12.進路相談~韓国芸術高校志望 | かおり流 もうひとつの「宮」

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中学三年になってひとつき 桜の舞い散る四月 あたしは誕生日を迎え 満15才になった

最初の進路相談のプリントを貰って あたしは 忙しいママとパパに相談することなく
『韓国芸術高校 美術科 志望』 って書いて出したんだけど
先生からは驚かれた
だってソウルでは ほとんどの子が 試験を受けなくても行ける高校に行くんだもん

芸術高校と言っても 俳優やアイドルを目指す学習に集中する養成学校のような学校は
普通科目が無くて 受験も 試験というよりオーディションのようなものだけど
あたしが志望するって書いたのは 韓国一古い 伝統的な芸術高校
特殊目的高校と呼ばれ 秀才の集まりみたいな学校だからね

二度目の進路調査は 夏休みの三者面談があるから
ちゃんとプリントをみせたんだけど まさかの “待った”がかかったの!

意外だった
今までママもパパもあたしが決めたことは 何も言わずにやらせてくれたから
なのに ママったら 突然変なことを言い出すの!

「ごめんねチェギョン あなたには今までなんでもさせてあげたつもりよ
でも 高校だけは王立学校の高等部に行かせるようにって
おじいちゃんの遺言なのよ…」

「ええっ!?王立学校?! おじいちゃんが? どうして?」

「どうしてといわれても… ママの口からはまだ何も言えないの
ただ ある方と おじいちゃんの決めた約束で どうしてもチェギョンを王立学校にと…」

「そんなんじゃわかんないよ!! ちゃんと説明してよ 大事な進路なんだよ!」

「でも今はなにも言えなくて…」
ママは 本当にそれ以上何も言わなくて 困ったように眉を寄せるだけだった

夏休みの三者面談でも ママはずっと態度を変えなかったの
「理由は言えないけど どうしても王立学校の高等部に入学しなきゃならなくて」
担任と進路指導の先生にまで 理由を話そうとはしなかった…

郊外に住んでいたあたしが ソウル市内の中学に入って すぐに仲良くなってくれた親友ガンヒョンと
韓国芸術高校の美術科へ一緒に行こうと示し合わせていたの
ガンヒョンは成績も良いし 両親の理解も得られたのに
なのに あたしの進路は夏休みが明けても ちっとも決まらなかった
11月には受験なのに…


10月初めの芸高祭まであと二週間というある日曜日 あたしは気分転換にガンヒョンと“アルフォンス・ミュシャ展”を観に行った


一枚の絵の前で 立ち止まったままずっと動けなくなったあたしを ガンヒョンは黙って待ってくれてた

「ガンヒョン あたしやっぱり 芸高を受験するよ
王立学校はエスカレーターだから 高等部編入試験なら
芸高と両方受験できそうだし ママがどうしてもっていうんなら 両方受験する
だけど芸高に受かったら絶対芸高に行かせて貰うから」

ミュシャの絵の前で あたしはガンヒョンにというよりも 自分自身に誓った

「チェギョンまだ観ていたいんでしょ いいよ 今日はあたし先に帰るよ」

ガンヒョンってこうゆうとこすごいんだよね… あたしの心が読めちゃうの?!

「うん もうちょっとだけ観て帰るよ ごめんね あした 学校でね!」

ちょっとだけのつもりが…
ガンヒョンと別れてもずっと ミュシャの『スラヴィア』という絵の前に あたしは何時間も立ってた

沸々とこみ上げる創作意欲 ママを納得させる絵が描ける気がしてきた

「あじゃっ!ふぁいてぃんっ!」
くるっと振り返ってミュシャの絵に背を向けた途端…


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 ↑ 『スラヴィア』 アルフォンス・ミュシャ

 8/18(日)より 二週間 お送りしてきました かおり流 もうひとつの「宮」如何でしょうか…?
 当面は書き溜めたものを 毎日更新し 土曜日を 定休日に進めて行きます
 明日はお休みして 明後日8/25(日)に またお会いしましょう
★次のお話は→ 13.アルフォンス・ミュシャ展~カムチャギ… ウェ?!