前回2014年の来日を逃して地団駄踏んだAmorphis。
もうしばらく来日はないと思っていたところ、ニューアルバム『Under the Red Cloud』が順調にリリースされたことによって意外とチャンスは早くめぐってきた!
クリエイティブマンのカレンダーに「Amorphis」の名を見つけた時、体が「カッ!」と熱くなるのを感じた。
しかし今回はお店の定休日の水曜日とは違い1月25日の月曜日。
だがAmorphisだけはどうしても見逃したくない!
家族やスタッフに無理を言ってチケットを手に入れた。
- アンダー・ザ・レッド・クラウド~デラックス・エディション【3,000セット限定生産/ライヴCD.../アモルフィス
- ¥3,780
- Amazon.co.jp
- 場所は大阪梅田クラブクアトロ、ここで今日念願のAmorphisを生で観ることができる!
Amorphisを知ったのはそんなに昔ではなくておなじみ「ビートルレコード」で『The Beginning of Times』を借りたのがきっかけ。以後のその独特な世界観、オリジナリティーあふれるドラマティックでメロディアスなサウンドにどっぷりはまりまくっていた。
以前のブログ
Amorphis / The beginning of times
サイトからおさらい
1990年に結成されたフィンランド、ウーシマー州ヘルシンキ出身のヘヴィメタルバンド。
Jan Rechberger、Tomi Koivusaari、Esa Holopainenらによって1990年に結成され、当初はデスメタルバンドとして活動を開始したが、その音楽性はメロディックデスメタルへと移行した後、次第にフィンランドの民族音楽を取り入れ、哀愁溢れる独特のヘヴィメタルを完成させる。その特異性ゆえ一般的なヘヴィメタルのリスナーには長らく敬遠されてきた感があるが、2006年に発売されたアルバム「Eclipse」はヘヴィメタルの要素と民族的な旋律が高い次元で融合を果たし、高い評価を受けた。
最近はTシャツなどのグッズを開場時間の1~2時間くらい前に先行販売するケースが多い。
先にTシャツを手に入れることができれば、それに着替えてライブに参戦することができるのだが開場後だと入場後、場所の確保とグッズの購入の二択を迫られる。僕は当然場所の確保優先だからライブが終わってからはグッズが売り切れていたりして買いそびれることが往々にあるのだ。
今日グッズの先行販売があるのかないのかわからないので開場の2時間前くらいにクアトロの前に来てみた。ファンらしき美女が早くも入り待ちか一人佇んでいる。
それには付き合いきれないので、周辺で暇をつぶしながら何度か様子を見に行ってみると、入り口の前で人だかりができている!
おぉ!この三つ編みした長いあごひげの持ち主はあのトミ・ヨーツセンではないか!
このファンの美女も待った甲斐があったというもの。その後彼女、整理番号も1番なのか、先頭で並んでたけど、本当に好きなんだなぁ~
でも、よかったね♪
結局先行販売はなく開場まで待つことになった。
整理番号は136番、最前は難しいかな?
本当はもっといい番号のチケットを買えたはずなのに色々失敗をやらかしてこの番号。
まぁ、でも少しでも前で観れるよう突撃あるのみ(笑)
10分前くらいにエレベーターに乗り、いつもの通り階段で番号順に並ぶ。
そして18時ジャスト係員の指示のもと粛々と入場。
グッズの購入をしている人を横目にホールに向かって静かにダッシュ!
う~ん・・・やっぱり最前列は抑えられているが、センターやや左寄りの2列目を難なくゲット!
こういう時は小柄な女性の後ろに限る(笑)
これから開演まで立ちっぱなしの魔の1時間を過ごすことになるのだが、30分経っても後ろに人が並ぶ気配がない。
おいおい!はるばるフィンランドから来てくれているっていうのにこんな客入りでは気の毒だろう。
そうならばと、荷物を足元に置いてグッズの購入に走った。
結局Sサイズ最後の1枚を買うことができてラッキー!
ついでにトイレも済ませて準備万端(笑)
しかし改めて見回してみると女子率の高さにビックリ!僕の前の最前列なんか女性が6人くらい並んでる。
Amorphisのファンなんて暑苦しい男ばっかりだと思ってたからこれは意外!
さて静かに開演を待つ、しかし今回のライブは最近では珍しく撮影に対する規制が厳しい!
セキュリティの目を盗んで・・・
でも事前に知っちゃうのって、安心感はあるけどネタバレって感じ。
でもAmorphisのパフォーマンスはそんなことどうでもよくなるほど素晴らしいものになるはず。
期待を胸に待っていると、あの「Under the Red Cloud」のイントロのピアノが流れてきた!
いよいよメンバーの登場だ!
ドラマー、ベーシスト、ギタリストの順に登場してきて最後に満を持してヴォーカル、トミ・ヨーツセンが登場してきた!
あっ!やっぱりあの変な形のマイク持ってる(笑)
「ウォォォ~ッッ!!!」
とトミが雄たけびを上げ、激しく首を振るからたまらない!
観客も一気にヒートアップ、負けじとヘッドバンキング!
とにかく生のAmorphis、生のトミ・ヨーツセンはスゲェ迫力だ!
また曲がいい!
スタートからニューアルバム『Under the Red Cloud』から3連発
「Under the Red Cloud」
「Sacrifice」
「Bad Blood」
このニューアルバム、まだ聴き込みが甘いものの佳曲ぞろいの名盤と言えよう。
今回のツアーでもニューアルバムからの選曲が取り立てて多いのはメンバーの新譜に対する自信の表れか?
