「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」 | 尋常ならぬ娘のオタクな映画日記

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尋常ならぬ娘のオタクな映画日記   「ものすごくうるさくて、

                                   ありえないほど近い」



9.11同時多発テロによって父親を亡くした少年オスカーの物語。

父親を亡くしてショックから立ち直れない少年オスカーは

テロから1年経ったある日、父親のクローゼットに入った。

そこで父親の残したカメラを取ろうとして、棚の上にあった花瓶を割ってしまう。

その花瓶からは、小さな封筒に入った鍵が出てきた。

オスカーはその鍵に、父親の残したメッセージが託されているのだと信じ、

その鍵穴を探す旅に出るのだった。



前半、けっこう退屈というか、


あまり進展がないため、


ん~。。。これはあまり面白くないのか??と思わされてしまう。



しかし!!!



オスカーが鍵穴を探す旅に出始めてからというもの


ものすごくいい展開を迎える。



この映画は


号泣する映画ではなく


じわじわと心に沁みてくる映画で、


映画の後半、ずっと優しい涙が出続ける映画だった。




オスカーの成長物語なのであるが、


通常の成長物語は、困難にぶつかりつつも


なんだか出来過ぎている感があり、


難なくクリアしてものすごく成長してENDな場合が多いが、


今回のオスカーはそうではない。



そこがたまらなくグッとくる。



アスペルガー症候群かと検査を受けさせられるオスカー。


結果は不確定なのだけれど、


ナイーブで、傷つきやすく、外からの感覚的刺激に非常に不安を抱き、潔癖症。


そんな彼が


父親のメッセージを探すため勇気を出して行きながらも


そのさまざまな自分の内に秘めた恐怖と戦う姿が愛おしい。




そして、


この作品でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた


マックス・フォン・シドーの演技がとてもよかった。


彼は、オスカーの祖母の家を間借りしている人物で


途中からオスカーの心の友になる人物なのだが、


彼とオスカーのやりとりは、


本当に優しく心に沁みてきた。




また、


母親とのストーリーも、なんとも感動的で。


まぁ、ベタな展開なのかもしれませんが、


私は予想していなかったので


ものすごく感動しました。




とにかく


優しさにあふれたいい映画でした~。



それが観ている最中よりも


観終わってからよりじわじわと沁み入ってくる感じでした。