今までに「自称集団ストーカー被害者」やそれと同類の人達を沢山見て来た。
その中で、お金を持っていない人は幸いかもしれない。
なぜなら、少なくともお金を失う事が無いからだ。
過去何人も一目で「自律神経失調症」と分かる人達が、その症状を「誰かの攻撃」と思い込み、無駄な対策に多額の費用をかけていた。
そして、色々な業者が「この人ちょっとおかしいのでは?」と思いつつ、その事に触れずに仕事を請ける。
その事が悪い事だとは思わないが、やりたいとも思わない。
それが出来れば、多分貧乏から脱出できるのだろう。
自律神経失調症で病院へ行けば良いだけなのに、それを攻撃と確信してその対策に数千万円もかけている人もいる。
数千万円かけても、攻撃ではなく病気なのだから何の効果も無い。
しかし、最初は電波対策をして効果がなければ、次は超音波対策、それでも効果がなければ低周波対策、それでも効果がなければ超低周波対策、何をやっても効果など出るはずも無い。
そんな事をしていれば、あっという間に数千万円になってしまう。
周囲の人が、自律神経失調症の症状を知っていて、初期の頃に心療内科を奨めて治療させればそんな事になることは無いのだが、えてして何処からかガセネタを聞き「被害(攻撃)」の事を肯定してしまう。
依頼された業者も、自律神経失調症の症状を知っていれば、怖くて仕事など請けられないのだが、知らない為に平気で受けてしまう。
何故怖いのか?
それはクレームだ。
例えば、何件も遭遇したのだが、自称被害者が新築で家を建てる。
そしてそこへ引っ越すと、壁から声(幻聴)が聞こえる訳だ。
すると、建設中に盗聴器などを仕込んだと言いがかりを付けられる。
そして、支払い拒否が始まる。
そこで、私のような発見業者が呼ばれるのだが、当然電波などは無い。
すると、次は発見業者が来る事を知って電波を止めたと言い出し、壁を全部めくって調べろと言い出す。
それは、内装を全部やり直す事で、解体も入れた費用を計算すれば小さな家が一件建つ。
それをしないとお金を払わないと言い出す。
それは不動産業者も同じで、意味不明なクレームで振り回されることになる。
そして、家電販売は返品の繰り返し、ガス屋は風呂のコントローラーの付け替え、車屋は配線上のリレーを盗聴器と言いがかりを付けられ、車内を分解チェックと言う人まで見て来た。
そう言った人に「これはリレーですよ」などという説明は無意味だ。
しかし、リレーと盗聴器の区別が付かない人が分解チェックをさせて何が分かると言うのだろう。
今まで見て来た人の多くは、精神疾患を発症する前に自律神経症状が出ていた。
最初は軽い動悸から始まる場合が多かった。
その時点で、心療内科に行けば良いだけなのだが・・・
集団ストーカー―盗聴発見業者が見た真実 (晋遊舎ブラック新書 1)/古牧 和都