いまや、外食産業や小売業、建築業など
幅広い業種で、深刻な人手不足になっているという。

その中の業種は、ブラック企業が多いなどと
敬遠されていることもあるだろう。

しかし、・・・である。

これは、Aという居酒屋とBという居酒屋へ
行ったときの話しである。
(それぞれ関連のない別の店である)

両店とも、最近の流行である、産地や地方を限定した
海鮮が売りの居酒屋である。
(「○○港より直送の新鮮魚介」とか
 「○○県(地方)の厳選素材」という
 地域の特色を打ち出したメニューやお酒を提供する居酒屋)


東京では珍しいメニューや
聞いたことのない名前の食材があるので
店員さんに「これは、なに?」と質問をする。

A店の店員さんは「わからないので、確認してきます」と
奥へ行って、他のスタッフに聞いている。
しばらくして戻ってきての答えは
「申し訳ありませんが、わかりません」だった。


B店で同じように、メニューや食材の質問をした
すると、その店員さんは、その場で、
すらすらと質問に答えてくれた。
「○○県の出身なの?」と聞くと、「違います」との答え。

「この店でアルバイトをはじめたら、お客様に
メニューのことや食材のことをよく聞かれるので
勉強しました」と。

アルバイトをはじめた頃は、
アジとイワシの見分けもつかない程度だったという。
まして、出身地と違う○○県の食についても
まったく知識がなかったという。


A店の店員さんも、B店の店員さんも
たまたまだろうけど
20代前半の女性で
それぞれの店でアルバイトをはじめて約半年という期間。
店からの食材やメニューに対する勉強会や指導はないという。
このように、ほぼ同条件である。
(単純な、一般的な接客指導はあるらしい)


そして、A店の店員さんも、B店の店員さんも
元気で、明るく、笑顔で感じの良い対応をしていた。



ここで、やり甲斐のある仕事とは?

そう、やり甲斐は与えられるものではなく
自分で見つけるものである。

そのとき、そのときの自分のポジションで
何をすべきかを考え、行動することである。


B店の店員さんは、お客様に魚や食材について
質問されることが多いと感じた。

でも、答えられない自分がいた。

少しでも、質問に答えられるように勉強をはじめた。

すると、徐々に質問に答えられるようになった。

お客様に「ありがとう」といわれることで、うれしくなった。

魚や食材の話をすることで、
お客様とコミュニケーションがとれるようになった。

なんだか、仕事が面白くなってきた。


どうせ、アルバイトだし・・・。
ではなく、仕事に向き合って、やるべきことを探す。

自分に自信がつき、
褒められたり、「ありがとう」といわれることで
モチベーションもアップする。

そう、仕事の中に自分自身で
やり甲斐のひとつを見つけ出したのだ。


このようなスタッフがいると
リピーターが増え、顧客化が促進される。


実は、顧客獲得とは、
スタッフ個々人とお客様とのコミュニケーションから
生まれることが多い。


最近、小売業の方と話しをする機会が多いのだが
そこで、よく耳にするのが
「スタッフのファンになってほしい」という言葉。

企業や店のファンではなく、
スタッフにファンがついて欲しいということだ。
(ヘンな意味では、ない)


お客様が「○○さんいる」と店に来てくれるということ。

お客様に信頼されるスタッフがどれだけいるか。
それが、企業や店のイメージ戦略や
ブランド力につながっていく。
顧客をつくるのは、人と人のつながりである、と。


これは、何も、小売業や外食産業での
スタッフとお客様の話に限らない。


社内でのファンづくり。
得意先でのファンづくり。
外部の協力会社でのファンづくり。

就職時の面接官をファンにすること。
採用担当者をファンにする書類をつくること。
などなど。

そう、ファンをつくろう。


簡単ではないかもしれない。
100人中100人をファンにすることは絶対できない。
1人ずつで、いいではないか。


自分にできる方法で
自分のキャラクターを活かして
できることから、はじめる。

いま、何ができるのか?
いま、何をすべきか?


「犬は人につき、猫は家につく」という。
人も、それぞれだ!
ファンづくりの方法は、千差万別だ!

さぁ、あなたは、どのようにファンをつくる!?



(というより、誰か、私のファンになって)




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