目標水準 | 人事評価のQ&A

目標水準

 目標値の水準は、「組織目標達成に貢献する水準(会社が求める水準)」ということと「本人が努力をすれば達成可能な水準であること。」が前提になる。達成不可能な目標や簡単にクリアできるもの、また、達成しても組織目標に貢献しないものは、適切な目標水準とはいえない。


 ココで問題になってくるのは、この「組織目標達成に貢献する水準(会社が求める水準)」と、「本人が努力をすれば達成可能な水準」とのギャップである。


この2つの水準が、同じであれば問題ないが、多くの場合、「組織目標達成に貢献する水準(会社が求める水準)」が高く、「本人が努力をすれば達成可能な」水準のほうが低い。したがって、このギャップをどうするかということが大事になってくる。


 目標管理のよい点は、このギャップが明確になることで、そのギャップを埋めるために、仕組みを変える、やり方を変える、改善する、など手を打つことができ、その結果、全体のレベルアップにつながるという点である。


 ところが、ギャップが明確になっているにもかかわらず、何も手を打たないで、一方的に「組織目標達成に貢献する水準(会社が求める水準)」を部下に求め、部下の意欲を低下させて失敗するケースや、「本人が努力をすれば達成可能な水準」に迎合して、ギャップそのものを見えなくししまうケースが見受けられる。


 いずれにしても、上司・経営者の手抜きであるが、せっかくの目標管理のよい点を活かさないで、結果的に「目標管理に嫌悪感」を抱かせることとなっている。


 社長や役員が目標を決めるだけで、部下に責任を押し付けるような形になっていると、誰もその目標達成に必死にならないし、逆にしらけてしまい成果も出なくなってしまう。


まず、社長はじめ役員が評価連動型の目標を設定して、その達成のために、仕組みを変える、やり方を変えるなど必死になる。そうすれば、社員も自分の目標達成に必死になり、成果も上がる。


 やはり、成果の上がる目標管理を行って欲しいものである。