番外編Ⅳ未来のある日~知らなかったな | かおり流 もうひとつの「宮」

かおり流 もうひとつの「宮」

「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
「宮」~Love in palace~のYouTube自動再生を止めたい方は
画面右側サイドバーに貼っています 停止して下さい

王冠1 初めての方は どうかまず はじめまして をお読みください 指輪
本日は定休日ですが
ちょっと書きたくなったお話 いつかの未来のある一日で ほぼチェギョ目線のお話です 

今日シンくんは一人で地方にお出かけしています
なんでって…もちろん公務なんですけどね…
ふんっ…つまんない…
え?なんか機嫌悪そう? そりゃあ!悪いなんてもんじゃないわよ!
一緒に行くはずだった湖畔のリゾートの竣工式だもの!それも一泊だよ?!
超豪華なスイートのお部屋に泊まるはずだったのに あたしが急に行けなくなったから…

「妃宮さま…お体に障ります…お休みになられて下さい」
もう!お姉さんったら!あたしは全然元気だってば!

キンコーン あ メールだ… あたしは手にしていたスマホをパッと覗き込む
指でなぞると シンくんの添付してくれた写真が表示される
わ~ 綺麗な緑…

キンコーン あメールだ… ふうん…森の中の遊歩道だね… 一緒に歩きたかったな


森という言葉が似合う木々の立ち並ぶ場所に 潤った風が流れる
木々の隙間から漏れる夏の陽射しを見上げる パシャリ
俺はスマートフォンのカメラで 木漏れ日を撮影した
シャラリと音を立ててメールは送信される
「殿下 滑りやすくなっております 御足元にお気を付け下さい」
「ああ…」
斜め後方から キム内官の声が届く
ふっアイツを連れてこなくて正解だったな…
きっと今頃滑って転んで大騒ぎだ…
お 花だ パシャリ シャラリ 鳥だ パシャリ シャラリ
今度はリスだ きっと喜ぶな…パシャリ シャラリ…

キンコーン あまたメールだ… わ~美味しそうなランチプレート 食べたいな~
キンコーン きゃ~ん デザートコレなんだろ~綺麗~! はぁ…一緒に食べたかったなぁ~
キンコーン あ 今からテニスなんてするの?
キンコーン…  キンコーン… キンコーン…


シンくんがもうすぐ帰ってくる どうしてって? 最後のメールが車から見える景色だったから…
チェ尚宮も 「まもなく到着されます」って教えてくれた
だけどあたしは 車寄せまで迎えに行ったりしない!!ふんっ!

「ただいま チェギョン」
シンくんは リビングのカウチで クッションに両手を乗せて 刺繍をしていたあたしに 後ろから手を掛けて上を向かせ 目元に軽くキスをした
わざとお出迎えしなかったのに まったく…気付いていない
それどころか今度は あたしの顎を持ち上げて 頭上から唇にキスしようとしてる
あたしは ふいっと避けるように立ち上がって シンくんの上着を受けとり クローゼットへ掛けに行った
リビングにもどると
流石に様子が変だと気付いたのか さっきの場所につったったまま あたしのこと不思議そうに繁々と見つめてる
知らん顔してカウチに戻って 刺繍の続きを始めたら シンくんの声が頭の上から降ってきた
「なぜ俺を見ない?」
あたしは意地でも顔を見なかった
「怒ってるの わからないの?」
シンくんが隣に座った
「なぜ怒っているんだ?」
不思議そうに首を傾げて あたしを眺めてる
「なぜって あんなメールをいっぱいよこすから!」
「おまえ 行きたがってただろう?」
「そうよ!たいしたことなかったんだもん 行けたのに!」
「俺のメールの何がそんなに悪かったんだ?」
「だって 写真ばかりで文章が無いんだもん!
すっごく素敵なところで 森に 湖にと 散策したあげく テニスまでしたみたいだし!
満喫してるみたいだったから 予定通り泊まってくると思ってたわ!」

