332.膝枕~チェギョンの膝の上に居るとつい 甘えた子供みたいに身勝手になる自分を哂う | かおり流 もうひとつの「宮」

かおり流 もうひとつの「宮」

「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
「宮」~Love in palace~のYouTube自動再生を止めたい方は
画面右側サイドバーに貼っています 停止して下さい

きらきら初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みください
Iお探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次

「先程 妃宮様の携帯電話が鳴って居りまして…
キム・ミニョン様のお名前が表示されて御座いました故 失礼ながら携帯電話を置いて出掛けられている旨をお伝え致しました」
東宮殿に帰ると チェギョンの携帯電話を差し出しながらチェ尚宮が言った
「は?!この期に及んであの女 何の用だ?!まだチェギョンを騙せると思ってるのか?」
チェギョンは降り返そうとしたが 俺は携帯電話を奪い取り そうはさせなかった
頼むから…

「幼い頃 俺は王族達に嫌われていたんだ ユル兄さんと違って可愛いげが無かったからな
そんなことも知った上で 別に気にも止めなかった
だから余計に気に入らなかったんだろうよ
子供らしさなんて何処かに置き捨てて大人ぶってた」
「本当に 誰にも 幼さを見せずに?」
「ああ…俺の幼さを知ってる者と言ったら…
時々八つ当たりしてたコン内官とチェ尚宮くらいだな」
「え~?シンくんが八つ当たりなんてするの?」
チェギョンは目を丸くする はは 俺の事なんだと思ってるんだ?
「してたな
些細な事で苛立って 持ってきた飲み物にケチ付けたり…
持っていたタオルを投げつけたり ムォクロンゴジ…(なんていうかまあそんな感じだ)」

「ずっとシンくんの事見てきたからなのね…」
「ムォガ?(何が?)」
「お姉さんのシンくんフォローは完璧なの 無条件に信じられる
お姉さんがこうまで信じられる人なんだな~って」
「それじゃまるで俺じゃなくてチェ尚宮を信じてるって言ってるみたいだぞ」
「うぇっ!?や アニクロンゲアニラ…(そうじゃないけど)」
「いいよ  それでいい とにかくチェ尚宮を信じてろ 俺より俺のことに詳しいだろうよ」
ふふふ ちょっぴり不満そうな表情
「なんだよ ご機嫌だな?」
「うんっ シンくんの事少~しだけ知れたのが嬉しいの」

「とにかくあの女は 俺がお前から棄てられる惨めな姿が見かったんだ」
「残念 それは無理だ 見られ無いよ」
「…どうだか 此処は窮屈だ 自由にしてくれる男が居たら そっちに走るかもしれないだろ?
お前は惚れっぽいからな 男女問わず誰でもす~ぐ信じて憧れて堕ちるから」
「いーだっ! シンくんの事もねっ」
「それについては好都合だったが」
くすくす

「あたしね シンくんが思ってるほど純粋じゃないんだよ?嫉妬深いし
汚い事や難しい事 耳に入れずに ただ守ろうとしてくれなくても 一緒に乗り越えよう?
知らないと助けになれないし 大して力にはなれないとは思うけど…
なんだって話して欲しいな」
「お前に何もかも打ち明けたいという思いと 知られたくないという思いが鬩ぎあうんだ
俺は完璧なんかじゃない… 不完全で脆い
今だって お前という支えが無いと二本の脚で立っているのがやっとなんだ」
「そんなこと…」
「無いと思うか?
なら体面は保てているんだな…だがあるんだ…」

「あたしがミニョンさんと仲良くしてしまった事で シンくんの不安を煽って…
知らない内に傷付けてたんだね…本当にごめんなさい
でもね…彼女…ただシンくんが憎くて復讐しようとしたんじゃ無い気がするの」
「またそんな事を!」
「だってね シンくんが忘れている何か…彼女がシンくんに惹かれるきっかけが有ったのは事実みたいだよ?
ミニョンさんは少なからずシンくんに憧れていて あたしを羨んでるの… 感じるんだ」
確かに俺が何かを忘れてしまっていると言ってたが…父親の事以外に何か有るのか?
もしそうだとしても…
「だからってあの女とまだ和解しようなんて考えてるのか?
既に陛下には報告してあると言ったろう?お前がそのつもりなら俺にも考えが有る」
母上にも報告して 外命婦から…
「ダメよ!それじゃミニョンさんのお父さんと同じじゃない!皇后さまには黙ってて!お願い」
なんだよ鋭いじゃないか チェギョンのくせに くそっ

