「釣りキチ三平」、これ、いい映画だわ | 生きているだけで十分 宍倉清則のいまのキモチ

「釣りキチ三平」、これ、いい映画だわ

釣りにはまったく興味がない。付き合いで釣り堀に行ったことはあるが、ぜんぜん知識もない。私、ミミズ、苦手だしね(苦笑)。ほかの餌を使えばいいのかもしれないけど。


山形に行ったとき、「プロレス愛志隊」の川村さんが「釣りキチ三平って、漫画、知ってますか?」「興味はないけど、名前ぐらいは知っています」「あれに出てくる、幻の大魚がいる舞台がこの近くの酒田市の…」「へえ、そうなんですか」。


これが「きっかけ」というものだ。私は少年時代、「愛と誠」や「空手バカ一代」が目当てで、ずっと「少年マガジン」を買っていた。だから「釣りキチ三平」もパラパラとめくってはいたが、きちんとは見ていなかった。それでも「幻の大魚」は知っている。


川村さんの話を聞いたとき、突然「釣りキチ三平」が見たくなってきた。検索すると、映画があることを初めて知った。09年。「おくりびと」の滝田監督。久々にTSUTAYAへ行って、借りてきた。


素朴な疑問。釣りを題材にして、どんなストーリーができるというのか? ところが、見ると、見事に家族愛が描かれていた。これを見たら、急に釣りがやりたくなった。単純なバカ(笑)。


この映画には街は一切、出てこない。イヤなものも一切、出てこない。湖、ダムなどが好きな私は川、滝など、水のある風景が好き。それと、主演の少年が漫画の主人公とイメージがピッタリ。エンディングで歌が流れると、結構、泣けたりする…。これ、いい映画だわ。


しかし、考えてみると、「キチ」は「キチ○イ」であり「空手バカ一代」の「バカ」と同じような言葉。「釣りキチ三平」と「空手バカ一代」は同じようなタイトルの作り方になっている。いま、初めて気づいた。