きのう、大分市の映画館「シネマ5」で、アカデミー賞映画「ザ・コーヴ」を見た。いま、感想を書くのは控える。芸短大の後期の授業「ジャーナリズム論」で、この映画を取り上げるからだ。
(結論が気になる人は、ウイキペディアの当該項目を参照してください)
授業は15回。この映画を手始めにして「ドキュメンタリー」「プロパガンダ」論を、学生たちと一緒に考えてゆくつもりだ。もちろん僕の本職である「新聞記事」論もやる。
前期の授業「時事ニュース研究」で、NHKテレビ「クローズアップ現代」の番組「映画『ザ・コーヴ』問われる“表現”」(7月6日放送)を見せたことがある。学生たちの関心度が高いのを確認したので、本格的に後期授業では「ドキュメンタリー論」をやろうと考えたわけである。
日本語字幕版DVDは、まだ発売されていない。だから、「ザ・コーヴ」の英語版DVDを少しづつ見ながら研究する。
あわせて紹介したい映画は、ドキュメンタリー「いのちの食べ方」、エイゼンシュタイン「戦艦ポチョムキン」、レニ・リーフェンシュタール「民族の祭典」、森達也「A」、マイケル・ムーア「華氏911」・・と事欠かない。
参考文献は「世界クジラ戦争」(小松正之)、「日本はなぜ世界で一番クジラを殺すのか」(星川淳)、「シー・シェパードの正体」(佐々木正明)、「日本のドキュメンタリー・全5巻」(佐藤忠男ほか)、「ドキュメンタリーは嘘をつく」(森達也)、「ドキュメンタリーの修辞学」(佐藤真)、「テレビーやらせと情報操作」(渡辺武達)、「情報操作のトリック~その歴史と方法」(川上和久)、「社会調査のウソ~リサーチ・リテラシー}(谷岡一郎)、「歴史写真のトリック~政治権力と情報操作」(アラン・ジョベール)、「ドキュメント戦争広告代理店ー情報操作とボスニア紛争」(高木徹)、「隠すマスコミ、騙されるマスコミ」(小林雅一)、「 日本マスコミ「臆病」の構造」(ベンジャミン・フルフォード)といったところである。
参考文献を読みながら、映画も見て、双方の感想文を書いて発表してもらい、それを土台にディスカッションをして、さらに映画も本も読む~~という形で授業を進めたい。