正常眼圧緑内障(中期)… 視野異常と眼の違和感の整体治療 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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正常眼圧緑内障(中期)

視野異常(ブエルム暗点)と眼の違和感の整体治療
血流増進の治療で眼底や視野が回復した症例の解説です。

患者Mさん=54才-男性-会社員の症例
 

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①    Mさんの病歴・・・10年前から緑内障を指摘されていたのに…
患者Mさんは、10年ほど前の健康診断で緑内障の疑いを指摘されたそうです。しかし視野異常や眼痛などの自覚症状は全く無く、眼圧も正常範囲で、担当医からも、それ程治療の必要性を言われなかった事もあり、6年間ほど放置していたそうです。しかし3年前の検査で左眼の眼底に異常がある事を指摘され、また軽度の視野狭窄も確認された事から、初期の正常眼圧緑内障と改めて診断されたそうです(現在は中期の緑内障と言われているそうです)。点眼薬などの処方を受け、眼圧は左右とも15~17mmHgで推移していたそうですが、2年くらい前から左眼の視野異常が、主観的にも酷くなりつつあると実感されたので、今回の来院となりました。

 



②    Mさんの診察
・右眼も正常眼圧緑内障との診断だそうですが、酷いのは左眼だそうです。視野検査では、全体的に感度が落ちていてるそうです。特に左眼の中心視野-上方部鼻側に「∩」状の視野欠損or沈下部分(ブエルム-弓状暗点)があり、かなり見えにくくなっていて、仕事等にも支障が出てきているそうです。眼底検査では、左眼底で緑内障性乳頭陥凹が確認されているそうです。隅角に問題は無いそうですが、最近になって左眼の違和感が強くなりだしているそうです。
・上記の視野異常や眼の違和感は、冬場になると悪化するそうです。また、午後より午前の方が、視野異常や違和感が強いそうです。
・血圧は上が110mmHgですが、下は覚えていないそうです。血液検査で、特段の異常の指摘を受けた事は無いそうです。
・20代の頃にアトピー性皮膚炎になり、増悪⇔寛解を繰り返してきたそうです。ステロイド剤も時折使用した事があるそうです。来院時は寛解期でしたが、顔面はやや赤黒く、頸部以下は黒っぽい皮膚色でした。また、鼻唇溝(ほうれい線)は、左側の方が深くて長く、右側は浅くて短めでした。顔面全体の形状として、四角形の顔立ちでした。
・左右眼瞼とも「クマ」がありましたが、左眼瞼の「クマ」の方が、かなり黒っぽくなっていました。この「クマ」は3~4年前から酷くなったそうです。
・耳鳴りや中耳炎の既往歴は無いそうです。
・鼻閉、鼻水、後鼻漏(鼻炎、副鼻腔炎、慢性上咽頭炎)などの既往歴も無いそうです。
・子供時代以外で、虫歯や歯周病などの既往歴は、それ程ないそうです。歯ぎしりは「多分していないと思う」との事です。ただかなり以前に、後頚部から後頭部にかけて、締め付けられるような頭痛があり、矯正歯科でマウスピースの処方を、約半年間受けていたそうです(☚顎関節症との診断)。その後、その後頚部から後頭部にかけた頭痛は改善したそうです。

 



➂ 治療目標と整体治療…「栄養とO2を供給せよ !!」
⑴    眼球(シュレム管)~心臓に至る静脈還流を促進し、眼圧を下げ、網膜・視神経への血流を増進する

⑵ 上記⑴でもって栄養やO2の供給促進を図り、壊死しかけている網膜や視神経細胞を回復する
    ・静脈還流促進テクニック
    ・翼突筋静脈叢解放テクニック
    ・顔面深静脈解放テクニック
    ・後頭および後耳介静脈解放テクニック
    ・椎骨静脈叢解放テクニック

 

 

   
眼球からの静脈と眼底の血管



④    経過と結果・・・「5診目で視野欠損部が小さくなってきた」
・初診治療後(☚左側だけ施術)、
「頭と左眼がスッキリしています。」と仰っていました。視診上、左のフェイスラインがシャープになっていました。また、左の頭顔面の赤黒さがやや薄くなっていました。


・Mさんは遠方から来院されているため、通院の手間を省くために、一度の来院で二回分の施術をするようにしました。ですから2診目以降は、左右両面を施術する事が出来るようになりました。その2診目治療後、左右のフェイスラインがシャープになり、当初の四角形の顔立ちが、逆三角形に近くなりました。また、赤黒かった顔色が薄くなり、血色がよくなりました。Mさんも「眼の違和感が軽くなりました」と仰っていました。


