今回から新しいテーマを作って行こうと思う。
人間という物をもう一度見直すという意味で「人間考察」と言うテーマにしてみた。
初回は人間をパソコンに例えて考えて見る事にする。
人間をパソコンに例えると色々な意味で理解しやすくなる。
また、人間をパソコンに例える事で「悪い部分」が探りやすくなる。
まず、人間の脳はマザーボードの役目を果たし、その中でメモリが海馬、ハードディスク大脳新皮質で、ドライブCが前頭葉、ドライブDが側頭連合野と言った様に、パーテーションで区切られているのだろう。
手足や感覚器官などは周辺機器で、臓器はエネルギー自家発電設備と言った所だろう。
これらはハードな部分だ。
パソコンが動く為にはこう言ったハードな部分の他に、プログラムなどのソフトな部分が欠かせない。
人間としてのプログラムは一つに脳神経ネットワークの形成と、言語化された意識的なプログラムの二種類がある。
プログラムも、BIOS、OS、アプリケーションからドライバーソフトまで様々である。
人間の脳のプログラムも同じ様に分類する事が出来る。
まず、人間の基本的なOSとなる物が言語だろう。
人間は思考する時、言語で考え、意識とは言語化された感情である。
英語圏の人は英語で考え、日本語を使う人は日本語で考える。
英語がWindowsならば日本語はTronと言ったように、言語の違いはOSの違いである。
また感情や、本能的な部分があり、これがBIOSに相当する。
そして、夢や目的、道徳といった物が、アプリケーションソフトに相当し、教養や学問は「データ」や「ファイル」に相当する。
パソコンでも、OSやアプリケーション、ドライバーは、ハードディスクに入っているのだが、BIOSはハードディスクとは独立しており、人間のBIOSも同様で感情を司る部位は大脳辺縁系で独立している。
そのBIOSも昔のシングルタスクしか出来ないパソコンならBIOSに依存しても問題は無かったのだが、マルチタスクが要求されるパソコンになるとOSのシステムコールを利用するのと同じ様に、人間の脳も前頭葉からのシステムコールを必要とするようになる。
この話は別の機会にするとして、脳神経ネットワークによるプログラムと言語化されたプログラムの違いを少し考える必要がある。
脳神経ネットワークのプログラムは、言わば半導体的なプログラムだ。
例えば、「愛と憎しみ」と言う感情は半導体的な感情と考えると分かりやすいかもしれない。
「愛憎」と言う4つのスイッチ機能を持つ半導体が有ったと仮定すると、ONとOFFがそれぞれ二個ずつでフラットな状態、ONが3つで意識し始めONが4つで恋愛状態、そのスイッチが全てOFFになると憎しみに変る。
それは、機械的に起される感情でその感情を言語化して理解した物が「愛」と「憎しみ」と考えると、この先の話が分かりやすくなるだろう。
(実際には脳内ホルモンの分泌)
人間のBIOSのプログラムは生物としての進化の中でプログラムされて来た物である。
社会がどんなに変化しようと、自分の意思がどうであろうと、このBIOSを書き換えることは出来ない。
そのBIOSが半導体に指令を出す。
半導体的な感情は機械的な物の為、基本的に言語的では無い為、モヤモヤとした気持ちになったり、時として衝動的な行動を起す。
まあ実際にはホルモンの分泌と言うスイッチが入るわけだ。
人間のBIOSは生まれ持って備わっている部分と、経験により作られる部分がある。
生まれ持って備わっている部分は生存と繁殖の欲求、経験により作られる部分は生存と繁殖に必要な基礎能力だろう。
こう言った人間としてのBIOSが完成するまでには、脳の成長とリンクして考えると17年~25年は必要だと考えられる。
私は医者ではないので、医学的にどうかと言う事までは分からないが、今までサポートしてきた感覚と言う限定での話しになるが、医者が治すのはハードな部分で、治療は心と言うソフトの部分にはあまり触れられていないように思う。
そして、一言でソフトと言っても、経験や体験で得られるBIOSの部分と、思想や考え方と言うアプリケーションの部分を分けて考える必要があり、それぞれで対応方法が異なると考えている。