162.よい評価方法は? | 人事評価のQ&A

162.よい評価方法は?

 当社も現在人事考課制度がありますが、目標達成型の人事考課へ変更し、査定幅を大きくしようとしています。よりよい評価方法があれば教えていただきたい。


 なるべくシンプルで簡単な評価方法がよいと思います。社員に対する期待像を明確にして、その期待に対して、どうであったかを判定するようにすればよいわけです。

 会社から社員に対する期待は、2つあります。

 
● 期待成果 (期待通りの成果を出してほしいという期待です)
 どんな成果を出して欲しいのか、明確にすればよいわけです。これは数値で表現されますから、判定も簡単です。


● 期待行動 (期待通りに業務を進めて欲しいという期待です)
 その仕事をどのように進めて欲しいのか、どのよう仕事ぶりがよいのか明確にすればいいんです。これは文章で表現することになりますが、後から判定できるように、表現に気をつける必要があります。


 上記の2つは、人事制度の問題ではなくて、企業として、当然明確にするべきものです。それを基準にするのが、一番よいと思います。


 目標設定の前に、会社が社員に対して、どのような成果とどのような仕事の進め方を期待しているのかを明確にすることが先決です。それができているのであれば、それを基準にするのが一番です。

これが明確になっていれば、評価連動型目標管理を導入してもうまく運用できます。


 その辺が明確になっていないのに、新たな制度を導入すると、その制度をうまく運用するために、だんだんと複雑になり、不満も出てきます。 例えば、目標管理を導入すれば導入したで、その目標の水準についての不満が出ます。部門間の目標の難易のバランスについて不平が出ます。それらを解消するために、制度が複雑になります。結局、成果を上げることより目標設定をうまく行うことが重要に考えるようになります。シンプルが一番です。


 まず、
● 期待成果 (期待通りの成果を出してほしいという期待です)
● 期待行動 (期待通りに業務を進めて欲しいという期待です)
 を明確にすることをお勧めします。


 以上、よろしくお願いします。

 

評価連動型目標管理については、HP「評価の疑問 」の「目標管理の定着 」 をご覧ください。