L&Gや大阪の女相場師の詐欺事件に思う | 日本ファミリーオフィス協会

L&Gや大阪の女相場師の詐欺事件に思う

ファミリーオフィスの大きな機能は「資産の管理」である。資産運用(増やす)ではなく、資産管理(維持する)こと

である。そう、数十億以上の資産家は、もはや資産を増やす必要はない。かといって減るのも気分が悪い。

そこで「資産管理」になるわけである。


資産管理の一番の大敵は「詐欺に引っかかること」だ。これは当協会理事のピクテの湯河さんがよく言っている。

詐欺にかかると一夜で大金がゼロになる。ファミリーオフィスは富裕層を詐欺師などから守ることも大きな機能

であり、「富裕層の用心棒」といわれる所以である。


最近もL&Gや大阪の女相場師の事件など、巨額詐欺事件が後を絶たない。だいたいどれも同じ手口だ。

高い配当を約束し、なぜか投資なのに「元本保証」になっている。新規の客(カモ)のお金を古い客の配当に

回している。これを「ポンジスキーム」という。稀代の詐欺師、ボストンのポンジ氏の考えたアイデアだ。


普通に考えればあり得ない話なのに、詐欺師は人間の心理の弱いところをついてくる。それは誰でも「自分だけにはいい話がくる」という根拠のない妄想を抱いていることだ。もし世の中にそんな商品があったとしたら、なぜ

見ず知らずのアナタに教えるのですか?自分や自分の親戚、知り合いのみで独占しませんか?

考えればすぐに分かるのだが、騙される。また騙される人は何度も騙される傾向にある。


こういうところに引っかかった瞬間に、今まで苦労して貯めたお金がゼロになる。しかも世の中、表に出る

詐欺事件は氷山の一角で、私が知る表に出ていない詐欺集団だけでも10以上ある。私のお客様が「これは

どう」と聞いてくるのもあるが、調べると100%詐欺集団だ。背景も似ているのに驚く。反社会的組織が後に

ついていることが多い。


一般の人にまで、こういう詐欺師は近づいている。ご用心あれ。