・3診目来院時、
「左眼の違和感はほとんど感じませんでした。左眼上方の欠損部は無くなってはいませんが、なぜか明るく、くっきりとして見やすくなっていて、あまり気にならずに仕事が出来ました」と仰っていました。また、「なぜか全身的な体調も良くなってきている気がします」とも仰っていました。視診上、「くま」も少し改善し、顔の血色がさらに良くなっていました。


・5診目来院時、
「モニターを見るのが楽で、仕事がしやすくなっています。気のせいか、左眼の上方部鼻側にある視野欠損部が、少し小さくなった気がします」と仰っていました。また「右眼より(悪い方の)左眼の方が、見やすくなっている気がします」とも仰っていました。


・8診目来院時、
「先日眼科で、半年ぶりに定期検査をしましたが、その時に担当の先生から”眼圧に変わりはありません。でも視野検査では、半年前は少し悪くなっていましたが、今回の検査ではかなり回復しています、眼底検査では出血も無く、正常です”と言われました。嬉しかったです。」と仰っていました。また「眼全体が見やすくなっていて、仕事がスムーズにできています」とも仰っていました。視診上、「くま」はかなり改善し、「やや赤黒かかった顔色」はピンク色に近くなっていました。


・9診目来院時、
顔色はかなり血色が良くなり、「くま」は、ほとんど解消していました。またMさんは、「左眼の視野欠損部も、ほとんど気にならなくなっています。」と仰っていましたので、今回の集中治療を終了する事にしました。そして今後は、時折来院して、メンテナンス的な治療にする事にしました。


・4回目のメンテナンス来院時、
「先日久しぶりに眼科に行きました。すると先生は”眼底も調子いいし、視野も大分いいです。眼圧も左右とも17mmHgですから、順調ですよ”と言われたそうです。



眼球からの静脈還流を促進する「静脈還流促進テクニック」で眼の血流を改善する

 

 

 

⑤     今回の症例の概説、、、三途の川を渡らすな!!
◆ 眼圧低下だけが緑内障の治療目標ではない ?! 血流改善も有効か…
・緑内障治療の主眼は眼圧の低下ですが、当院ではそれにプラスして、「視細胞などへの血流増進」にも力を入れています。それは正常眼圧緑内障患者さんに、特に言えると思います。というのは、当院の正常眼圧緑内障患者さんで、今回のMさんの様に、(眼圧低下に著効が無くとも)血流改善で視野や眼底の所見が回復するケースが、かなりみられるからです。

 

 


◆ 眼の血流低下を推測する方法…「くま・くすみ」とその根拠
・ところで上記治療方針の問題点は、視細胞などの血流増進を、整体院レベルでどの様に把握するか、にあります。そこで当院では、その問題について、「くま」や「くすみ」などの顔色(頭顔面の血流)の変化で推測しています。

特に眼瞼の血流障害の現れである「くま」については、強く言えると思います。

 


・それは、視細胞などの血流を支配する血管「網膜中心動脈、短後毛様体動脈」の根動脈と、上・下眼瞼の血流を支配する血管「上・下内側眼瞼動脈、上・下外側眼瞼動脈」は、同一の血管「眼動脈」だからです。

つまり、何らかの理由によって両者共通の根動脈である眼動脈の血流が低下すると、前者への(視細胞など)血流不全だけでなく、後者への(上下眼瞼)血流も低下し、それは「くま」となって現れる可能性が高まります。ですから当該患者さんの「くま」の状況で、(絶対的ではありませんが)凡その視細胞などへの血流が推測できるのでは、と考えています。

 

眼動脈は網膜・視神経と眼瞼皮膚の両方に血液を供給する

 


・また前頭部や鼻背などを支配する血管である「眼窩上動脈、滑車上動脈、鼻背動脈」なども、その根動脈は眼動脈ですから、上記と同様に、前頭や鼻背の顔色で視細胞への血流の状況が、ある程度推測できるのでは、と思います。

 

 

眼瞼の血流不全が「くま」の原因

 


◆ Mさんの「くま・くすみ」も改善していった…
・逆に言うと、眼動脈の血流が回復すると、「上・下内側眼瞼動脈、上・下外側眼瞼動脈」の血流も回復し、それは視診的に「くま」の改善として、視認することが出来るのでは、と考えます。この事は、本症例のMさんについても言えました。


・Mさんの初診時の視診的所見として、『顔面はやや赤黒く』、『左右眼瞼とも「クマ」がありましたが、左眼瞼の「クマ」の方が、かなり黒っぽくなっていました。この「クマ」は3~4年前から酷くなったそうです。』、とありましたが、『顔面はやや赤黒く』については2診目から改善傾向を示していて、「くま」についても3診目から改善傾向を示していました

 