Amorphisの曲はノリがいいだけでなく、哀愁を帯びた極上のメロディーにトミのデスヴォイスが随所に決まるとたまらなくカッコいいのだ!
女性ファンが多いのもうなずける。
続いて・・・
『Skyforger』から「Sky Is Mine」
これも好きな曲だ!テンポのいいイントロからトミが歌い上げる透明感あふれる楽曲。
しかし、こういうクリーンヴォイスとデスヴォイスを巧みに使い分け、首を振りまくり、時には歌舞伎役者のように頭をぐるぐる回すパフォーマンスを見せるトミ・ヨーツセン、一流のフロントマンであることは間違いない!
『Cycle』より「The Wanderer」
これもいい曲、しかしAmorphisはどうしてこんなにいい曲を量産できるのか?
『Elegy』より「On Rich and Poor」
トミのデスヴォイスが炸裂!
『Tales From the Thousand Lakes』より「Drowned Maid」
そして再びニューアルバムより「Enemy at the Gates」「The Four Wise Ones」
この「The Four Wise Ones」のトミのヴォーカルだけどサビの「see beyond the secrets of spece~♪」のところの唱法が今までになかったような?もちろんクリーンボイスではないがデスヴォイスでもない、トミも今もなお進化しているというのか?
そして、キタ━(゚∀゚)━!
「Silent Waters」!!
Amorphisお得意のピアノイントロから始まるミドルテンポの佳曲。
エサ・ホロパイネンの小気味よいギターが冴えわたる。
この音色なしではAmorphisの楽曲は成り立たない。
Amorphisというバンドはヴォーカルのトミ・ヨーツセンがあまりにも前面に出ているため、他のメンバーはやや目立たない存在になりがちだが、Amorphisの歴史を見てみるとトミ・ヨーツセンの加入は一番最後で、確かにトミ・ヨーツセンの加入によって『Eclipse』からのスタイルが確立されバンドの認知、人気共に飛躍を遂げたのではあるが、Amorphisの楽曲はそのほとんどがリードギターのエサ・ホロパイネン、キーボードのサンテリ・カリオ、バッキングギターのトミ・コイヴサーリによるものなのだ。
このBGのトミ・コイヴサーリ、短髪でステージの一番端っこでライブでは鳴っているのかどうかわからないような(失礼)ギターを弾いているだけで存在感は限りなく薄いのだけれども(たまにボーカルパートのお手伝いもしていた)バンド結成直後からいるオリジナルメンバーで作曲面等でしっかりバンドには貢献しているのである(当たり前か、笑)
それにしても、だ。
トミ・ヨーツセンが加入し今のスタイルを確立させた『Eclipse』から数えて6作目(『Silent Waters』『Skyforger』『The Beginning Of Times』『Circle』『Under the Red Cloud』)
約2年おきにコンスタントにアルバムを発表してきたわけだが、それらのうちにいわゆる「駄作」らしき作品が一枚もない。「駄作」どころか傑作ぞろい!
彼らのスタイルはずっと変わらない、ともすれば似通った曲やフレーズが散見しても無理のないところなのだが、そういったことが全くない!というか感じさせない。メロディ、曲構成に一ひねり二ひねりもあって、マンネリ感は全くない。これはもう奇跡とも言えることである。
へヴィメタルの、強さ、激しさ、美しさを高次元で融合させ、圧倒的なパフォーマンスで聴く者を至高の世界にいざなってくれる最高のヘヴィメタルバンドといえる!!
『Elegy』より「My Kantele」
『Circle』より「Hopeless Days 」
そして再びキタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!
『Eclipse』より、Amorphisアンセム「House of Sleep」!!!!
「You don't know~♪」と皆で大合唱!
あ~!気持ちいい!
左隣の若い女性がうつむき加減で黒髪の頭を狂気のように振っている!幽霊みたいで怖いんですけど(笑) しかも僕の腕や肩にバッサバッサかかってくる。
まぁ若い女性だったからそんなに嫌な気はしませんでしたけどね(笑)
でも、ヘドバンもロングヘアだと決まるよね~。
トミ・ヨーツセンも昔はドレッドヘアでもっと長かった記憶があるけど、どうもそれはやめたみたい。ニューアルバムのライナーノーツで伊藤セーソクがトミが髪を切ったって書いてたけど、本当だった。
ヘッドバンキングするにはちょっと微妙な長さだけど、首や頭がおかしくなりそうなくらい振ってるけど大丈夫か?
実は僕も昔20年位前背中まであるロングヘアの時代があったのですよ(笑)
そのときヘドバンしてたらさぞ、迫力あっただろうに(笑)
ここでメンバーは一旦引っ込み、あとはアンコールタイム。
しかしセットリスト見てるからサプライズ感は全くなし(笑)
アンコールは『Under the Red Cloud』より「Death of a King」
『Skyforger』より「Silver Bride」
『Eclipse』より「The Smoke」
もちろんこの3曲もいい曲には間違いないのだが、どうせなら「House of Sleep」を最後に持ってくればよかったのにと思うのは僕だけではないだろう。
いや~、終わった、終わった! 1月25日梅田クラブクアトロにて、Amorphisによる至高のライブを今正に体験したのだ。
Amorphis、本当に素晴らしいヘヴィメタルバンドだ!
ずっと、ずっとこのサウンドを聴かせてほしいと切に願う。
また2年後傑作ニューアルバムを引っ提げ来日してくれたら必ず行きます!