303.もっぱらの噂~妃宮様に可愛く夜伽をおねだりされたら氷の皇子もイチコロなんじゃない | かおり流 もうひとつの「宮」

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「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
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前のお話→302.お誘い~俺は…そんなことも解らずにお前に無理を強いて…
前話のシン目線からは少し遡り 300.車中の喧嘩~ってか良く考えてごらんなさいよ!実際そうじゃ…の続きのチェギョシン目線です


「どよ~~~ん どうじよ~」
「なんだってそんな事を言ったの?も~オンニったら馬鹿なのね…」
「うぐ ミルったらヒドイっ! シンくんみたいな事言わないでよ!!」

夕食の間も 気まず~い空気が流れてた
ジョークを言っても ダイニングに響くのはあたし一人の乾いた笑い声
こんなの耐え難くて 東宮妃の部屋に逃げ込んで ミルに電話をかけたの
以前だったらなんだってガンヒョンに電話してたけど きっかけがガンヒョン達の事だったし…こういうことはガンヒョンには話せない
あたしとミルは今や 遠からぬ境遇をこうして打ち明けて助言し合う 唯一の存在
少し前はミルの方が お姑さん(皇太后さま)との関係やイギリスからユル先輩を追って来てまで女官になったユル先輩の幼馴染 アンの件で泣き言言ってたのに
ミルは今すっごく幸せらしい…
女官のアンの事はやっぱりちょっと気になるけど 侍従者は侍従者でしかなく 彼女はそれを弁えてるようだし なによりユル先輩が優しいらしい

「この分じゃ私の方が先に懐妊ね オッパってば毎晩寝かせてくれないんですのよ?」
「ぎゃ~~~も~ミルってばえっち
あたしたちまだ大学一年生よ!学生はまず勉学に励まなきゃ」
「あら なにをおっしゃるの?
学生だとか言って チャンスを逃したら 出来るものも出来なくってよ?
はじめから男の子を授かるとも限らないし
皇后陛下の出産も近付いて…私がどれだけお義理母さまにプレッシャー掛けられてるか知ったら あなたもそんなに呑気に構えては居られなくってよ?
解ってらっしゃる?今はこうして仲良しこよしやってても 昨日の友は今日の敵なんですのよ?!」
そ…そんなの…あたしだって…
ううん…あたしなんてもっと…
病院にまで行ったのよ… 知らないくせに…
あたしが王立病院の婦人科に通院してる事は 誰にも言って無い

「んもうじれったいなぁ もしもし?チェギョンさん?こんばんはキム・ミニョンで~す」
急に受話器から ミルの従姉のミニョンさんの声
え?なんで?
「こら!この酔っ払い!返しなさいよ!」
ミニョンさんに受話器を奪われたらしいミルの声も聞こえる
ああ…一緒に飲んでたのかな?
従姉妹で仲良く 一緒に…酔う程飲むなんて…
誰かがお酒を飲める満19歳を迎える度に みんなで飲みに行く大学一年生…
あたしは一度も参加した事なんて無い…
ミルは3月生まれでまだ飲めないから慶煕宮(キョンヒグン)で?
やっぱり慶煕宮は景福宮(キョンボックン)より甘いのね…羨ましい

「皇子と喧嘩しちゃったの~?もぉ~すぐしょげるんだから~
チェギョンさん?平気?
必ず今夜中に仲直りするのよ~解った~?」
「今夜中に仲直り…? でもどうやって…」
「そんなの!色仕掛けに決まってるじゃな~い!」
えぇっ?!
「チェギョンさんってぇ… うふふ  ”御上手”なんでしょう?
恋人が居たのにぃ~ 再会して間もない幼馴染に鞍替えなんてぇ…
よっぽど”御上手”なんじゃないかって もっぱら噂よ~
皇子にぃ~”愛を育みたいからそっとしておいてくれ”なんて大胆なこと言わせちゃうんだもの~
私達王族の娘達が 王立学校でどれだけ悔しがってたことか~ きゃはは」
「やめなさいミニョン 返しなさいよ!」
噂…? そんな…
あたし達って世間では… 婚前交渉したと思われてるの?
「チェギョンさんに可愛く夜伽をおねだりされたらぁ 氷の皇子もイチコロなんじゃないの~?」

「やめなさいったらミニョン!いくらなんでも言い過ぎよ!」
受話器を取り返したミルが 続いてあたしに向かって詫びる上ずった声が聞こえてくる
ミル…語学に長けてる貴女なら知ってるよね?言い過ぎって言葉の意味…
裏を返せば事実だと言ってるのよ…?
「ごめんなさいチェギョンオンニ…ミニョン訳が有って荒れてて…かなり酔ってるの
私に免じて許して貰えるかしら?」
「…え…ええ…」
「何がオンニよ~!同い年だし~
私の方が二日早く生まれてるのよ!ミル!あんただって馬鹿にしてたでしょ」
ミニョンさんがあたしより二日早く生まれてるのも知らなかった でも彼女は知ってたのね…
「ちょっとアン!アン女官!? ミニョンを別室に!
チェギョンオンニ?ヨボセヨ?聞いてる?聞こえたんでしょう?
ごめんなさい本当に申し訳なく思っているわ?
誤解しないで?酔っ払いの戯言よ」
「だ 大丈夫よ…」
「うそ大丈夫じゃないんでしょう?オンニ本当になんと言ったらいいか…
少し…このままこの電話をお借りして 説明させて貰えるかしら?」
「説明…?」
「実はね…ミニョンの初恋は…貴女の旦那様イ・シン皇太子殿下なの…
王立学校初等科の頃からよ…
だから ソ・ジュヨンなんかよりもずっと長く 彼を思ってたの」
ああそっか…あたしに憧れてるなんて言ってたのはあたしを羨んでのことだったのね…
ミニョンさんも 本当はシンくんの事が好きだったんだね…


今日もありがとうございましたカムサハムニダ
えぇっ?ミニョンがシンくんを好き?
行ったり来たりして申し訳ありませんが この続きは置いといて
次話は302.お誘い~俺は…そんなことも解さずにお前に無理を強いて…
の シン目線の続きとなります
8/24(月)→304.告白~俺の掌に両頬を挟まれたむき出しの唇から意を決したように 「じゃあ 言うね」


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