原題:Dark Matter(2007年)
評価:★★☆☆☆
【STORY】
中国からの奨学生であるリウは、物理学を専攻する学生で、前途有望な青年だ。ライザー教授のもと、優秀な宇宙論を展開していく。仕送りをしてくれる故郷の親を呼びよせ、アメリカ人の彼女を見つけ、科学者として、ノーベル賞をとることなど、夢は膨らんでいく。そして、大学の後援者であるジョアンナとの出会い。すべてが順調かに思えた。やがて、失恋にはじまり、その優秀さが仇となり教授により未来を閉ざされてしまう。そして、誰にも止められない歯車は悲劇的な結末へと突き進んでいくのであった……。
【CAST】
リウ・イエ
エイダン・クイン
メリル・ストリープ
エリック・アヴァリ
ブレア・ブラウン
ロブ・キャンベル
ジョー・グリファシ
etc,,,
メリル・ストリープが出ていなかったら観なかったであろうこの作品、1991年にアメリカのアイオワ大学で起きた銃乱射事件が基となっているそうです。
中国人の元大学院生が、卒業論文に賞を与えられなかったことを理由に、指導教授ら5名を射殺し、自殺した事件です。
原題のDark Matterとは主人公リウ・シンが研究していた“暗黒物質”のこと。料理に失敗して黒こげになってしまった食材たちのことではありません。笑
自分の好きなことを熱く語っているところは目がキラキラしていてよかったし、希望を持って母国を離れて研究している姿は希望にあふれていて素敵でした。
だからこそどんどんその表情が曇っていく感じは切なかったなぁ。
教授もね~、どうしてそんな否定的なことしか言えないのって思う。
彼の中で親とか教授が絶対的な存在だっていうのはわかるけど、教授は何もその人だけじゃないって思うし、他の人にも見てもらって評価してもらうことはできたはず。
親に全部うまくいってるよって手紙を書いてるところなんか悲しいよ。国に帰ることだってできたのに、そこまで研究が好きなのもわかるけど、自分が追いつめられてしまってはもともこもないわけで。
化粧品を売って一時的なバイトって言ってるところもね、絶対やりたいことじゃないのにって思うとメリル・ストリープの涙も納得。
なんかもういろいろやるせない気持ちになりました。