190.「仕事の量」の評価 | 人事評価のQ&A

190.「仕事の量」の評価

 当社の成績考課の考課要素に「仕事の量」という項目があります。仕事の量が多いのが良い評価になるのであれば、業務の改善をせずに、仕事の効率を上げないほうが良いということになってしまい矛盾すると思うのですが、どう考えればよいでしょうか。

 

 そうですね。「仕事の量」という言葉だけ見ればそのように考えられますね。ですが、人事考課での「仕事の量」というのはちょっと意味が違うのです。


 成績考課(会社によっては業績考課、期待成果の評価、成果評価など)を明確に行うためには、本人の役割や目標を明確にし、個別にその達成度を判定していくようにするとよいのですが、定型的な仕事をしている部署・階層においては、「仕事の量」「仕事の質」という考課要素を採用している企業が多くあります。
その場合の、「仕事の量」という考課要素は一般に次のような考え方で行っています。

 

 まず、成績考課(会社によっては業績考課、期待成果の評価、成果評価など)は、上司が与えた指示命令や分担された役割、目標などを達成したかどうかを判断する考課項目です。その中の「仕事の量」ということですから、「上司が与えた指示命令や分担された役割、目標など」を量的な面から達成したかどうかを判断することになります。


 すなわち、「上司が与えた指示命令や分担された役割、目標など」について、期限を守ったかどうか、期限における処理量は期待通りであったかどうか、を判定するということです。


 「仕事の量」という考課要素は、決して仕事の量そのものが多いかどうかを判断するものではありません。仕事の量的な達成度(期限や処理量など)を判定するものです。


以上、よろしくお願いします。