過失割合でもめにもめてどうにも決着がつかないときが調査員の出番である。いったいどんな調査をするのか。別サイトに詳しく書いた。そして、その問題点についても言及した。

 

話は変わって、警察でよく聞かされる「現場に100回行け」。これは至言だとぼくは思う。「100回」というのはもちろん比喩だ。しかし、現場をないがしろにしていては、現場に行っていればかんたんに気づくことでも、机上では気づかない。机上だけで考えることが習慣化している人。頭のいい人によくありがちなことである。

 

そこへいくと、頭がよくない(と思われている)調査員は熱心に現場に行く。100回は無理にしても、2回や3回は現場に行く。ぼくがそうだった。

 

現場に立つ。ときに2、3時間もそこで考える。たいていは無駄な努力に終わることも多い。けれど、そういう無駄なことの集積が、別の事故で、解決のためのきっかけになったりする。だから、ぼくは現場にとにかく行ってみて、ない知恵をしぼって考えてみたい。