「おまえが来ないのに泊まってどうする」
「!?」
こ…言葉も出ないんですけど…//。//
きゃぁ~ なんなの!なんなのぉっ!?その甘々な表情!
至って当然の事だと言いたげなシンくんの口調だったから
一瞬の間を置いて 思わず顔を見ちゃった… そしたらシンくんってば
あたしのこと すっごく優しい瞳で見つめてた… 口元もふんわり笑ってる

あたしの顔はきっとみるみる緩んでいく…//。//

シンくんの掌があたしの頬を包んでる
やだ…こんな顔 みっともないよ…みちゃやだよ…
目も合わせられずに 顔を捻って逃げ出そうとするのに
シンくんの小指が両方の顎をガッチリ掴んで放してくれない!!もぉっ!

「おまえはホントにバカだな」

「!?」 あ゛?…上げたと思ったら今度は落とすのっ!?

「メールの度にお前を想っている事くらい ふつう気付くだろう?」

あ!…そうだ…何か観る度 何かする度に送られてくるメール…
文章も何も無い写真ダケのそっけないメール だけど…
それはその瞬間 シンくんがあたしを思って あたしに見せたいと思った写真…ってこと?
あたしが一緒に歩きたかった 一緒に… 一緒に…って思ったのと一緒なの…?

「一緒に見たかった風景 一緒にやりたかった事 一緒に食べたかった…
一緒に… そう思って送ったのに 文章が無いからって拗ねるのか?」
あたしは多分もう 見るに堪えないめちゃくちゃな顔をしていると思う
やだよシンくん…はずかしいよ…放してよぉ…
そう思ってるうちに…
シンくんの顔が右に傾いて その唇があたしの唇にたどり着いて 二回…
左に傾いて二回… もいちど右に傾いて二回… 唇をはむはむってされた//。//

「妃宮媽媽…ご機嫌は治りましたか?」
「は…い…」
「もうお加減も良くなったと伺いましたが…?」
「は…い…」
「では仲直りのセレモニーを行う許可を」
あたしはもう コクンとうなずくしかなかった
疑ってごめんね シンくん…
「では 参りましょう…」
あたしはシンくんに手をひかれて立ち上がり… バスルームに入った

気が付いたらベッドの上で…セレモニーが始まっていた

背の高いシンくん いつも見下ろされてばかりなのに
ベッドのなかではあたしを見上げる位置に居るシンくん…
下から見上げられるのって ちょっぴりこそばゆいな… でもなんだか
上目遣いであたしを覗き見るシンくんが可愛く見えちゃう
あたしの胸元から唇に戻ってきてはキスをくれるシンくん…
あたしを想ってあんなにたくさんのメールをくれるシンくん…
そんなに愛されてるなんて…知らなかったな…
んっ あっ ま…まって… あぁんっ や… ちょっ

シンくん…でも これ… 仲直りのセレモニーにしては… なんか… 激しく…な…い?
ああ… もう … ダメ… 
ぷつん と あたしの記憶はそこで途切れた…





今日もお読み頂き ありがとうございます
あははは…爆笑 たまには こんな いつかのお話も良いかと ppp
いつかこんな未来が来ますので どんなことがあっても怒らないでね?
といっても そんな泥沼は私の中には有りませんので ご心配なく
ところで…
コレ実はちょっぴり実話… あ後半じゃなく メールのくだりネ

普段無口で 絵文字どころか文字のメールもほとんどくれません
どうしてもの場合用件だけ
「迎えに来て」「○○持って来て」「○○送って」だけのメールです
ま、だいたい四六時中一緒だからなのですがwww
そんな夫くんがひとりで行った出張先から時々写真や動画だけのメールを送ってきてくれます
そのたびに勝手に私って愛されてるな~って思うんです
なぜってやっぱり「コレを一緒に見たい」もしくは「あいつにも見せてやろう」
そう思っての事…なら嬉しいな~と思うわけですwww

ブログ村ランキング ペタボタン 読者登録ボタン です
よろしければポチポチっとお願いします

にほんブログ村


読者登録してね