大日本4・28後楽園。河上隆一に、かつての長州力の姿を見た | 生きているだけで十分 宍倉清則のいまのキモチ

大日本4・28後楽園。河上隆一に、かつての長州力の姿を見た

4月28日、水道橋駅の西口で降りる後楽園ホールでは大日本、東口で降りる東京ドームシティホールではIGF。まさに目と鼻の先だが、いまは誰も「興行合戦」などとは言わない。でも、こんなときだからこそ、大日本はどんな雰囲気なんだろう、と興味があった。


受付でいただいたパスにはすでに「ベースボール・マガジン社」と入っていた。なんだかうれしい。当たり前だと思っちゃいけない。正直、入っていいんだろうか…という気持ちが最近はある。担当記者でもない。自分が何をやっているというのか。


ことキャリアだけでいったら、こうしてどの団体にも入れる立場としては菊池孝さん、門馬忠雄さんに次いで、3番目の記者となる。「ベースボール・マガジン社」という看板がある、有り難味。これを噛み締めながら、いま、私は会場に行ってます。役に立っていないかもしれないが、役に立ちたいとは思っている。


大日本はいい雰囲気。宮本選手が持つ有刺鉄線ボードに、自分が痛いのに、エルボーを放っていった木高イサミ選手に「大きなどよめき」が発生。キ○ガイ・コールが! このリアクション1つを取っても、やりがいのある空間であることがわかる。


セミ前はビッグバン・ウォルター選手と河上隆一選手のシングル。ウォルター選手は190センチ、150キロ。5・2新木場では関本選手のwXw王座に挑戦。私はこういうカードが好き。はっきりいって、河上選手のポジションは、かつての長州力選手の役回り。「噛ませ犬」発言をするまでの長州選手がこんなカンジ。数年後、河上選手は長髪になって、大きく飛躍していたりして…。こんなことを考えているのは私だけだろうけど。


ウォルター選手はあの巨体で「水平飛び」のドロップキックを出した。ドロップキックという技は単純だけど、選手の個性が表れていて、好き。ハンセンやベイダーがあそこまでの大物になった理由の1つとして、ドロップキックができることは案外、大きいと思う。そこに「意欲」を感じるというか。


セミのタッグは5・5横浜文体の伊東竜二vs佐々木貴の前哨戦。新たに加わったアイテム「ブロック」が実に効果的に生かされていた。ブロックは空手で割るだけではなく、いろいろ使い道があるんですね。ただただ感心、感心。メインは、こうしてアジアタッグが脚光を浴びることがうれしい。と同時に、この4選手でメインがおこなわれている事実がうれしい。


関本選手がアトミックドロップをやった。失われた必殺技。不思議なことに、隣にいた、ディズニーランド大好きな新井宏記者も「おーっ!」と言った。感じるポイントは一緒。さらに2人して、岡林選手のダイビング・プレスにも驚く。関本選手も同じ技を使うが、山本小鉄さん亡きあと、こうして技が受け継がれていくのはうれしい。なんだか、今日はうれしい発見ばかり。


試合後、グレート小鹿社長が岡林選手のことを「おかむら」と言ってしまった。こんなミス、かわいいもんです。すかさず関本選手も「おい、おかむら!」。確か、関本選手もずっと長州選手に名前を間違えられていたことを本誌のインタビューで話していたはず。何でしたっけ? たぶん覚えている人はいるはず。不思議なんですよね、ふとしたきっかけで、こうして思い出すんです、私=55歳(正確には10日後に55)。


小鹿さんは浜亮太選手(205キロ)を見て、どう思ったかな。現代によみがえった「お化けかぼちゃ」ヘイスタック・カルホーンのようであります(古舘さん風)。


出口に行ったら、登坂部長とバッタリ。「あれっ、隣(IGF)じゃないんですか?」「いえいえ、アジアタッグですよ」と私。会っておいて、よかった。少しポイント、上がったかな? それは冗談ですが、私、やっぱりインディーが好きなんですね。インディーも、かな。やっぱり、プロレス、いいです。ロイヤルウェディングにはまったく興味がないけど…。


5月5日は、ごめんなさい…アイスリボン・後楽園に行く予定なので、せめてここにポスターを載せておきます。いま、ポスターって、後楽園に行ったときぐらいしか、目に触れない。壁にたくさんの団体のポスターが張ってあるのです。


生きていることが奇跡!!宍倉清則のいまのキモチ