「みんなの党」から立候補した桜内文城氏ーハーバード同期の元大蔵官僚 | 日本ファミリーオフィス協会

「みんなの党」から立候補した桜内文城氏ーハーバード同期の元大蔵官僚

もう20年近く前になるが、経団連からアメリカに留学した2年目(1991年)にハーバードの寮である大蔵官僚と一緒だった。彼の名は谷岡文城、ケネディスクールに在籍していた。部屋にいくといつも当時はやっていた「wink」の曲が流れていて、壁にはジョンFケネディのポスターが貼ってあった。どうやらケネディの信奉者らしかった。


お互いに1992年にハーバードを卒業し、私は経団連にもどり、彼も大蔵省に戻った。その後コンタクトはなかったが、確か講談社の「BART」とかいう雑誌で田原総一郎と官僚批判を行っていた。ヤバイんじゃないかと私は直感したが、やはり体育会系の大蔵省では組織批判はタブーだ。彼はマレーシアの大使館に転勤となった。


時は過ぎ、2002年になって彼から突然連絡があった。政治家を目指すため大蔵省をやめて、とりあえず、当時、慶応の研究所にいた榊原英資さんのもとで研究員をするという。あわせて、桜内義雄さんの孫と結婚し、姓も桜内に変えるという報告だった。その時は麹町の笑笑というチェーン店の居酒屋で深夜まで話を聞いた。


2008年の総選挙では愛媛から無所属で立候補して落選。今度は「みんなの党」から比例区で立候補している。大蔵省では民主党の古川元久氏(幹事長代理)と同期だ。古川さんとはいろいろな場所で会うが、いつも桜内氏のことを話している。まずは議員にならねば始まらないが、議員になっても桜内氏のやりたいことができるか、なかなか不透明だ。


彼は、相当頑固なので普通の政治家のように自分の利益で信念を曲げることはないと思うが、それが今の政界で通用するのか、私にも分からない。ともかく、議員になって少しでも日本をよくするような活動をしてほしい。彼がよく言うセリフは「人生、何になるかではなく、何をするかだ」。その通りの政治家になってもらいたい。