337.江陵(カンヌン)/冬の海~おいチェギョン…何考えてるんだ?…こんなとこで寝たら死ぬぞ! | かおり流 もうひとつの「宮」

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「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
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333.全国美術展と…~違うって言えんのかよ~ 心当たり皆無なわけ~?
以来のチェギョン目線です

「夕飯は要らない 暫しの間妃宮と二人風と共に去ります」
「シンくんったら そんなんじゃコン内官アジョッシビックリしてたでしょ?」
「ああ してたな
まぁ心配ない 直ぐにイギサが後を追ってくるさ 俺達は何処にも逃げられやしない」
ハンドルを握るシンくんの横顔は 楽しそうなのに何処か寂しそう
「行先は?」
「着いてのお楽しみだ」
わおっ❤ どっひゃぁ~っ////
ウィンクなんてシンくん出来たんだ
ハンドルを握るその横顔は 唇の端がクイッと上がって… チョア
とにかく今は 楽しむ覚悟を決めたんだね
ふふふ シンくんの運転久しぶりだな…
「やっぱり運転免許…要らないかなぁ…」
車の窓からソウルの街を眺めていたはずなのに…

「チェギョン もう少しで着くぞ?」
途中何度か目を覚ました時 高速道路に乗ってる事は解ってたんだけど…
どうしてこうもすぐに眠くなっちゃうんだろ 勿体ないなぁ~
秋は 日が沈むのが早い
いつの間にか雨は止んでいたけど 曇り空の所為なのか もう太陽は沈むころなのかしら…
「ここは…どこ?」
「ソウルから高速道路を東に横断して来た 江原道(カンウォンド)江陵市(カンヌンシ)だ
明日朝日を見る場所を決めて置こう」
そう言うと シンくんは海岸で車を止めた

ドアを開けると とっても強い風が吹いてた
「っひゃぁ~っ!寒っむいね! あ ねえ見て!イカが干してあるよ!」
あたしは寒さを吹き飛ばそうと 砂浜を海へ向かって駆けだした

振返ると シンくんはあたしの脱ぎ捨てた靴を拾って じっと見つめてる
「ねぇ何やってんの~!?早くおいでよ~!
シンくんが鬼だよ 捕まえて~」
呼んでるのに全然コッチを向いてくんない っち…
「もぉ~ 早く早くぅ~っ」
あたしのシャンパンゴールドのサンドリヨン(ペタンコ靴)と自分の白いスニーカーを丁寧に並べて…カメラを向けてる
ヘンなの シンくんって…靴フェチなの?
そういやシンくんの成人を祝うパーティーでも 脱げた靴をやたら丁寧に履かせてくれたよね…
あの時はシンデレラ(サンドリヨン)にでもなった気分だったわ

「寒いんだから走ろうよ!」
やっとカメラの向きを靴からあたしに変えた
っち…写真なんていいから 今すぐあたしを捕まえてほしいのに
お願いシンくん早く 早くその手で抱きしめて
胸ん中とは反対に 思いっきりシンくんに向かってあかんべをする
「메롱!/メーロンッ!/べーだっ」
「こらっ!よ~しチェギョン!待ってろ今捕まえてやる!」
「へへ~んだ 捕まんないよ~!」
早く 早く 寒いよシンくん 早く捕まえて

「捕まえたぞ!」
やっと 腕の中に包まれて 幸福な温もりが胸に広がりだす
「ふぅ~ ヘトヘト 砂浜はシンドイね~」
「運動不足だしな」
「仰る通りデス… やぁっヤメテよ ちょっ ちょっ!」
ひゃぁっ
シンくんの手がコートの中に入って来て脇肉を摘まもうとする
「もう!シンくん 手 冷たいよ…」

世界中にあたし達しか居ないみたいな気になっちゃう だぁれも居ない寂しい砂浜
アニ 真夏でお天気が良かったら きっと此処は海水浴客で一杯なんだろうな
そんなシーンを想像してみる
ビキニの水着を着てるあたしに シンくんがサンオイルを塗ってくれるの
ちょっとエッチな手つきで…
「やだ どこ触ってんの 人に見られちゃうよ」
「何を期待してるんだ?ココにも塗って欲しいのか?」
「ぁん…やぁだ…そんなとこ…」
いや~ん 人目を気にしながらスリルを味わうなんて 皇太子と妃宮には出来ないわ~

でも現実は どんよりと曇った空の下 誰も居ない砂浜であたし達は二人きり…
皇太子と妃宮なんて関係ない
只の19歳のラブラブなカップルだもん 冷たい砂の上で砂の味のキスだってできちゃう!
寂しいけど 幸せだよ?
今此処には お互いさえいれば それでいい気がする

「…ョン? おい…チェギョン…何考えてるんだ?寝るなよ?
お前は どこでもすぐに寝ようとするんだから…こんなとこで寝たら死ぬぞ!」 
「う゛…寝てないモンッ!ちょっと夢見てただけ」
「なら寝たんじゃないか!」
「違うよっ!」
っち…もう…失礼しちゃうなぁ…ま 前例が有るから反論の余地が無いんだけどね…

「あ 見て…ほら…雪」
「初雪 だな」
「わ~ 今日はなんてツイてるんだろ」
どんよりと曇った空から 白い雪が舞い落ちてきただけなのに 途端に 心の中の黒い霧が晴れて来た
人気のない冬の海バンザイ!!いいじゃんおもっきし楽しもうっ
ひゃっほ~~~うっ!!
あたしは湧いてくるエネルギーでじっとしていられなくなってきた
「さ 二回戦だ!今度はあたしが鬼だよ?ささ シンくん逃げて?」
「ああっ?まだやるのか?」
眉間に皺寄せてるジジむさいシンくんを待てずに あたしは走り出した

でもさ きっとシンくんも いつもと違う場所で あたしと同じように何かを感じたのかな…?
あのシンくんが あたしみたいに舞い上がっちゃったのか…
ベッドの中でしか言わない事をこんなとこで言ったり…叫んだり…
びっくりしちゃって…聞こえないフリしちゃった
え?だって恥ずかしかったんだもん…


今日もありがとうございますカムサハムニダ
続きは3/16(水)338.踵の低い靴(サンドリヨン)~俺は今 その耳を塞いでやる事しか出来ない
↑おまたせして申し訳ありません!3/21(月)公開の間違いです
訂正してお詫びいたします

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