Android の戦略的選択 | 仕事の覚書き

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メモメモ

前回の記事で、Tizen や Firefox OS の胎動に触れたが、Google もただ黙って HTML5 をプログラミングインタフェースとして前面に押し出すこれらのサードパーティーの動向を見過ごしているわけではないようだ。

技術的にはいろいろ選択枝はあるが、既に Google Chrome というアプリを持つ Google としては、「HTML5 ベースのアプリを動かす」 という 「プログラマ抱え込み戦略」 はみすみす見過ごす訳にはいかない・・・と思っているようである。

リリースはいつになるのかはわからないが、彼等の開発スピードから考えると早くて1年後くらいか?

いつか来た道。

前回はパソコンのブラウザという戦場であったが、今度は、スマホが舞台になりそうである。Google は、Tizen とも、FireFox とも違う道。しかし、HTML5 という切り口にはしっかりと併せてくるだろう。Google の選択は、Chrome OS。
ただ、Android とは別口で・・・ というのは、安易すぎであり、Google が志向するマーケティング的にも考えにくい。

やはり、Android アプリが動作して・・・ かつ HTML5 ベースのアプリも動作する・・・ というところであろう。

こうなると、Tizen 組に FireFox 組は、現在のスマートフォン市場を切り崩すどころか、下手をすると、逆にますます Google 市場を活気付けるようなものである。
こうなると、既に市場でのポジションを確立しているだけでなく、Google Map (地図ソフト) や AdMob (広告網)以外にも、Google Play(小売販売網)・Google Cash / Google wallet などの決済網などのバックグラウンドシステムそして何よりも重要な開発者網を確立している Google に簡単に追い付けるものではない。

Tizen だか FireFox OS 関連の技術者が言っていた 「部品数が節約できるので安く供給できる」 だの、「ベンダーなり、プロバイダーが自由に出来る」 なんて言うのは寝言に過ぎないことは一目瞭然である。

結局、独自端末を作ってリリースしてみたものの、泣かず飛ばずで、次第にスマホベンダーから愛想を突きつけられるのがオチ。仕舞いには、ネットワークプロバイダーも資力がなくなれば到底支えきれるものではない。
i-mode の無制限課金で儲けた 10 年前の docomo ならいざ知らず、今の docomo は Apple の iPhone に蝕まれ、もう、それだけの余力は残ってはいない。

Tizen で死力(資力)を尽くし、Android に秋風を送っただけ。勝負に敗れ去るであろう docomo に、iPhone の販売台数をコミットして iPhone を取り扱うしか、もう、道は残されていないような気がするのは著者だけであろうか。

やるのは勝手ではあるが・・・

消費者が手を出すのは、新もの好きか、あるいは、早期市場参入で稼ごうとする開発者ぐらいにした方が良いだろう。

Google、”Androidの父” ルービン氏がAndroid開発責任者から退く

↑このニュース。
ルービン氏が Android の開発責任者を退くことよりも、ピチャイ氏の就任の方が曰くがありそうではないかい?!