◆ Mさんの「くま・くすみ」の改善に比例して、視野異常も改善…
・そして「くま」や「顔色」の改善傾向に同期して、Mさんの眼の違和感や視野異常が改善していき、8診目には眼科医よって、(眼圧に変化は無くとも)視野と眼底所見の改善が確認されるまでに至ってていました

つまり、整体治療により「くま」、「顔色の改善」とともに視野、眼底も改善していったのです。


以上の事から、絶対とは言えませんが、やはり「くま」や「顔色」の状況は、ある程度視細胞などへの血流状況を推測できるツールになるのでは、と思います。

 

 


◆ 血流改善で緑内障が改善する根拠(仮説)…壊死しかけている視細胞を引き戻す!!
・ところで、眼の血流改善で正常眼圧緑内障患者さんの視野や眼底が改善する根拠ですが、これは個人的な意見ですが、同患者さんの視細胞は、大きく分けて三つに分けられるのでは、と思います。

それは、
 1.完全に壊死した視細胞 (☚完全な視野異常部分)
 2.壊死しかけて脆弱になった視細胞 (☚中程度の視野異常)
 3.残りの元気な視細胞 (☚視野正常)

 

正常眼圧緑内障患者さんの視野欠損部の視細胞は、上記の1と2が混在しているのでは、と思います。

 

・そんな所に、整体治療によって血流が改善して新鮮な血液(栄養・O2など)が供給されると、1は無理でも2の視細胞は回復する余地があるのでは、それが視野の改善となって現れているのでは、と思います。

つまり2の壊死しかけている視細胞を「三途の川」のこちら側に引き戻してあげるのです

 

壊死しかけている網膜と視神経細胞への栄養・O2供給を促進する

 


◆ 血流改善は、視細胞以外の他の眼の細胞の回復にもつながる…相乗効果を期待 !!
・また血流回復で影響を受けるのは、視細胞だけではありません。視細胞を支えている「ミュラー細胞・他(下記注1参照)」にも好影響が期待できます。

ミュラー細胞の働きが増す事によって、その細胞が担当している視細胞に栄養補給的or免疫的or細胞修復的に働きが増進し、結果的に脆弱だった視細胞が元気になる、といった好循環も考えられます。


・以上の考察から、当院では「眼圧説」だけでなく、「血流説」的な観点から、緑内障患者さんの整体治療を考えています。


上記仮説について、科学的な事は一整体師である私には分かりませんが、上記の様な事を想像しながら、今後も緑内障患者さんの治療に励んでいきたいと思います。

 


眼球からの静脈還流を促進する「静脈還流促進テクニック」で眼の血流を改善する




注1)    視細胞を維持するミュラー細胞と他の眼の細胞
・ミュラー細胞とは、脳や網膜などの中枢神経内に存在するグリア細胞(神経膠細胞)の一つで、「神経細胞の支持、保護、栄養補給、老廃物の排泄、免疫機能、代謝-細胞修復、血流調節(毒素を侵入させない)」などを一手に引き受けている細胞。言わば神経細胞(眼球内では視細胞)のお世話係的な細胞の事。

 

・網膜や視神経には、ミュラー細胞以外にも様々な細胞が同居し、網膜や視神経を健常に保つために寄与している(下記-例1~3参照)。

従って血流不全などによってミュラー細胞に機能低下などが生じると、それはもろに視細胞等に悪影響が出る

逆に言えば、血流改善でミュラー細胞が活性化すると、視細胞は元気になる可能性が高まる

 

 

 


例1)    隅角に位置する線維柱体(眼房水の排泄口である網状組織)を形成-修復-維持する線維芽細胞  
☚同細胞の機能低下は傷んだ線維柱体の再形成が不能となり(目詰まりの原因)、眼房水の排泄不全(眼圧上昇)を招く

 

 


例2) 網膜最外層の網膜色素上皮細胞 
☚同細胞は網膜の外側半分の血流を司るので、その機能低下は血流不全を招き、杆体や錐体などの視細胞層の変性・壊死につながる

 

 


例3)   篩状板(視神経が眼球に入る部分=視神経円板手前付近の網状組織)を形成-修復-維持する線維芽細胞
☚同細胞の機能低下は傷んだ篩状板の再形成が不能となり、同部の抵抗が増えて眼圧上昇を招き、視神経の変性・壊死の原因となる。

ちなみに緑内障患者の篩状板は薄くなっている事(形成不全)が報告されている。

 


 

 

これらの様々な細胞が一致協力して視細胞などを健全化するために働き、正常な視覚機能を確保している。

当然これらの細胞も血流に依存しているので、その意味でも眼球への血流改善は、緑内障などの治療に役立つもの、と考える。

 

 

 

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上記解説文で不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
それではお大事にしてください。

 

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