仕事先で。うずくまる私の姿に、まるで本当に「幽霊」を見たかのようにビックリした女性 | 生きているだけで十分 宍倉清則のいまのキモチ

仕事先で。うずくまる私の姿に、まるで本当に「幽霊」を見たかのようにビックリした女性

TBSの「報道特集」を見ていた。「死刑執行の現実と葛藤」。興味深かった。3回連続だったらしいが、最後の1回を見ただけ。そのうちに「小菅刑務所」の前に行ってみたいと思っている。


たとえば、足元の板が抜けるボタンを押す人間が3人いて、誰のボタンで執行されたかが、わからない仕組みになっている。その3人には落ちる様子は見えない。絞首刑の話です。そのぐらい、やる方も精神的にきつい。


落ちる様子を見る人間は死刑囚の顔が3日、夢に出てきたことがある、という。そういう「葛藤」を報道したのだが、いまはすぐに視聴者のツイッターが出るでしょ。


「その人間が仕事に向いていないだけなんじゃないの? 死刑囚に同情する必要はない」って。確かにね。すると、今度は「向いている人って、いるの?」。


いるんじゃないですかね。悪いヤツほどよく眠るって、タイプが。向き、不向きはあるよね。いまだから言えますが、私はプロレス記者に向いていなかった、と自分で思うもん。


仕事先での話。あるところで私がうずくまって、仕事をしていた。そこに人がいると思わなかったのだろう。通りかかった女性が、まるで本当に「幽霊」を見たかのように、腰を抜かさんばかりの勢いで、ビックリしていた。そこがまた暗がりだったんだよね。


「幽霊」を見たときの驚きって、こういうカンジなんだな、と思った。


「ごめんなさい。ビックリしちゃって。ここに人がいるとは思わなくて…」と女性。「こちらこそ、驚かせて、ごめんなさい。でも、これぐらいで驚いていたら、こっちは仕事にならないんですよ。もっと驚くことがたくさんあるので」。オレ、たくましくなったよなあ。