系の意味だろう。と思って、NOと答えた後に、不安なのですかさず電子辞書で確認する。(motion-排便という意味だった)
ウイルスの場合はlose a motionだから違うと言われて安心した。 

結局症状の原因はスパイシーで、1週間くらい続くと言われた。予想通り1週間、腹痛になっても授業開始前に治るようにと10日前に出発した意味が全く無くなった。そう明日から授業が開始。

とにかくウイルスでないのは、不幸中の幸いだと思い、処方箋をもらって院内の薬局で薬の支払いをして帰宅。。。

待て、診察料支払いしてねー

危うく一部のインド人並みの詐欺師になるところだと思い、救急のところに戻り、診察料の支払いはどこでするのか聞いた。

診察料支払いなし

どういうこと?
腹痛の人があまりに多すぎるから無料なのか、インドで医療費が無料って聞いたことないし、かりにそうだとしても、外国人登録も、学生証も何も見せず、無料って。。。

病院からの帰り、リキシャ(小さい車)のドライバーがどっちがおれを連れていくかで軽くバトった。たった40円の差、それでもおそらくインド人への料金よりは高くなってる(つまり多少ボラれてる)
この人たちもこの病院を見習え!!って言いたくなるけど、このドライバーたちにしてみりゃこれが勝負。街で人は10円でも多く取ろうと奮闘する。かたや病院では外国人に無料で診療しちゃう。

この国のマネーシステムは、まだまだ到底理解できない。