生まれたばかりの赤ちゃんでもある程度は物が見えている。

そして、親の顔は判別している。

その判別の仕方は、目と口の位置の配置。

目と口の配置が、逆三角形に反応し、三角形には反応しない。


こうした実験の紹介は、TVなどでも時々紹介されているので、ご存知の方もいると思う。


そうした視覚に関する事はTVでも紹介されているが、音や言葉に関する事は紹介されていない。


実は、生まれたての赤ちゃんでも、母国語と他国後の違いや、動詞や名詞などの意味のある単語と、接続詞等の意味の無い単語の区別は付いている。

更に、楽しい口調や悲しい口調の違いも分かっている。


生まれたばかりの赤ちゃんでも、様々な事を感じている。


つまり、赤ちゃんはその家の雰囲気や空気を敏感に読み取り、不安になったり安らぎを覚えたりして成長している。



母親の育児の悩みで意外と多いのが「孤独」である。

育児をする事に孤独感を感じている母親が意外と多い。


しかし、問題は育児に孤独感を感じていると言う所だ。


赤ちゃんは言葉を喋らない。

しかし、動物的なコミュニケーション方法で母親に語りかけている。

孤独を感じている母親は、その赤ちゃんのコミュニケーションに気付いていない。

赤ちゃんのコミュニケーションに気付き、応えていれば孤独は感じない。


まず動物的なコミュニケーションとは、声の音程や長さ、リズム等の音楽的要素である。

人間の言葉にもこの要素が含まれている。


「呼ぶ、探す」の時に、犬や狼は「ウォ~~~」と遠吠えをし、猫は「ニャ~~~」と長く伸ばし、人間は「助けて~~」「何処だ~~」「ヘ~ルプ・ミ~~」と伸ばす。


犬が威嚇する時には「ウ~~」と低音で唸り、甘える時は「ク~~ン」と高い声を出す。

その声のトーンの違いで、怒っている、甘えていると感じている。


正常な母子でのコミュニケーションでは、赤ちゃんの声に母親が1オクターブ上の声で返し、それに対し赤ちゃんがユニゾンで更に1オクターブ高い声で返す。

赤ちゃんの「キャッキャ」と言う高い声がそれだ。

そして、コミュニケーションのエンディングは「C」で終わる。

こうした音楽的なコミュニケーションを「コミュニケーション的音楽性」と言う。


重要なのが、「C」で終わる事。

「C」で終わるエンディングは幸せを感じる。

しかし、産後の鬱等で、コミュニケーション的音楽性が失われると、エンディングが「C」で終わらなくなり、母親も赤ちゃんも幸せな気分になれない。


また、エンディングを迎える前にコミュニケーションが打ち切られても、幸せな気分になれない。

つまり、コミュニケーション的音楽性でコミュニケーションが取れていれば、育児は楽しく感じ、コミュニケーションが取れていなければ育児は楽しくない。


孤独とは、コミュニケーションが無い時に感じる物で、育児に孤独を感じると言う事は赤ちゃんとコミュニケーションが取れていないと言う事である。



面白い実験がある。

赤ちゃんに笑顔で楽しそうな口調で話し掛けた時と、笑顔で悲しそうな口調で話し掛けた時、悲しそうな顔で楽しそうな口調で話し掛けた時、悲しそうな顔で悲しそうな声で話し掛けた時の反応を調べる実験だ。


赤ちゃんが喜んだのは、笑顔で楽しそうに話し掛けた時だけである。

笑顔で悲しそうな口調で話し掛けた時は、最初は喜びの表情を示すが、すぐに戸惑いの表情に変る。


つまり、赤ちゃんは表情と口調を理解していると言う事だ。





話しかけながら、笑顔で育てる 2へ続く






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