退職金の不利益変更 | 人事評価のQ&A

退職金の不利益変更

 先月退職し、退職金を貰ったのですが私が知っている退職金の規定の金額と違っていました。(約半分)
今年の春頃に規定の変更があったことを退職後に知りました。退職の届けを出した時も退職金の規定に変更がある旨の説明も会社からは受けておりません。

 会社規定と言うのは全社員に把握させておかなくてはならないのではないのでしょうか?

労働基準監督署に相談しようかと思ったりもしています。どうか良いアドバイスをお願いいたします。

 

 今回の件につきましては、2点の問題があります。

一つは、退職金制度の変更(社員にとっての不利益変更)が正しい手続きで行われたかどうか、
もう一つは、変更後の内容を社員に周知させていたかどうか、
です。

 

 労働契約法10条は、就業規則の変更によって、包括的に個々の労働条件を変更することを認めています。
たたし、そのためには次の要件を満たすことが必要です。


・ 就業規則(賃金規定や退職金規定も含めて)の変更は合理的なものであることと
・ 変更後の就業規則を従業員に周知させていること


また、合理性の判断は
1 従業員が受ける不利益の程度
2 使用者にとっての変更の必要性
3 変更内容の相当性、代替措置、その他の改善状況
4 労働組合等(過半数を代表する従業員)との交渉
5 変更にかかる諸事情
によりますが、今回のケースではその辺にも問題があるようです。


労働基準監督署に相談されるのが良いと思います。