「絶対大丈夫だってば~ 多分ミニョンさんも謝罪しようと思って連絡して来たんだわ
シンくんは誰よりも皇太子が似合う人だもん 憎んでも憎んでも それを打ち消すような…不思議な魅力が有るの
こんなやつ嫌だ!嫌いだ~!って思っていても だんだん惹かれてしまう
抗えない魅力… ん~ カリスマ?」
お前はいつも…そうやっておどけて俺の硬くなった心を解そうとしてくれるよな
「チェギョン…」
「ね いいこと思いついちゃった 此処に座って?」
カウチに腰掛けて隣をポンポンと叩く

座った俺の頭を自分の胸元に手繰り寄せ 俺の髪を撫でる …////
「癒しタイムだよ
いつもあたし シンくんに癒されてばかりいるからね…
たまにはシンくんとあたし 逆にならなきゃ ね?」
ふっ
俺はいつも チェギョンを胸に抱くことで 癒されているってのに…
自分が癒されてるだけだとでも思ってたのか?何も解ってないんだな
でもまあ…たまにはこういうのもいいかな…
俺は抗わずにチェギョンの為す儘 甘んじてその膝に寝転ぶ
髪を梳く指が心地良過ぎて 眠気を誘う
微睡みかけたその時
「ね だからさ…ミニョンさんとのことは あたしに任せてくれないかな?」
嗚呼~~~だからっ!
しつこいぞ!眠気も吹き飛ぶじゃないか!
「ダメだ危険すぎる もうあの女と関わって欲しくないから言いたくもない事を打ち明けたのに…
とにかく 当分は着信拒否だ いいな?」
俺はチェギョンの膝に仰向けに寝転んだまま 彼女の携帯電話からキム・ミニョンのアドレスを削除した
「ち… まさか旦那様に自分の携帯から女友達のアドレスを削除されるとは思ってなかったな~」
「おっ! じゃあついでにアイツのアドレスも消しとくか?」
「ええっ!?誰よ!」
「アイツだよアイツ 奴はまだお前に気がある」
「も~ まだそんなこと言って~!そんな人居ないってばぁ~
貴方の奥さんは貴方が思ってるほどモテません!」
イ・ミンホ…イ・ミンホ…見付けた
あっ!
チェギョンは慌てて俺の手から携帯電話を奪い返す
くそっ!
「ふん 嫉妬王子でもなんでも好きなように言えばいい
お前の心を煩わすものは全て切ってやる」
「ええ~!もう 何言ってんのさ」
ちっ お前には俺だけ居ればいいんじゃなかったのかよ

丁度一年前の今頃 銀杏の落葉の上でチェギョンの膝に寝転んで 離したくない もっと傍に居たいと縋りついたときの事が思い出される…

あの時と同じように躰を捻り腰に巻き付き 下腹部へ顔を埋める俺を 黙って撫でてくれる
「傍に居ろよ 俺の傍に…」
チェギョンの膝の上に居るとつい 甘えた子供みたいに身勝手になる自分を哂う
俺は襲ってくる睡魔に抵抗するのを止め…その心地良さに身を委ねる


今日もありがとうございましたカムサハムニダ
続きは2/15(月)→333.全国美術展と… ~違うって言えんのかよ~ 心当たり皆無なわけ~?
の前に…バレンタインですので…甘~い番外編をおひとつ
2/14(日)→番外編35.〇〇プレイ~また目を瞑る…俺の目を見てろよ
アメ限&Y!一日だけ全公開後→ファン公開→お友達限定公開とします

にほんブログ村 ←ポチ
私の大好きな三枚の写真で新しいペタボタン作りました↓ペタ お願いしますふわハート
自転車と癒しのペタボタン