【「信頼力」事例研究 1】株式会社ケンショー 恒吉社長の信頼力 | 『人を大切にする人財育成・教育研修』 - 福岡ジンザイブログ

『人を大切にする人財育成・教育研修』 - 福岡ジンザイブログ

ジンザイは、結果の出せる-信頼力の高いリーダーを育成する専門家です。
福岡市及び近郊の中小企業を対象にご支援いたします。
教育・人事関連業務約32年の実績。
教育研修、人財育成コンサルティングならお任せください。

【信頼力=人格力2 × 能力】  *信頼力とは、信頼されうる能力

今回より、「信頼力」の高いリーダーについて、メンバーに直接ヒアリングを行い、その具体的
な行動を実地検証いたします。

まず、第1回目は、株式会社ケンショーの恒吉社長の「信頼力」です。

㈱ケンショーは、1978年11月10日、先代社長(父親)が創業しました。現社長は、7年前の2007
年に、若干28歳で事業を承継し現在に至る。同社は、福岡天神の中心街にある、20代の女性
を主顧客とするエステサロン「スタジオR」を運営しています。

 

 今回、恒吉社長の「信頼力」を取材するキッカケは、創業者であり先代社長でもある会長か
ら、『今は社内が非常によくまとまっていて良いチームになった。しかもスタッフが、社長を日本
一の社長にしたい!』と言ってくれている、という情報を得たからでした。

 
 そこで、店長をはじめとして社長を身近で支えているスタッフ3名(右端:F店長)の方にお話を伺いました。

そもそも、「日本一の社長にしたい!」と言い始めたのは、現店長が店長になる前から、常々、『社長についていきたい!』と言っていたのが始まりです。彼女が3年前に店長になってからは、「スタジオRを福岡ナンバー1にしたい、恒吉社長を日本一の社長にしたい!」という思いをメンバー全員と共有するようになりました。

  初めてその言葉を聞いた時のことをHさん(写真左)は、「心の中に『スッ!』と入ってきまし
た」と述べています。このことは、正に、社長はメンバーから信頼されているということであり、F
店長もまたメンバーから信頼されているということです。


 実際、研修で使用する「信頼されるリーダーの共通行動20項目」を提示し、F店長の日常の
言動について他の2名の方にチェックをしていただきましたが、何と全項目チェックがつきまし
た。
 
 また、恒吉社長の信頼力の要因は、異口同音に、①ウソをつかない、正直である、絶対に陰
口を言わない(会長、専務も同様で会社への信頼感につながっている) ②真面目 ③優しい、
など。

 更に、誰よりも早く出勤して誰よりも遅くまで仕事をしている(休日出勤する)。スタッフの指導
を任せてくれる。数字が思うように上がらない時でも、人格を否定されることもなく、信じて見守ってくれている。考えさせる質問をして、考えがまとまるまで待ってくれるし、良いアイデアが
浮かんだ際にはほめてくれる。結果、それが自信につながる。


 余談ですが、スタッフの皆様は、ほめられる際に「握手」をされるのが一番嬉しいとのこと。前述のとおり、恒吉社長はスタッフ全員から、「優しい」というイメージを持たれており、ニックネームが『バファリン』(頭痛薬バファリンのCMにちなんで、「半分は優しさでできている」という意味)だそうです。
 
  ≪社長のマイナス面もプラス面として評価≫  

  【マイナス面】            【プラス面】 
 
  ①気が利かない          ①人に媚を売らない
 
  ②不器用              ②助けてあげたい  
 
  ③口下手              ③ウソをつかない  
 
  ④意思決定が遅くなる       ④メンバーの意見を尊重してくれる                        
              
                        
結論から言うと、主に恒吉社長の「正直さ、ウソをつかない、まじめ」ということが信頼につながっているようです。


 また、メンバーから信頼されているナンバー2の店長が社長を信頼していて、店長になる前か
ら「社長についていきたい」という思いが強く、店長になってからは「何としても社長を日本一の
社長にしたい!」という思いをメンバー全員と共有しているため、チームが一つにまとまってい
ます。 

 さらに、社長のマイナス面はプラスに思い、自分たちがフォローしたい、助けたいと考えてい
ます。社長の不器用な面が、女性メンバーの母性本能をくすぐるところもあるのでしょうか?
                
                        
 クーゼス&ポズナー氏達も全世界のビジネスマンにアンケートをとった結果、世界のビジネス
パーソン共通のリーダーへの信頼の源ナンバー1は「Honest(正直さ)」(絶対的必須条件)だと
言っています。  
 
 また、スティーブン・M・R・コヴィー氏もその著書「スピード・オブ・トラスト」にて、『信頼性<4つの核>』の第
1の核に「誠実さ」(正直、高潔、有言実行、裏表がない、自分の価値観や信念に従って行動す
る勇気を持つ)を挙げています。
 
 
 今更ながら、「誠実さ、正直さ」の重要性を再認識いたしました。